犬の肺水腫(はいすいしゅ)

犬の肺水腫~特に激しい運動をしたわけではないのに、呼吸が早かったら~

犬の肺水腫(はいすいしゅ)とは、肺の中に水がたまり、ガス交換がうまくいかなくなってしまった状態をいいます。
肺の内部で酸素と二酸化炭素のガス交換を行っている機能単位を肺胞といいますが、この肺胞や肺胞に連なる細気管支などに毛細血管から血液の液体成分が過剰に漏れ出て水がたまり、機能不全に陥るのが肺水腫です。
多くの場合、他の疾患の周辺症状として発症しますが、急性の場合は命を落とすこともある危険な病気です。
肺水腫が起こる原因は大きく分けて2つあり、1つは、心臓病が原因の「心原性肺水腫」、もう1つは、心臓病以外が原因の「非心原性肺水腫」です。

ここでは、犬の肺水腫(はいすいしゅ)の主な原因はもちろん、症状から対処法などをまとめています。


  • 犬の肺水腫の主な症状
  • 犬の肺水腫の主な原因
  • 犬の肺水腫の主な治療法

犬の肺水腫の主な症状

肺水腫の代表的な症状としては、特に激しい運動をしたわけではないのに、呼吸が早くなります。
さらに重症化してくると、頻繁に咳をしたり、口を開けて苦しそうに呼吸をし、血液が混じった液体を吐き出すなどの症状がみられます。

主な症状
☆咳
☆吐き気
☆呼吸困難
☆よだれをたらす

犬の肺水腫の主な原因

  • 毒物の吸引
    有毒ガスなどの毒物を肺の内部に吸い込む
    ことによって肺水腫が発生することがあります。

  • 心原性肺水腫
    心不全僧帽弁閉鎖不全症など、心臓に何らかの異常があると、心臓のポンプ機能の低下により、全身へ送り出す血液量が減少し、心臓内に血液が残ってしまいます。
    それにより、肺から心臓への血液が戻りにくくなり、毛細血管がうっ血を起こし、逃げ場を失った毛細血管内の液体成分が肺胞内へにじみ出てくることが原因となります。
    肺胞内の毛細血管の内圧が上昇して、水分が外に押し出され、肺水腫を引き起こすことがあります。

  • 非心原性肺水腫
    肝硬変ネフローゼ症候群などにより、血液中のタンパク質(アルブミン)が減少して血管内に水分を留めておけなくなり、血管外に流出して肺水腫を引き起こすことがあります。
    チョークチェーンなど首輪が首をきつく締めることによる気道の閉塞、火事などによる煙の吸引、電気コードを齧る、などの事故により、肺の毛細血管が病的な変化を起こし、毛細血管から液体成分が肺胞内へ浸出しやすくなることが原因となります。

犬の肺水腫の主な治療法

心原性肺水腫の場合は、基本的に入院になります。
酸素室などで高濃度の酸素を吸入させ、投薬により、循環血液量をコントロールしたり、心臓の負担を和らげたりします。
非心原性肺水腫の場合は、炎症を抑える内服薬を使用したり、重症の場合は心原性と同様に酸素室での入院になることもあります。

  • 基礎疾患の治療
    肺水腫は、多くの場合別の疾病の周辺症状として発症します。
    ですから、まずそれらの基礎疾患への治療が施されます。

  • 投薬治療
    疾患の原因を取り除くよりも、症状の軽減を目的とした治療が施されます。
    たとえば肺にたまった水を抜くため、利尿薬が投与されたり、酸欠状態のときは酸素吸入などが行われます。

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