ボロニーズの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

社交的で素直な元貴族犬 ボロニーズ

心温まる瞳、雲のようなふわふわのコート、そして愛に満ちた性格。
そう、これがボロニーズです。
この可憐な犬種は、その美しさと愛情深い性格で多くの人々を魅了しています。
しかし、その小さな体には、これまでに知らなかった驚くべき歴史と特性が隠されています。

ここでは、ボロニーズがどのようにして王室や貴族に愛され、そして現代の家庭でどのようにパーフェクトなコンパニオンとなっているのかを探っていきます。
さらに、この小さな白い宝石の手入れのヒントや、飼う上でのポイントも紐解いていきます。

準備はいいですか?
さあ、ボロニーズという名の小さな不思議の世界へ、一緒に旅を始めましょう。
ここでは、ボロニーズの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細をまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。



ボロニーズの歴史

王族貴族に愛された犬種

ボロニーズは、その名前が示す通り、イタリアのボローニャ市に起源を持つ愛される犬種です。
ルネッサンス時代のヨーロッパでは、この可憐な白い犬は非常に貴重で、貴族や王室に愛される存在でした。
ボロニーズは、「ボロネーゼ」や「ボロニーズ・トイ・ドッグ」とも呼ばれ、歴史上の多くの有名人が彼らを愛していました。

イタリアのサボイ王朝ウンベルト王からベルギーのホセ王女へ贈られたり、イタリアの名門メディチ家から王室への贈り物とされたりしており、オーストリアの女帝マリア・テレジアやロシアのエカテリーナ王妃などからも愛されるなど、王族貴族の間でペットとして愛され、その後も高貴な人々に非常に大切に扱われ、とても贅沢な暮らしを送っていました。
彼らの美しさと優雅さは、ティツィアーノやゴヤ、ブリューゲルなどの絵画や文学作品にも頻繁に登場し、その姿は時代を超えて愛され続けています。

生い立ちは諸説あり、はっきりとはしていませんが、11世紀ごろに存在していたと言われています。
諸説には、ウォーター・スパニエル犬種の小型化により作出された説、古い愛玩犬種であるショック・ドッグの突然変異により生まれた縮れ毛の犬を交配させた説などが挙げられます。

ボロニーズは、「ビション・フリーゼ」、「ハバニーズ」、「マルチーズ」などのビション系犬種と同じ家系に属していますが、その独特のコートと性格で独自の魅力を放っています。
彼らは、かつては贅沢品とされ、一般の人々には手が届かない存在でしたが、現代ではその愛情深い性格と可愛らしい外見で、世界中の家庭で愛されるペットとなっています。

ボロニーズが歴史の舞台で演じた役割や、どのようにして現代のベストフレンドとなったのかを知ることは、この犬種をさらに深く理解し、愛するための鍵となります。
美しさと優雅さで、かつての王や貴族を虜にしたボロニーズ。今日では、彼らは私たち一般の人々のハートを魅了し続けています。

ボロニーズの特徴

のんびりした雰囲気があり、気品が漂う

ボロニーズは、そのふわふわしたコートと愛らしい瞳で誰もが心を奪われる小型犬です。
彼らはまさに、毎日を楽しくしてくれる甘えん坊な家族の一員としてぴったりの存在です。
さて、ボロニーズの特徴について掘り下げてみましょう。

  1. 美しいコート:
    ボロニーズの毛皮は長く、シルキーで「ビジョン・フリーゼ」や「マルチーズ」と似ています。
    その美しい白いコートは少し波打っていることが多く、非常に特徴的です。

  2. コンパクトなサイズ:
    体重は通常2.5〜4.5キログラム程度で、背丈も25〜30センチほどです。
    体長と体高がほぼ同じ長さのスクエア型と呼ばれる正方形の体型をしており、真っすぐな足をしています。

  3. 表情豊かな瞳:
    彼らの大きなダークブラウンの丸い目は、愛と好奇心に溢れています。
    これらの表情豊かな瞳は、ボロニーズがあなたの心をすぐにつかむ理由の一部です。

  4. 愛情深い性格:
    ボロニーズは非常に社交的で、人懐っこい性格を持っています。
    家族に対しては特に愛情深く、忠実です。
    また、子供や他のペットとも上手くやっていくことができます。

  5. 知性と教育:
    彼らは非常に知的で、しばしばトレーニングを楽しむとされています。
    ポジティブな手法を用いることで、様々なコマンドやトリックを教えることができます。

ボロニーズはその美しさと愛情深い性格で、まさに理想的な家庭のペットと言えます。
彼らと一緒に過ごす時間は、喜びに満ち、生活に色を加えるものとなるでしょう。ボロニーズ

外見

・マズルは細く短め
・鼻と丸い目は黒々している
・脚や体は、細く華奢
・耳は垂れ耳、尾は巻き尾で、尾にはふさふさの豊かな飾り毛がある
・被毛は縮れ気味でふわふわとしたボリュームのあるシャギーコート
・抜け毛の少ないシングルコート
・毛色は通常ピュア・ホワイト(純白)のみ

性格

・基本的には温厚で人懐っこく、フレンドリー
・臆病で気が小さい一面も
・飼い主には従順でしつけはし易い
・社交性もありますので、とても飼いやすい犬種
・王侯貴族に愛されていただけにのんびりした雰囲気があり、気品がある
・飼い主のそばで静かにのんびり過ごすのが好き

体重  2.5〜4.5kg
体高  25~30cm

ボロニーズの健康

比較的健康な犬種です

ボロニーズの平均寿命は12~14歳程度になります。
ボロニーズは、その小柄な体型と活発な性格からは想像もつかないほど、丈夫で長寿な犬種です。
しかし、彼らの健康を長期間維持するために、飼い主として知っておくべき重要なポイントがいくつかあります。

  1. 目のケア: ボロニーズは目が大きく、これが彼らの魅力の一部ですが、目の感染症や涙袋炎になりやすい傾向があります。
    目を清潔に保ち、異常があれば早めに獣医に相談することが重要です。

  2. アレルギー:
    この犬種は皮膚のアレルギーや食物アレルギーに悩まされることがよくあります。
    皮膚の赤みやかゆみ、消化不良などの症状に注意し、必要な場合は獣医と相談してください。

  3. 関節の疾患:
    成長期の関節の骨に異常が生じる「股関節形成不全」や「肘関節形成不全」、1~2歳までに発症し手術が必要な場合もある「レッグ・ペルテス」などには注意が必要です。
    成長しきって、発育が問題ないかを確認できるまで十分に気を付けましょう。

  4. 歯の健康:
    ボロニーズは歯周病になりやすいので、定期的な歯磨きと歯科ケアが必要です。
    ヘルシーな歯は、彼らの全体的な健康にも良い影響を及ぼします。

  5. 耳のケア:
    垂れ耳ですので「外耳炎」にも気を付けてください。
    定期的に耳掃除をし、悪臭がする場合は、なるべく早く受診しましょう。

  6. 定期的な健康チェック:
    年に1回以上、獣医による健康チェックを受けさせることが推奨されます。
    これにより、潜在的な健康問題を早期に発見し、適切なケアを行うことができます。

ボロニーズの健康管理は、愛情と注意をもって取り組む価値のあるものです。彼らとの充実した時間を長く楽しむために、これらのケアポイントを実践してください。

ボロニーズの食事

人間の食べ物に注意!

ボロニーズの食事は、彼らの健康や幸せな生活において非常に重要な役割を果たします。
これらの愛らしい小さな犬たちは、エネルギッシュで活発な性格を持っているため、栄養バランスのとれた食事が必要です。
では、彼らにとって最適な食事とはどのようなものでしょうか?

  1. 高品質のドッグフード:
    ボロニーズには、高品質のプレミアムドッグフードを与えることがお勧めです。
    これには、良質のタンパク質、健康的な脂肪、ビタミン、ミネラル、繊維が含まれている必要があります。

  2. 適切な量:
    彼らの小さな体にはそれほど多くのカロリーは必要とされませんが、活動量によって必要な量は異なります。
    過剰な食事は肥満を招きやすいので、与える食事の量には注意を払いましょう。

  3. 食物アレルギーに注意:
    ボロニーズは食物アレルギーを持っていることがあるため、新しい食材を与える場合は慎重に進め、皮膚の赤みやかゆみなどの症状に注意してください。

  4. 新鮮な水:
    新鮮な水を常に用意し、いつでも飲むことができるようにしましょう。
    水分補給は、犬の健康を維持するために不可欠です。

  5. おやつ:
    おやつや報酬は、適度に与えることが重要です。
    しかし、これらは彼らの食事の一部であり、健康的で栄養価の高いものを選ぶようにしましょう。

  6. 人間の食べ物に注意:
    ボロニーズに人間の食べ物を与える場合は、犬にとって有害でないか確認してください。
    チョコレート、ブドウ、ニンニク、タマネギなど、犬にとって有害な食べ物があります。

ボロニーズの食事を通じて、彼らに愛情を表現し、健康的で幸せな生活をサポートすることができます。
栄養バランスを考え、彼らの特別なニーズに注意を払いながら、美味しく楽しい食事タイムを共有しましょう。

 

ボロニーズの運動

運動量は少なめです

元々、人のそばで過ごす愛玩犬となることを目的として作られた犬ですので、激しい運動は必要ありません。
運動量は多くは必要とせず、毎日15~30分程度で十分です。
その分、部屋の中で一緒に過ごす時間を大切にしてあげて下さい。

いくら運動量が少ないからと言って、ずっと部屋に閉じ込めすぎると、ストレスが溜まり、性格も臆病になってしまいますので、少ない時間でも気分転換に外へ連れ出してあげましょう。

ボロニーズのしつけ

しつけは苦労しないでしょう

決して賢いというわけではありませんが、素直な性格であり、飼い主の事が大好きなので、しつけはあまり苦労しません。
小さな子犬の頃から、たくさんの人や他の犬とも触れさせて、社会性を身に付けさせましょう。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

ボロニーズの手入れ

週2回程度ブラッシング

ボロニーズの魅力の一つは、そのふわふわとしたコートにあることは間違いありません。
だからこそ、その美しい毛皮を維持するための手入れが重要となります。
また、ボロニーズは一般的に健康的な犬種ではありますが、適切な手入れは彼らの健康と幸せを保つためにも重要です。

  1. 毛皮の手入れ:
    ボロニーズのコートは、絡まりやすいので毎日ブラッシングすることが推奨されます。
    これにより、毛玉を防ぎ、皮膚の健康を保つことができます。
    定期的なトリミングも必要で、コートが地面を引きずらないようにすることが大切です。

  2. 耳のチェック:
    ボロニーズの耳は定期的にチェックし、清掃する必要があります。
    彼らの耳は湿気を保つ傾向があるため、耳の感染症に注意が必要です。

  3. 爪の切り方:
    爪は2-3週間に一度切るのが理想的です。
    長すぎると不快に感じ、歩行に影響を与える可能性があります。

  4. 歯のケア:
    ボロニーズは歯石がたまりやすいため、定期的なブラッシングが必要です。
    また、獣医によるプロフェッショナルな歯石取りも定期的に行うと良いでしょう。

これらの手入れを行うことで、ボロニーズはその美しいコートを保ち、健康で快適な生活を送ることができます。
愛情を込めて彼らのケアをすることで、あなたとボロニーズの絆はさらに深まることでしょう。

ボロニーズのカットスタイル

月に1回程度のトリミングが理想

ボロニーズは、被毛をカットしないと伸び続けてしまうので、月に1回程度のトリミングが理想です。
定期的にカットしないと毛玉の原因にもなりますので、注意が必要です。

ただ、せっかくトリミングをするのであれば、カットスタイルを気に掛け、愛犬の新たな魅力を見出すのも有意義だと思います。
カットスタイルによって、大きくイメージを変えられるのもボロニーズの魅了の一つでしょう。

下記に代表的なカットスタイルをまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。

■ テディベアカット

トイプードルでおなじみのテディベアカット。
丸いマズルが印象的な可愛らしいデザインのカットスタイルです。
顔まわりの毛はあまり短くカットせず、マズル周りや耳の毛の長さをお好みで変えることによって、さまざまなバリエーションを楽しむこともできます。

■ 耳長めのゴージャスカット

ボロニーズの毛量豊かな耳の毛を浮かしたカットスタイル。
耳の毛を長く伸ばしてあげることによって、上品で豪華でありながら可愛い仕上がりになります。

■ アフロカット

こちらもボロニーズの豊かな毛量を生かしたスタイルです。
顔全体をを大きな丸につくる事によってファンキーでありながらどこか品のあるアフロスタイルになります。

まとめ

✔ 落ち着いた飼いやすい犬種
✔ 成長期の発育程度には注意を
✔ 定期的な耳掃除は必ず行う事

ボロニーズは、とても素直で落ち着ており、飼い主に依存する傾向があります。
運動量も多くなく、多くの散歩量も必要としないので、毎日の散歩が面倒という方には最適化もしれません。
また、抜け毛も少なく、子犬の頃から様々な人や犬たちと交流を持つようにすれば、社交的になりますのでとても飼いやすい犬種です。

遺伝的疾患も特になく、健康的な犬種ですが、肘や股の関節の成長段階での異常が見られる可能性が比較的高い傾向があります。
特に2歳になるまでの間は、歩き方に問題ないかなどを注意深く見守ってあげて下さい。
もし、異常がある場合は、速やかに動物病院に連れていってあげて下さい。
「レッグパルセス病」の場合、手術が必要となる事もあります。

ボロニーズは垂れ耳なので、「外耳炎」になる事が多いです。
週に1回は必ず耳掃除をするようにして、耳から嫌な臭いやドロドロの耳垢が見られるような場合は、受診するようにしましょう。

以上のように、とても飼いやすい犬種ですが、そうは言っても我々人間と同じ生き物ですので、やはり個性はあります。
思っていたのと違うからと言って、飼育を放棄したり、虐待するのは倫理上、決して許されるものではありません。
動物を家族として迎える時には、如何なる時も愛情を注ぎ続けるという事も肝に銘じて決断して欲しいです。

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