スキッパーキの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

番犬としても優秀な小型犬 スキッパーキ

スキッパーキは、ベルギー原産の愛らしい小型犬で、活発で知能が高く、飼い主に忠実です。その魅力的な外見と独特の個性が、犬好きにとって抗いがたい魅力となっています。

ベルギー王室などの上流階級の中でも愛されていた魅力たっぷりのスキッパーキ。
性格も特に問題はないですが、個体差が大きい犬種としても知られています。

スキッパーキについてもっと知ることで、あなたもこの小さな犬種のファンになること間違いなしです。

ここでは、スキッパーキの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方などがここにあります。



スキッパーキの歴史

ベルギーのマリー=アンリエット王妃の愛犬

スキッパーキはベルギー原産の小型犬で、その歴史は15世紀には存在したとされています。
スキッパーキとは「小さな羊飼い」を意味していることから、牧羊犬として飼われていた犬種だと考えられていますが、船乗りのことをフラマン語で「Schipper」と呼んだことから船乗りや商人たちの間で飼われており、主にネズミ捕りや番犬として活躍していたという説もあります。

スキッパーキの祖先は、フランダース地方原産の「ルー・ベルナール」という黒色でやや小型の外見のよく似た牧羊犬と考えられており、「ベルジアン・シェパード」との近縁と推定されています。

ブリュッセルの労働者や特に靴職人に人気がありました。
彼らは、複雑な作りの真鍮製の首輪を見せびらかすために、スキッパーキにその首輪をつけて競技を行っていたとされています。

19世紀に入ると、スキッパーキはヨーロッパ全土で人気を博し、特にイギリスの愛好家たちの間で大変評価されました。

また、ネズミやモグラなどの害獣をよく捕えることもでも有名でした。 
ベルギーのマリー=アンリエット王妃が好んだことでも知られており、それを機に人気が出て、1887年にはイギリスやアメリカにも紹介されました。
1904年には、アメリカン・ケネル・クラブ(AKC)によって公認され、アメリカでも人気が広まりました。

その特徴的な外見や活発な性格から、スキッパーキはショードッグとしても成功を収めています。
また、ペットとしても、その忠実さや遊び好きな性格から多くの家庭で愛されています。
スキッパーキの歴史は、人々と共に成長し、今日まで続いている魅力的な犬種です。

スキッパーキの特徴

元気で明るいが、わがままな一面も

スキッパーキは、ずんぐりとした体型が特徴的で、その独特な外見と活発な性格で知られています。
以下、スキッパーキの特徴を分かりやすく詳細に説明します。

  1. 外見:
    スキッパーキは小型犬で、体重は通常10キロ以下です。
    立ち耳で、鋭い目つきを持ち、くるんと巻いた尾が特徴的です。
    首周りのケープのような長い被毛も特徴です。

  2. 被毛:
    被毛は中程度の長さで、毛質は硬く、密集したダブルコートです。
    主にブラック、フォーン、レッドなどの単色が一般的で、首回りや胸に飾り毛があります。

  3. 性格:
    スキッパーキは活発で知的、勇敢で独立心が強い犬種です。
    家族に対しては非常に忠実で愛情深く、子供たちとも遊び好きで仲良くなります。
    一方で、縄張り意識が強く、見知らぬ人や他の犬に対しては警戒心を持ちます。

  4. 運動量:
    スキッパーキは元気いっぱいの犬種で、適度な運動が必要です。毎日の散歩や遊びを通じて、エネルギーを発散させることが大切です。また、彼らはアジリティやドッグスポーツで才能を発揮します。

  5. トレーニング:
    スキッパーキは聡明で学習能力が高いため、しつけやトレーニングが比較的容易です。
    しかし、独立心が強いため、一貫性と威厳を持ったトレーニングが必要です。
    ポジティブリンフォースメントや報酬を活用し、楽しい環境を作りながら訓練を行うと良いでしょう。

  6. 健康:
    スキッパーキは丈夫な犬種ですが、一部の遺伝的疾患に注意が必要です。
    例えば、膝蓋骨脱臼やエピレプシーが報告されています。
    定期的な健康チェックと適切なケアが重要です。

スキッパーキはその特徴から、アクティブで愛情深い家族に適した犬種です。
適切な運動量とケアを提供することで、彼らは長寿で健康的な生活を送ることができます。
また、独特の外見と愛くるしい性格で、飼い主や家族を楽しませてくれるでしょう。

外見

・黒い被毛を持つ、スピッツタイプの犬
・ずんぐりとした胴体に比べて細くまっすぐな足をしている
・首回りの被毛が特徴的
・頭部にはストップがある
・マズルはとがっていますが長くはない
・目はダークブラウンで卵形
・耳は三角耳
・被毛はダブルコート
・毛色は、標準はブラックのみですが、クリームおよびフォーンの個体も生まれる事もある

性格

・元気で明るく、好奇心旺盛
・注意深い一面もある
・周囲の状況に敏感で反応しやすい面があるので、番犬にも向いている
・家族には愛情深く接しますが、わがままな時も
・来客など見知らぬ人には警戒心を示すことが多い
・しかし、攻撃的な性格ではない
・非常に注意深く、静かな足取りで歩く

体重  3~9kg 
体高  25~40cm 

スキッパーキの健康

平均寿命は13〜15歳ほど

スキッパーキの平均寿命は13〜15歳ほどで、全体的に健康的な犬種ですが、いくつかの遺伝的疾患や健康上の問題に注意する必要があります。

  1. 膝蓋骨脱臼(パテラ):
    膝蓋骨脱臼は、小型犬によく見られる症状で、膝の蓋骨が正常な位置から外れることがあります。
    軽度の場合は痛みや不快感がないこともありますが、重症化すると痛みや関節炎を引き起こすことがあります。

  2. 甲状腺機能低下症:
    スキッパーキは、甲状腺ホルモンの分泌量が減少する「甲状腺機能低下症」が起きやすい犬種とされています。
    毛が不自然に抜けたり、元気が無いと感じたら、動物病院へ受診し、ホルモン検査を受ける事をオススメします。
  3. 横隔膜ヘルニア:
    横隔膜ヘルニア」は、横隔膜の一部が胸腔に入り込むことで、内臓器官が圧迫される症状です。
    呼吸困難や消化器官の問題が引き起こされることがあります。

  4. 歯周病:
    スキッパーキは小型犬特有の歯の問題に悩まされることがあります。
    定期的な歯磨きや歯科検診を行い、「歯周病」の予防に努めましょう。

  5. 緑内障:
    眼圧が高くなり、視神経を損傷することがあります。
    症状が進行すると失明につながることがあるため、定期的な目の健康チェックが重要です。
    ⇒「緑内障(詳細)」

  6. 太りすぎ:
    スキッパーキは適切な運動量が確保されていないと、太りやすくなる傾向があります。
    適切な食事と運動で体重管理を行いましょう。

これらの健康上の注意点に気をつけることで、スキッパーキの健康を維持し、より長く楽しい時間を過ごすことができます。定期的な獣医検診も行い、早期発見・早期治療に努めましょう。

スキッパーキの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

スキッパーキの食事上の注意点として、以下の点が挙げられます。

  1. 過剰な摂取を避ける
    スキッパーキは小型犬であり、体重が軽いため、過剰な食事摂取は肥満や健康上の問題を引き起こす可能性があります。適切な食事量を守り、定期的に体重を測定することが重要です。

  2. 食事の質を高める
    スキッパーキは敏感な胃腸を持っているため、消化に負担をかけないように、消化吸収に優れた高品質のドッグフードを与えることが重要です。
    また、人間の食べ物や処方食など、犬用フード以外の食事は避けることが望ましいです。

  3. 食事のバランスを考慮する
    スキッパーキの健康維持には、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなど、バランスの良い栄養素を含んだ食事が必要です。
    犬用フードには適切な栄養素が含まれている場合が多いため、選ぶ際には栄養成分表示を確認することが大切です。

  4. 食事の時間を定期的にする
    スキッパーキは規則正しい生活リズムを好む犬種であり、食事の時間も一定に保つことが望ましいです。また、過度な運動や食事前後の激しい運動は、消化不良や消化器系の問題を引き起こす可能性があるため、避けるようにしましょう。

  5. 飲み水にも注意する
    スキッパーキが適切な量の水を摂取できるよう、水の入ったボウルを常に用意することが大切です。また、水の入れ替えや洗浄も定期的に行い、清潔な状態を保つようにしましょう。

スキッパーキの運動

毎日1時間程度の散歩を

運動量が少ないとストレスが溜まりやすいため、毎日1時間程度の散歩をしてあげましょう。
とても運動が好きなので、ドッグランやボール遊びもしてあげましょう。

運動不足になるとストレスが溜まり、無駄吠えなどの問題行動の原因ともなりますので、毎日しっかりと運動を心掛けてあげて下さい。

スキッパーキのしつけ

他の犬や家族以外の人間に慣らしましょう

とても賢い面があり、自立心もあるので、しつけは根気よく、しっかり行いましょう。

また、警戒心が強い傾向があるので、社会性を育むためにも、他の犬や家族以外の人間に十分に慣らす機会を作りましょう。

始めのうちは、犬の気が散らないように集中できる環境を整えて上げましょう。
しつけがある程度できてから、どんな状況で対応できるようにテレビをつけてみるなど少しずつ環境を変えていきましょう。

愛犬がしつけをマスターしていくと、ついつい「できて当然」と思ってしまいがちになります。
そうなるとしつけができても全く褒めなくなってしまうでしょう。
でも、これでは犬たちもしつけを忘れてしまう可能性もありますので、毎回ご褒美を与える必要はありませんが、しつけができた時には、褒めてあげるなどの気持ちを伝え続けることを忘れないようにしてください。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

スキッパーキの手入れ

週2~3回程度はブラッシングやコーミングを

被毛はかなり密生したダブルコートで、毛玉を防ぐためにも週に2~3回程度はブラッシングやコーミングをして抜け毛を取り除きましょう。

月1回程度、定期的にシャンプーをしてあげましょう。 

スキッパーキの価格

30万円前後が目安

スキッパーキをペットショップで見かける事はまずありません。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の値段ですが、30万円前後が目安となります。

ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。

まとめ

✔ 好奇心が強く、自由奔放

スキッパーキは、家族に対して深い愛情を示してくれますが、好奇心が旺盛で飼い主の言う事を無視して、自由に行動してしまう事もあります。
それはそれでスキッパーキの魅力でもありますので、それも受け入れる事が出来る大らかな人向きと言えるかも知れません。

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