フラットコーテッドレトリバーの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

美しい滑らかな被毛を持つ陽気な犬 フラットコーテッドレトリバー

あなたがエレガントで知的、活発で友好的な犬種を探しているなら、フラットコーテッドレトリーバーは完璧な選択でしょう。
この犬種は、鮮やかな黒またはリバーブラウンの被毛と、その名前が示すような平らなコートを持つ美しい犬種です。
彼らは幸せな生活を送るためには活動的なライフスタイルと人間の一員としての愛情を必要とします。
その知性と忍耐力、そしてトレーニングの適応性は、彼らが素晴らしい家庭の一員であるだけでなく、ショードッグ、サービス犬、狩猟犬としても優れた能力を発揮します。

それでは、フラットコーテッドレトリーバーの世界を一緒に探検しましょう。

ここでは、フラットコーテッドレトリバーの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細をまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。



フラットコーテッドレトリバーの歴史

水鳥を回収する猟犬

フラットコーテッドレトリーバーは、19世紀のイギリスで生まれ、初めてその名前が使われたのは1870年頃とされています。
主に狩猟目的で、特に水辺での獲物の回収に優れた能力を持つ犬として開発されました。
新世界から持ち込まれた「ニューファンドランド」と、当地のさまざまなレトリバー、セッター種を交配して生まれたと考えられています。

彼らは、初めてショーリングで登場したのは1873年で、すぐに人気を博しました。
その美しい被毛、鮮やかな色、そして優れたレトリーブ能力が評価され、ヨーロッパだけでなくアメリカでも人気となりました。

1915年には、アメリカケネルクラブで正式に犬種登録されました。

しかし、二度の世界大戦の影響で彼らの数は一時的に減少しました。
その後、愛好家たちの尽力により、繁殖が再開され、今日では世界中で愛される犬種となっています。

現代のフラットコーテッドレトリーバーは、その起源から受け継いだ素晴らしいレトリーブ能力を持ちながら、家庭犬としての性格も兼ね備えています。
彼らは知性が高く、友好的で、一緒にいるだけで幸せな気分にさせてくれます。
また、その美しい外見と優雅な動きは見る者を魅了します。
今日でも彼らはショーリングや、狩猟、検索救助などの分野で活躍しており、その活動範囲は日々広がっています。

フラットコーテッドレトリバーの特徴

とにかく陽気で明るく楽天的

フラットコーテッドレトリバーはその名の通り、滑らかで美しいフラット(平ら)なコート(被毛)が特徴的な犬種です。
しかし、その魅力は見た目だけにとどまりません。
以下に、その主な特徴を箇条書きでまとめてみます。

  1. 外見:
    細マッチョな体格で、筋肉質でありながら大型犬の中では細身です。
    耳は垂れ耳で、瞳はアーモンド型をしており、歩き様は軽快さがあります。

  2. 被毛と色:
    フラットコーテッドレトリバーは、光沢のあるしなやかな直毛のコートを持ち、その色は通常、黒かリバーブラウンです。
    この毛は防水性を持ち、寒さや湿度から彼らを守ります。

  3. 性格:
    フラットコーテッドレトリバーは、快活で社交的、そして非常に友好的です。
    彼らは家族と一緒にいることを愛し、子供たちとも上手に遊びます。

  4. 知性:
    非常に賢く、訓練を受けるのが得意です。
    その知性から、狩猟犬、検索救助犬、盲導犬としての役割を果たすことができます。

  5. 運動能力:
    生まれながらのレトリーバーである彼らは、運動能力が高く、特に水辺での活動を楽しむ傾向があります。

以上の特徴から、フラットコーテッドレトリバーは家庭犬として、また、狩猟犬、労働犬としての能力も高く評価されています。
その美しさと優雅さ、愛情深さは、多くの愛好家を魅了し続けています。

フラットコーテッドレトリバー
外見

・他のレトリーバー種よりは細身で、胸は深く、筋肉質
・尾は短く、前肢はまっすぐで長く、たくましい後肢
・頭部は長めで、耳は小さめの垂れ耳、目はアーモンド型で、暗褐色かはしばみ色
・被毛は中位の長さで光沢があり、基本的には直毛ですが、わずかにウェーブがかかっている子も
・毛色はブラックかレバー

性格

・とにかく陽気で明るく楽天的
・人にも犬にもとてもフレンドリー
・飼い主には甘えん坊で従順
・一緒にいると、とても幸せな気分にさせてくれる犬種

体重  27~36kg
体高  59~62cm

フラットコーテッドレトリバーの健康

遺伝性疾患にかかりやすい?

フラットコーテッドレトリバーの平均寿命は10歳~12歳ほどで健康的な犬種ではありますが、特定の健康上の問題に気をつける必要があります。
以下に、フラットコーテッドレトリーバーの健康上の注意点を幾つか挙げてみましょう。

  1. 股関節形成不全:
    大型犬に共通する問題として、「股関節形成不全」があります。
    これは遺伝的な要素が関わることが多いため、親犬の健康状態を確認することが重要です。

  2. 胃捻転:
    胃捻転」は死に直結する恐ろしい疾患ですので、注意が必要です。
    食事のドカ食いを防ぐためにも2回以上に分けて与え、食後は安静に過ごさせましょう。
    胃捻転は胃が捻じれる事によって、胃の中でガスが溜まり、胃が拡張していきます。
    結果、周囲の臓器を拡張した胃が圧迫してしまい、全身の血流を止めてしまいます。
    ぐったりとしていたり、苦しそうにしていたら、一刻も早く病院に行きましょう。

  3. 進行性網膜変性症(PRA):
    視力を徐々に失う病気で、フラットコーテッドレトリーバーに見られる遺伝的な疾患の一つです。

  4. ガン:
    フラットコーテッドレトリーバーは「悪性腫瘍」も比較的多く、特に「リンパ腫」と「骨肉腫」に影響を受けやすいと言われています。
    年齢と共にこれらのリスクは増えるため、定期的な健康診断が大切です。

  5. 食事と運動:
    フラットコーテッドレトリーバーは活発な犬種であり、十分な運動と適切な栄養バランスの食事が必要です。
    肥満は関節に負担をかけ、早期の股関節症を引き起こす可能性があります。

  6. 皮膚問題:
    アレルギーや皮膚炎を発症する可能性があります。
    異常な掻きむしり、皮膚の赤み、湿疹などの症状が見られたら、すぐに獣医に連絡してください。

以上のような問題が起こる可能性があるため、フラットコーテッドレトリーバーの健康管理には、定期的な健康診断と適切な食事、適度な運動が重要となります。
また、適切なブリーダーから子犬を購入する際は、親犬の健康状態と遺伝的な問題を確認することが非常に重要です。

フラットコーテッドレトリバーの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

フラットコーテッドレトリーバーは活発でエネルギッシュな犬種なので、その食事は彼らのライフスタイルに適したものでなければなりません。
以下に、フラットコーテッドレトリーバーの食事における注意点をいくつか挙げてみましょう。

  1. 栄養バランス:
    フラットコーテッドレトリーバーに必要な栄養素は、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、繊維など多岐にわたります。
    これらをバランス良く摂取することで、筋肉の維持、皮膚と被毛の健康、消化器系の正常な機能、免疫力の維持につながります。

  2. 適切な量:
    過剰な食事は肥満を引き起こす可能性があります。
    犬の体重、年齢、運動量、健康状態などを考慮して、1日に必要な食事の量を計算しましょう。

  3. 適切な食事回数:
    成犬では1日2回、子犬では1日3回以上の食事を提供するのが一般的です。
    しかし、犬の年齢、体重、健康状態によって適切な食事の回数は変わるため、獣医と相談して決定しましょう。

  4. 特別な食事要件:
    特定の病気やアレルギーがある犬は特別な食事が必要な場合があります。
    これには獣医の指示が必要です。

  5. 食事と運動のバランス:
    フラットコーテッドレトリーバーは運動量が多い犬種なので、そのエネルギー消費に見合った食事が必要です。

適切な食事はフラットコーテッドレトリーバーの健康と幸せな生活を支える大切な要素です。
食事の選択と提供方法については、獣医や犬の栄養に詳しい専門家と相談することをおすすめします。

フラットコーテッドレトリバーの運動

毎日1~2時間の散歩が必要

体力はかなりあるので、毎日1~2時間は散歩が必要です。
時には、とても遊び好きなので、ボール遊びなども取り入れてあげてください。
大型犬ですので、ある程度の体力がある方でないと、飼育は難しいでしょう。

運動不足になると、ストレスを溜めてしまい、自傷行為などの問題行動にも繋がりかねませんので、気を付けましょう。

フラットコーテッドレトリバーのしつけ

非常に賢いので、しつけ自体は難しくない?

非常に賢いので、しつけは難しい犬種ではありません。
また、小さい子犬の頃から様々な人や他の犬と積極的に触れ合わせ、社会性を身に付けさせるようにしましょう。

愛犬がしつけをマスターしていくと、ついつい「できて当然」と思ってしまいがちになります。
そうなるとしつけができても全く褒めなくなってしまうでしょう。
でも、これでは犬たちもしつけを忘れてしまう可能性もありますので、毎回ご褒美を与える必要はありませんが、しつけができた時には、褒めてあげるなどの気持ちを伝え続けることを忘れないようにしてください。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

フラットコーテッドレトリバーの手入れ

毎日のブラッシング

ダブルコートなので抜け毛も多く、毎日のブラッシングは欠かせません。
特に春と秋の換毛期には、抜け毛の量も増え、ゴッソリと抜けます。
また、被毛は滑らかでとても美しいので、ブラッシングの他にもよく絞ったタオルで拭いてあげて下さい。

フラットコーテッドレトリバーの価格

30万円前後が目安

フラットコーテッドレトリバーは、ペットショップで見かける事はまずありません。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の価格は、30万円前後が目安となります。

ただ、ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。

まとめ

✔ 陽気でフレンドリーな性格
✔ 悪性腫瘍に注意!

フラットコーテッドレトリーバーは、19世紀イギリス生まれの犬種で、友好的で活発、忍耐強い性格を持っています。
その鮮やかな黒またはリバーブラウンのコートは平坦で、水に対する防護を提供します。
主な特徴として、幅広い頭、中くらいのサイズのアーモンド形の眼、そして長くて優雅な首があります。

この犬種は元々狩猟用に開発され、水鳥の回収が得意です。
したがって、彼らは物事を見つけるのが得意で、高い運動量を必要とします。
そのため、家族と一緒にアクティビティを楽しむ時間を持つことが非常に大切です。

健康面では、フラットコーテッドレトリーバーは一般的に健康な犬種ですが、ヒップディスプラジア、進行性網膜萎縮症(PRA)、癌などの遺伝的疾患に対するリスクがあります。
適切な健康チェックと予防策を講じることで、これらのリスクを最小限に抑えることができます。

食事は、彼らの活動レベルに合ったものであり、特に子犬の成長期には高品質な栄養が重要です。
また、食事の量と回数は、犬の年齢、活動レベル、体重によって変わります。

これらを考慮に入れれば、フラットコーテッドレトリーバーは、遊び心溢れる家族の一員として、または活動的なアウトドアパートナーとして最適な犬種です。

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