エアデールテリアの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

ドッグ界の「菜々緒」 エアデールテリア

スラリと真っ直ぐに伸びた足が目を引く美しいプロポーションのエアデールテリア。
かなり遠くから見ると「菜々緒かな?」と勘違いしてしまうほどです。
隣にいる飼い主がマネージャーのように見える事でしょう。

ここでは、エアデールテリアの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細をまとめていますので、是非ご参考になさってください。



エアデールテリアの歴史

「テリアの王様」と呼ばれる犬種

イギリスのヨークシャー地方のウェスト・ライディングにある「エアデール(エア渓谷)」が本種発祥の地であり、名前の由来でもあります。

19世紀中頃に労働者階級の人たちが、カワウソ猟で活躍する「オッターハウンド」と、古い種類の「オールド・ ブラック・アンド・タン・テリア」や「マンチェスター・テリア」、「ブルテリア」などを交配させたことでこの脚の長い「エアデール・テリア」を作り出したとされています。
この頃は、テリア犬がその周辺に住む大きな川ネズミを追いかけるという定期的な競技会がエア川に沿って行なわれていました。
その競技に適した犬種として誕生したエアデール・テリアは、水辺での作業を上手にこなし、嗅覚にも優れ、ネズミを捕獲する技術以外にも猟犬や番犬として有能でした。

元々、犬種名は「ビングレー」や「ウォーターサイド・テリア」などと呼ばれていましたが、1878年に「エアデール・テリア」となりました。
1886年には、イギリス・ケネルクラブがエアデール・テリアを犬種として正式に認定しました。

第一次世界大戦では、戦線で敵の背後にいる味方の兵士に連絡文書を運ぶためにエアデール・テリアが広範囲で利用され、赤十字も、負傷した兵士を戦場で発見するために利用していました。
エアデール・テリアを飼っていた有名人としてはジョン・ウェインも知られています。
いつも一緒にいたその犬の名「リトル・デューク」にちなんで彼は「ビッグ・デューク」というニックネームで呼ばれていました。

エアデールテリアの特徴

運動能力も高く学習意欲も旺盛

エアデールテリアは、テリアの中で最も大きく、「キング・オブ・テリア」と呼ばれており、堂々とした姿に品格があります。
スクエア型と呼ばれる体長と体高がほぼ同じ長さの体型で、筋肉質の体をしています。
背中は短くまっすぐで、四肢はまっすぐでスラリと長く、全体的に四角い印象を与えるプロポーションです。
耳は垂れ尾で、尻尾は真っ直ぐな立ち尾であり、以前は習慣的に断尾が行われてきましたが、近年は動物愛護精神の高まりにより、原産国イギリスでも断尾を避けられるようになりました。

被毛はダブルコートで、オーバーコートは硬い針金状で、アンダーコートは柔らかい毛質をしています。
ダブルコートではありますが、抜け毛は少ないです。
カラーは、タン(黄褐色)がベースとなり、首としっぽと背中にブラックかグリズル(黒と灰色や赤色の混合色)が入ります。
生後間もない頃は、ブラックの単色であることが多いですが、成長するにしたがってタンが多くなります。

性格はテリア気質の持ち主で、明るく元気で活発で、頑固であり勇敢で負けず嫌いです。
エアデールテリア

外見

脚がスラリと長く、体高が高いのが特徴です。
体調と体高がほぼ同じ長さのスクエア型で、力強さを感じさせる筋肉質の体をしています。
胸はひじに届くほど深く、背中は短くまっすぐで、手足やしっぽもまっすぐな、全体に四角い印象を与える体型です。
頭部も長く、頭頂部は平らで、ストップはほとんどありません。
目は小さく、耳は垂れています。

被毛はダブルコートですが、抜け毛は少ないです。
毛質は硬い針金状で硬いです。
カラー:タン(黄褐色)がベースで、背中はブラックかグリズル(黒と灰色や赤色の混合色)
生まれたときの被毛はブラックが多いですが、成長するにつれてしだいにタンが多くなります。

口は鋏状咬合(上の歯が下の歯に密着して覆い、顎に対して垂直に附着する)のが標準とされており、歯はテリア種で最も大きい。

性格

明るく元気で活発で、頑固で勇敢で負けず嫌いですが、賢さがあり判断力もありながら服従心も強いです。
運動能力も高く学習意欲も旺盛なので、原産国のイギリスを始め、日本を含めた世界各国で軍用犬や警察犬としても活躍しています。

ただ、気難しく、頑固な一面もありますので、ほかの犬と争いごとを起こすこともあります。

体重  21~27kg
体高  56~61cm

エアデールテリアの健康

眼病が起きやすい

エアデールテリアの平均寿命は11~14年ほどです。

とても健康な犬種で、病気にならずに老衰することは決して珍しくありません。

エアデール・テリアは、遺伝性疾患には比較的かかりづらいですが、視力がしだいに低下する「進行性網膜萎縮(PRA)」や「角膜ジストロフィー」、まぶたの異常「(内反外反)」、「結膜炎」などの眼病が起きやすいとされています。

また、1~2才頃までに成長時に関節に異常を来す「股関節形成不全」や「肘関節形成不全」、「若年性腎不全」が発見されることがあります。

中年齢以上では、「拡張型心筋症」、「僧房弁閉鎖不全症」などの心臓疾患や、甲状腺ホルモンの分泌が低下する「甲状腺機能低下症」が現れることがあります。

エアデールは大型で胸が深く、「胃捻転」が起こりやすい体型です。
ドカ食いを避けるために食事は1日2回以上に分けて与え、食後は落ち着いて過ごさせるようにしてください。
「胃捻転」は死に直結する恐ろしい疾患ですので、注意が必要です。
食事のドカ食いを防ぐためにも2回以上に分けて与え、食後は安静に過ごさせましょう。
胃捻転は胃が捻じれる事によって、胃の中でガスが溜まり、胃が拡張していきます。
結果、周囲の臓器を拡張した胃が圧迫してしまい、全身の血流を止めてしまいます。
ぐったりとしていたり、苦しそうにしていたら、一刻も早く病院に行きましょう。

多くのテリアと同様に、エアデール・テリアには皮膚炎になりやすい傾向があり、 アレルギーや栄養バランスの悪い食事、甲状腺の生産過剰や不足は、皮膚の健康状態に大きな影響を与えます。

エアデールテリアの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

子犬の頃とシニア犬になった頃に必要とされるカロリーや栄養素は変わってきます。
また、食欲が旺盛な子にはカロリーバランスを考えて、低カロリーの食事を与える必要があります。

以上のように「子犬用」「成犬用」「シニア犬用」「体重管理用」など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。

愛犬に合ったドッグフードを探す

愛犬の健康を考える上で、食事の管理を大切です。
「太りすぎだな」と思ったら、低カロリーのフードにしなくてはいけません。
逆に年老いてきて、食欲が細くなったら、少ない量でもエネルギーを取れる老齢犬用のフードに替える必要があります。

下記は様々な犬用品を卸値に近い価格で提供してくれるサイトです。
参考までにどうぞ。

愛犬のフードを探す⇒外部リンク:犬の通販デパート ニコシティ

エアデールテリアの運動

1回1時間以上の散歩を1日2回

ストレスがたまると不満から、扱いにくい犬になってしまいます。
ですので、健康なうちは1回1時間以上の散歩を1日2回以上行なってあげましょう。
また、時には、ドッグランなどで思いっきり走らせてあげて下さい。

運動不足になるとストレスが溜まり、無駄吠えなどの問題行動の原因ともなりますので、毎日しっかりと運動を心掛けてあげて下さい。

エアデールテリアのしつけ

訓練やトレーニングは得意

頑固な面がありしつけにくいことがある反面、好奇心が強く、自分で考える知性と判断力がありますで、訓練やトレーニングも得意で、優れた力を発揮します。
強引なしつけには反抗的になりますが、ほめられると素直に反応し、自分から学習して見せるという向上心があるので、信頼関係を築き、上手くしつけられれば手がかかりません。

また、小さい子犬の頃から様々な人や他の犬と積極的に触れ合わせ、社会性を身に付けさせるようにしましょう。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

エアデールテリアの手入れ

週に3回以上のコーミングやブラッシング

抜け毛がとても少ない犬種ですので、家庭犬としての被毛の手入れは週に3回以上のコーミングやブラッシングと月1回程度の定期的なシャンプー、カットで維持できます。

エアデールテリアの価格

15~20万程度が相場

エアデールテリアは、ペットショップで見かける事はまずありません。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の値段ですが、15~20万程度が相場となります。

ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。

まとめ

✔ 目を引く美しい立ち姿
✔ ドカ食いには注意

エアデールテリアは、アンバランスとも思える程のスラリと真っ直ぐな長い足が特徴です。
周りからの注目はひと際でしょう。

また、体は比較的丈夫な犬種ではありますが、「胃捻転」だけには注意して下さい。
「胃捻転」は死に直結する恐ろしい疾患ですので、食事のドカ食いをしないように注意し、食後はすぐの運動を避けるようにしましょう。

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