とても小さな偉大なる番犬、ミニチュアピンシャー
名前の「ピンシャー」というのは、ドイツでは元々「テリア」を指していました。
子鹿に似た犬という事で、ドイツ語の子鹿という意味の「レイ」を付けて「レイ・ピンシャー」とも呼ばれています。
小さな体ではあるものの、勇敢で自分よりも大きな犬に対しても、臆する事なく立ち向かうなど、番犬としても優秀です。
それゆえに、見知らぬ人や他の犬に吠えたててしまう事も・・・。
そんなミニチュアピンシャーの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方などの詳細をまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。
- ミニチュアピンシャーの歴史
- ミニチュアピンシャーの特徴
- ミニチュアピンシャーの健康
- ミニチュアピンシャーの食事
- ミニチュアピンシャーの運動
- ミニチュアピンシャーのしつけ
- ミニチュアピンシャーの手入れ
- ミニチュアピンシャーのグレー種について
- ミニチュアピンシャーの値段
- まとめ
ミニチュアピンシャーの歴史
祖先はドーベルマンと同じだが、歴史はミニピンの方が古い
ミニチュア・ピンシャーはドイツ原産で、日本に限らず英語圏の国々でも「ミニピン(mini-pin)」と呼ばれ親しまれています。
200~300年前にドイツで害獣駆除を目的として飼育されていた中型犬「ヘル・ピンシェル」にダックスフンド、イタリアングレーハウンド、ジャーマン・ピンシャーやミニチュアシュナウザーやトイ・マンチェスターテリアなどといった犬種を交配し、小型改良し誕生しました。
ちなみに「ヘル・ピンシェル」は「ドーベルマン」の祖先でもあります。
1920年頃にアメリカに渡り、そこから人気が出てきました。
愛玩犬としてはもちろんの事、その小さな体にもかかわらずとても勇敢なので、ネズミなどの駆除や番犬などの使役犬としても活躍してきました。
1925年頃にミニチュア・ピンシャーという名前がつけられ、この犬のうケネルクラブが設立されました。
ミニチュアピンシャーの特徴
小型犬ながら番犬としても有能
原産国であるドイツでは、ドイツ語で子鹿の意味の「レイ」を冠して、「レイピンシャー」とも呼ばれているように、小鹿のようなすらっとした四肢をもつ、美しくスタイリッシュな体型が特徴です。
見た目がドーベルマンと似ていることから、ドーベルマンを小型化した犬種と思われるかも知れませんが、祖先犬が同じものの血統的には全く異なる犬種です。
ドーベルマンと同様、断尾・断耳の習慣がありますが、20世紀後半から、ドイツをはじめとするヨーロッパ各国では、動物愛護の精神により断尾・断耳を認めないという流れになりつつあります。
ミニチュアピンシャーは、とても陽気で活発な遊ぶことが大好きな性格です。
体は小さいですが、自分よりも大きな犬にも向かってく勇敢さも持っていますので、番犬としても優秀です。
警戒心が強く見知らぬ人や他の犬には、多少攻撃的になり、吠えてしまうこともあります。
その反面、甘えん坊なところもあり、飼い主に対してベッタリと甘える事もあります。
寂しがり屋な一面も持っているので、あまり長いお留守番は得意ではないかも知れません。

外見 |
手足は細長く、筋肉質で引き締まった無駄のない体型をしています。 |
性格 |
機敏で活発であり、大胆で気性が荒く、自尊心が強いです。 |
体重 | 4kg~6kg |
体高 | 25~32cm |
ミニチュアピンシャーの健康
冬は防寒対策をしましょう
ミニチュアピンシャーの平均寿命は、12〜14歳で小型犬としては平均的です。
「耳介辺縁皮膚症」という耳のふちが血行不良になり、最悪の場合は壊死する病気になりやすい傾向があります。
予防は、血行を良くすることにつきます。
特に気を付けたいのは、寒さに弱いので、冬などの寒い時期はペット服を着させて、防寒対策をしましょう。
また、大腿骨の骨頭という部位が徐々に壊死する「レッグ・ペルテス症」や食物やハウスダストなどが原因で炎症を起こす「アレルギー性皮膚炎」にも注意が必要です。
ミニチュアピンシャーの食事
年齢や体調に合わせたフードを選びましょう
子犬の頃とシニア犬になった頃に必要とされるカロリーや栄養素は変わってきます。
また、食欲が旺盛な子にはカロリーバランスを考えて、低カロリーの食事を与える必要があります。
以上のように「子犬用」「成犬用」「シニア犬用」「体重管理用」など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。
愛犬に合ったドッグフードを探す
愛犬の健康を考える上で、食事の管理を大切です。
「太りすぎだな」と思ったら、低カロリーのフードにしなくてはいけません。
逆に年老いてきて、食欲が細くなったら、少ない量でもエネルギーを取れる老齢犬用のフードに替える必要があります。下記は様々な犬用品を卸値に近い価格で提供してくれるサイトです。
参考までにどうぞ。愛犬のフードを探す⇒外部リンク:犬の通販デパート ニコシティ
ミニチュアピンシャーの運動
小型犬でも運動量は必要
ミニチュアピンシャーは、小型犬の中でも体力がある方なので、運動量も必要です。
毎日30分~1時間程度の散歩を1日2回はしてあげて欲しいです。
時には、ドッグランなどで思いっきり走らせてあげると良いでしょう。
それ以外でも、遊び好きなので、絆を深める意味でも部屋の中でボール投げなど遊べるようにしてあげましょう。
ミニチュアピンシャーのしつけ
しっかりと主従関係を教えましょう
しつけは一貫した態度、しっかりと主従関係を教える必要があります。
ミニチュアピンシャーは、見た目通り忠誠心が強いので、きちんとしつけを行えば従順で扱い易いです。
人見知りな為、見知らぬ人や他の犬に対して、攻撃的な態度を取ってしまう事もあるので、「お座り」や「待て」のしつけは必ず覚えさせましょう。
また、幼犬のころから、たくさんの人や犬と触れさせて、社会性を身に付けさせましょう。
しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法
ミニチュアピンシャーの手入れ
被毛のお手入れはとても楽
被毛の手入れは、短毛のシングルコートですので楽です。
ただ、短い毛でもミニチュアピンシャーの場合は、抜け落ちるので、ラバーブラシなどの皮膚を傷つける心配の少ない柔らかいブラシで週に1回程度ブラッシングしてあげましょう。
それに合わせて、よく絞った濡れタオルで体を拭いて、汚れを落としてあげましょう。
また、トリミングの必要はありませんが、皮膚病予防のためにシャンプーは1〜2ヵ月に1度程度は行ってください。
爪切りや耳掃除も、週に1回程度はお手入れをするようにしましょう。
ミニチュアピンシャーのグレー種について
ミニチュアピンシャーのグレーっているの?
結論から言うと、いません。
「ミニチュアピンシャーのグレーの子が可愛い」と言われる事が言われる事がたまにあります。
その子の写真を見た限り「イタリアン・グレー・ハウンド」の子犬でした。
勘違いをして飼ってしまうと、実は大きさもあまり変わりないので、気付かないままグレーのミニピンだと思い続けてしまう事もあるかも知れません。
いやっ、無いか。
以上、そのような声がいくつかありましたので、念のため書きました。
ミニチュアピンシャーの値段
ペットショップでは25万円~⁉
ミニチュアピンシャーの価格相場ですが、ペットショップでは大体25~28万円が相場です。
ペットショップではなく、ブリーダーさんから直接購入する場合は、さらに値段が下がり、15~20万円が目安となるでしょう。
ブリーダーさんから購入する場合は、出来るだけ現地へ行って、飼育環境はブリーダーさんの人柄を見ておいた方が無難です。
ペットショップの場合は、ブリーダーさんの情報が分かりづらい場合がありますが、そういう時は注意が必要でしょう。
ペットショップだから安心という事はなく、中には杜撰な管理をしているペットショップも見受けられます。
まとめ
✔ プライドが高く自尊心が強い一方で、甘えん坊な一面も
✔ しつけは一貫した態度で行う事
✔ 被毛の手入れは簡単
ミニチュアピンシャーは、警戒心が強く見知らぬ人や他の犬には、攻撃的な態度を取る事もあります。
その反面、寂しがり屋でもあり、飼い主に対しては甘えてくる事もあります。
そのギャップがたまらなく愛おしくなってしまう一因なのは間違いありません。
しつけに関しては、賢いので覚えは早いですが、それ以前に主従関係をはっきりさせるようにしましょう。
それにより、飼い主の対して忠実な性格なので、しつけもしやすくなります。
かと言って、叩いたりするのは論外です。
そんな事をすると、そもそもの信頼関係が壊れてしまうので、褒めて伸ばす事を心掛けましょう。
その上で、ダメな時は無視をするなどし、出来た時は思いっきり褒めるようにしましょう。
時と場合によって、褒めたり褒めなかったりするのは避けましょう。
被毛の手入れは、アンダーコートのないシングルコートであり、スムースコートですので楽です。
それでも美しい毛並みを整える為にも週1回程度のブラッシングをしてあげましょう。
以上のように、多少攻撃性があり、気を遣う部分があるものの、しっかりとしつけさえ出来てしまえば、小さいながらも心強いパートナーとなってくれるでしょう。
コメントを残す