犬の網膜剥離(もうまくはくり)

 眼球内部にある網膜が土台からはがれてしまった状態を言います。

 眼底鏡(がんていきょう)で瞳孔の中をのぞいた時、剥離した網膜の端を視認できることもしばしばです。なお「裂孔原性」(れっこうげんせい)、「滲出性」(しんしゅつせい)、「牽引性」(けんいんせい)とは発症原因による網膜剥離の分類です。

主な症状
☆剥離した網膜が見える
☆視力障害
☆失明
裂孔原性  網膜の一部に穴(裂孔)が開き、そこから硝子体の液体成分が漏れ出して網膜がはがれてしまうタイプです。本来ゼリー状でドロドロした硝子体が、何らかの理由でトロトロの液体になってしまった状態において発症しやすくなります。
滲出性  網膜とそこに栄養を与えている脈絡膜の間にサラサラした体液(漿液)がたまることで発生するタイプです。網膜や脈絡膜に炎症があり、付近の血流が異常に増加した時に発症しやすくなります。
牽引性  網膜の内側に生じた新生血管や線維性の組織により、網膜が硝子体側に引っ張られることで発症するタイプです。糖尿病などに続発します。

 

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犬の網膜剥離の主な原因

 

犬の網膜剥離の主な治療法

  • 別の疾病によって網膜剥離が引き起こされている場合は、まずそれらの基礎疾患への治療が施されます。網膜剥離が長期間継続していない限り、視力を失うことはあまりありません。ただし糖尿病に伴う「糖尿病性網膜症」では、急速に網膜剥離が悪化し、失明してしまうこともありますので要注意です。いずれにしても、「物に良くぶつかる」、「エサの場所が分からない」、「やたらうろうろする」といった視覚障害の兆候を、飼い主がいち早く見つけられるかどうかがカギとなります
  • 疾患の原因を取り除くよりも、症状の軽減を目的とした治療が施されます。治療が遅れて失明してしまった場合は、犬が怪我をしないような生活空間を整えてあげます。具体的には、部屋の中に角張った障害物を置かない、段差をなくす、急に物音をたてないなどです。また屋外においては、転んだら怪我をしてしまうような急斜面や足場の悪い場所、溺れる危険性のある水場などは避けるようにします。
  • 裂孔原性の網膜剥離に関しては手術による治療法が存在しています。

 

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