フレンチブルドッグの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

愛嬌たっぷりの憎めないフレンチブルドッグ

イビキをかいたり、叱られると落ち込んだりと、人間味を感じさせる愛嬌たっぷりの小型犬です。
フレンチブルドッグは、その小柄で可愛らしい姿と、穏やかな性格から人気を集める犬種の一つです。
フランス発祥のブルドッグ種であり、狩猟犬から徐々に愛玩犬として飼われるようになりました。
近年では、その特徴的な容姿や性格から多くの愛好家に愛され、世界中にその名が知られています。
ただ、体は弱い傾向があるので、しっかりと飼い主がケアをしてあげる事が非常に重要です。

ここでは、フレンチブルドッグの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細をまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。



フレンチブルドッグの歴史

様々な階級の間で愛されていた

フレンチブルドッグは、名前が示すようにフランス原産で、起源は諸説ありますが、18世紀イギリスの織物職人がフランスに渡った時、一緒に連れて行ったイギリスで人気だった「ブルドック」を改良して作られました。
パグ」や「テリア種」との交配で誕生したとされています。
当初は「トイ・ブルドッグ・フランセ」や「ブルドッグ・フランセ」と呼ばれていましたが、後に「フレンチ・ブルドッグ」と呼ばれるようになりました。

この個性的な外見は、自然にできあがったものではなく、人為的な交配によって作り上げたものであり、フレンチブルドッグの特徴の一つである立ち耳も交配を重ねて改良されて作られたものです。

フレンチブルドッグは、当初は狩猟犬として使用されていましたが、その後、貴族たちのペットとして人気を博しました。
20世紀には、労働者階級の人々にも広く愛されるようになり、今では世界中で人気のある犬種の一つとなっています。

フレンチブルドッグの特徴

大きな耳が特徴的で、家族思いで穏やか

フレンチブルドッグは、小型犬種の中でもがっちりとした筋肉質でコンパクトな体型が特徴的です。
頭部は大きめで、丸く、ほぼ四角形に近い形をしており、短いマズルに大きな、丸い目が特徴です。
また、耳は大きく立ち上がった耳が特徴的です。
尻尾は生まれつき短く、体の割にはやや大きめの四角い顔をしています。

被毛は、短く、密度が高く、つややかでしっとりとしています。
毛色は「フォーン(やや明るいブラウン)」「クリーム」「ブリンドル(虎毛)」「パイド(ホワイトをベースに、黒い模様が入っている)」の4種類です。
特に、コンパクトな体型と組み合わされるブリンドルの被毛が一般的で、愛らしい表情を与えています。
フォーンの中でも顔が黒いものは「ブラックマスク」、パイドのうち白に茶が入った珍しい「ハニーパイド」、ブリンドルのうち縦に模様の入ったものを「タイガーブリンドル」と呼びます。さらに、ブリンドル×ホワイト、フォーン×ホワイトなど、組み合わせによって実にさまざまなバリエーションがあります。

性格面では、人懐っこく社交的であり、大変愛嬌があります。
他の犬種に比べて、運動量があまり必要ではないため、室内でも飼いやすいことが特徴です。
その反面、気温の上昇や過剰な運動などによって呼吸が苦しくなることがあるため、飼い主は気をつける必要があります。

また、フレンチブルドッグは、鳴き声があまり大きくないため、マンションなどでも飼いやすいことが特徴的です。
ただし、その分、適度な運動や、健康管理が重要であり、飼い主がきちんとケアを行う必要があります。フレンチブルドッグ(1)

外見

・筋肉質で重量感のある体型
・鼻が極めて短い
・耳は大きく、バット・イヤー(コウモリ耳)と呼ばれる
・被毛は短い
・カラーはフォーン(単色)、ブリンドル(縞目)、これらの色にわずかに白斑のあるパイド(ぶち)が認められます。
全体に白が多い時はパイドに分類されます。
フォーンの色調はレッドからライト・ブラウンがあります。

性格

・愛情深く、家族思いで、穏やか
・基本的には温厚で社交的な性質ですが、家族以外の人には素っ気ない態度になる事がある
・興奮してしまいやすかったり、他の犬に向かって行ってしまう面も
・賢さはありますが、性格的にムラがある
・しつけは褒めて伸ばすことが必要

体重  約10kg
体高  26~31cm

フレンチブルドッグの健康

暑い日にはエアコンで温度管理を

フレンチブルドッグの平均寿命は、10〜13年程度とやや短めです。
フレンチブルドッグは呼吸器系の問題が多く見られるため、以下のような健康上の注意点があります。

  1. 呼吸器系の疾患
    フレンチブルドッグはフラットフェイスで鼻腔が狭いため、呼吸がしにくくなる傾向があります。
    このため、鼻息が荒くなる、息切れをする、吐き戻しがあるなどの症状が現れることがあります。
    また、「呼吸器感染症」や「気管虚脱」などの疾患にもかかりやすく注意が必要です。

  2. 皮膚疾患
    フレンチブルドッグはシワが多く、皮膚の折り目に汚れや細菌がたまりやすくなっています。
    そのため、皮膚炎や湿疹、真菌感染症などの疾患にかかることがあります。
    定期的なシャンプーやブラッシングなどのスキンケアが重要です。
    その他では、皮膚が弱いので「接触アレルギー」にも注意しましょう。

  3. 運動不足や肥満
    フレンチブルドッグは小型犬であるため、運動不足や過剰な食事によって肥満になりやすい傾向があります。
    肥満は心臓や関節などに悪影響を及ぼすため、定期的な運動や食事の管理が必要です。

  4. 消化器疾患
    フレンチブルドッグは食事の嗜好性が高く、食べ過ぎや食べ物の過剰な変化によって消化器疾患にかかることがあります。「急性胃腸炎」や「膵炎」、消化不良などが主な疾患です。

  5. 熱中症
    気を付けたい疾患は、熱中症です
    体温調節が下手な犬種ですので、暑い日にはエアコンで温度管理をするなど、気に掛けてあげましょう。

    また、寒さにも弱く、寒い冬の時期は服を着させるなど対応してあげましょう。


  6. 目が大きいので、「結膜炎」や「角膜炎」が起こりやすく、「チェリーアイ」なども見られます。
  7. 椎間板ヘルニア
    体型的にも股関節や腰に負担が掛かりやすく、椎間板ヘルニアにも注意が必要です。

以上のように、フレンチブルドッグは呼吸器系や皮膚、運動や消化器系に関する健康上の注意点があります。定期的な健康チェックやスキンケア、運動や食事の管理などが必要です。

フレンチブルドッグの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

フレンチブルドッグは小型犬であり、成犬の体重は8-14kg程度です。適切な食事管理は健康維持に重要です。

  1. 適切な食事量の管理
    過剰な食事や過度な肥満は、フレンチブルドッグの健康を損なう可能性があります。
    飼い主は、体重や年齢、活動レベルに応じた適切な食事量を与えるように心掛ける必要があります。

  2. 栄養バランスの考慮
    フレンチブルドッグは、高品質なタンパク質や脂肪、ビタミン、ミネラルなど、バランスの取れた食事が必要です。
    特に、関節や皮膚の健康に影響を与えるOmega-3脂肪酸や、抗酸化作用のあるビタミンEなどが含まれた食品を選ぶことが望ましいです。

  3. 食事の安全管理
    フレンチブルドッグは食べ物に敏感で、下痢や嘔吐、アレルギー反応を起こすことがあります。
    飼い主は食べ物を与える前によく調べ、人間が食べても安全なものを選ぶことが大切です。
    また、食べ物の与えすぎによる肥満や消化器系の問題を防ぐため、適切な時間帯や分量で与えるように心掛けることが重要です。

  4. 水分補給
    フレンチブルドッグは体重に対して比較的小さな口を持っています。
    水分摂取が不足すると、脱水症状や膀胱炎などの健康問題を引き起こす可能性があります。
    飼い主は、新鮮で清潔な水をいつでも飲めるように提供することが必要です。

以上のように、フレンチブルドッグの健康維持には、適切な食事管理が不可欠です。定期的な健康診断や、獣医師のアドバイスにも耳を傾けるようにしましょう。

フレンチブルドッグの運動

室内などで遊びを中心に軽い運動

特徴的な体型で股関節に負担がかかるため、散歩や運動のさせすぎは良くありません。
散歩はほどほどにして、室内などで遊びを中心に軽い運動を行うのがおすすめです。
かと言って、一日中部屋の中に閉じこもっていると、ストレスも溜まってきますので、10~30分程度いいので気分転換に外へ連れ出してあげましょう。

フレンチブルドッグのしつけ

厳しく叱るのは避けた方が良い?

フレンチブルドッグ(2)

フレンチブルドッグは、賢いので学習能力はあります。
ただ、ブルドッグ特有の多少頑固なところもありますので、素直な子犬のうちに、しっかりとしつけをしましょう。
また、性格的に落ち込みやすいので、厳しく叱るのは避けた方が良いです。
何かを失敗した時には、叱らずノーリアクションで無視をし、出来た時には思いっきり褒めてあげるようにしましょう。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

フレンチブルドッグの手入れ

こまめなブラッシングが必要

毛が短いのでブラッシングの手入れはあまり必要ないと思うかもしれませんが、抜け毛が多いので、こまめなブラッシングが必要です。
また、肌が弱いので、ラバーブラシがおすすめです。

顔のしわには汚れがたまりやすいので、こまめに丁寧にふき取ってあげましょう。
顔のシワの部分には汚れがたまりやすく、俗にいう「ブルドッグ臭」とも呼ばれる臭いの原因となりますので、ケアしましょう。
きちんと清潔にしておけば、臭いはさほど気になりません。

フレンチブルドッグの値段

20~30万円が相場

フレンチブルドッグはその愛嬌のある外見からも人気犬種ですので、ペットショップで見かける機会もあると思います。
その際の値段は、20~30万円が相場となるでしょう。
中には、珍しい毛色などの場合、40万円を超す場合もあります。

ペットショップ以外では、ブリーダーさんから直接購入する方法がありますが、そちらの場合は交渉次第で、ペットショップよりも価格を抑える事も可能です。
それでも15万円よりも下がる事は無いでしょう。
ただ、ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。

まとめ

✔ 体は弱い傾向
✔ メンタルはガラス⁉
✔ 抜け毛は多め

フレンチブルドッグは、その特徴的な外見から様々な疾患に気を付けなくてはいけません。
まずは目が大きく、前に出ているので、眼球を傷つけないように気を付けましょう。
茂みなどを入ってしまうと、植木の枝などが目に刺さり、視力に影響を与えてしまう可能性もあります。
また、腰や股関節が弱いので、過度な運動は控えさせましょう。

フレンチブルドッグの傾向としては、叱られると落ち込みやすい所があります。
目に見えて落ち込んでいるのが分かるくらいですので、基本的には叱らず、何かをミスした時は、黙って無視をするようにしましょう。

被毛はスムースコートで短いので、ブラッシングなどの手入れは不要と思われがちですが、意外と抜け毛は多いので、毎日こまめにブラッシングをしましょう。
ただ、皮膚が弱いので、ラバーブラシを使用するのがオススメです。

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