スカイテリアの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

スコットランド版の忠犬ハチ公 スカイテリア

愛嬌ある見た目と小さな体に似合わず、アナグマやカワウソの狩猟で長い間活躍していたスカイテリア。
イギリス王室でも飼われていたこともあり、全身を覆う長く美しい被毛など優雅さも醸し出しています。

スカイテリアは、その美しい姿と忠実な性格で魅了する、ユニークで愛らしい犬種です。
その長い被毛と愛くるしい表情は一度見たら忘れられない魅力があります。
スカイテリアと共に過ごす日々は、彼らの歴史と個性に触れる貴重な時間となることでしょう。

ここでは、スカイテリアの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細をまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。



スカイテリアの歴史

14年間もの間ずっと主人の墓守を続けた忠犬

魔女と魔法の島として有名なスコットランドの西側にあるスカイ島(アイル・オブ・スカイ)で発展しました。

スカイテリアの歴史は、1600年代にまでさかのぼることができます。

この犬種はもともとは農場で、アナグマや野ウサギなどの害獣駆除や、家畜の保護を担当していました。
そのため、スカイテリアは勇敢で忠実な性格を持ち、独立心が強いとされています。

スカイテリアの名を知らしめたのは、スコットランド版の忠犬ハチ公として有名な「グレーフライアーズ・ボビー」です。
この「ボビー」は主人の死後、14年間もの間ずっと主人の墓守を続け、いくら追い払われても戻ってきて離れない忠犬として知られています。

19世紀になると、スカイテリアはイギリスの貴族や上流階級に愛されるようになりました。
特に、イギリスの女王ヴィクトリアがスカイテリアを飼っていたことで、この犬種の人気は急上昇しました。
数世紀に渡って人気のあったスカイテリアは、スコットランド王室などでも寵愛を受けていました。

スカイ・テリアの人気が過熱し、1870年代はこれの変種である「クライズデール・テリア」も作出されましたが、スカイ種は人気を保ち続け、最終的には打ち勝ってクライズデール種は絶滅しました。

20世紀以降は、ペットとしての人気が高まり、世界中で愛される犬種となりました。
現代のスカイテリアは、家族と一緒に過ごすことを楽しみ、その忠実さと愛情深さから、多くの飼い主に大切にされています。

スカイテリアの特徴

愛情が深く、胴が長く足の短い犬種

スカイテリアは、特徴的な姿と美しい被毛で知られる魅力的な犬種です。
以下に、スカイテリアの特徴を分かりやすく詳細に説明します。

  1. 外見:
    胴体が体高の2倍ほどある見事な胴長短足で、筋肉質でしっかりとした体格をしています。

  2. 被毛:
    スカイテリアの被毛はダブルコートで、長くて美しい直毛で、非常に豊かです。
    そのため、毛が地面を掃くような姿が印象的です。
    毛色は、ブラック、ダークグレー、ライトグレー、フォーン(明るい茶色)、クリームなど、さまざまな色合いがあります。
    また、一部に白いマーキングがあることもあります。

  3. 顔:
    スカイテリアの顔は、幅広で大きな頭部が特徴です。
    小さな目と、立っているか垂れているかのどちらかの耳を持ちます。
    長い顎髭があり、愛らしい表情を作り出しています。

  4. 性格:
    スカイテリアは、忠実で勇敢な性格を持っています。
    独立心が強く、自分で考えて行動することが好きです。
    しかし、家族に対しては非常に愛情深く、友好的で、子供や他のペットとも仲良くできます。

これらの特徴から、スカイテリアは飼い主や家族に愛される犬種となっています。

外見

・体高に比べ、胴が長く足の短い体型
・被毛はダブルコートで、硬いロングコートが印象的
・毛色はスチール・ブルー、ブルー、ブラック、シルバーなど
・耳は立ち耳と垂れ耳の2タイプ
・尾はサーベル形の垂れ尾
・耳・尾は長い飾り毛で覆われている

性格

・勇敢であり陽気
・飼い主や家族に愛情が深く忠実
・少々頑固で警戒心が強い一面も
・心を許すと非常にフレンドリー

体重  8.5~10.5kg
体高  23~25cm

スカイテリアの健康

「骨軟骨異形成」や「椎間板ヘルニア」には注意

スカイテリアの平均寿命は12~15年ほどで、比較的健康的な犬種ではありますが、いくつかの健康上の注意点があります。
以下に、スカイテリアの主な健康上の注意点を分かりやすく詳細に説明します。

  1. 膝蓋骨脱臼(パテラ):
    膝蓋骨脱臼」は、スカイテリアに見られる一般的な関節の問題です。
    これは、膝蓋骨(膝の皿)が正常な位置からずれることで、犬が痛みを感じ、歩行困難になることがあります。適切な治療や手術が必要な場合があります。

  2. 関節や軟骨:
    胴が長く、足が短いので成長期には「骨軟骨異形成」や「椎間板ヘルニア」には注意が必要です。
    高い所からのジャンプはさせないようにして、滑りやすいフローリングなどにはマットなどの滑り止めをしてあげて下さい。
    歩き方がぎこちなかったり、歩くのを嫌がったりしたら、速やかに動物病院へ行きましょう。
  3. 全盲:
    スカイテリアは、遺伝的な全盲(網膜変性)のリスクが高い犬種です。
    これは、網膜の細胞が徐々に壊れ、夜間視力の低下や完全な視力喪失につながる病気です。
    現在のところ治療法はありませんが、遺伝的検査でリスクを判断することができます。

  4. 耳の感染症:
    スカイテリアは、耳の形状や被毛の性質から、耳の感染症にかかりやすいです。
    定期的な耳掃除や乾燥を保つことが重要です。
    耳の病状を早期発見し、適切な治療を行いましょう。

  5. アレルギー:
    スカイテリアは、「皮膚アレルギー」や「食物アレルギー」にかかりやすいことがあります。
    アレルギーの兆候があれば、獣医師と相談し、原因を特定して適切な治療や食事の変更を行いましょう。

  6. 肥満:
    スカイテリアは、過食や運動不足によって肥満になりやすいです。
    肥満は、関節や心臓に負担をかけ、さまざまな健康問題を引き起こす原因となります。
    適切な食事と運動で、適切な体重を維持しましょう。

これらの健康上の注意点を把握し、定期的な健康チェックや定期的な健康チェックや予防措置を講じることで、スカイテリアの健康を維持し、長寿を促すことができます。
また、適切な栄養と運動が提供され、定期的に獣医師による診察が行われることが大切です。

スカイテリアの健康上の注意点を理解し、適切なケアを行うことで、愛犬との素晴らしい生活を楽しむことができます。
健康状態や症状に変化があった場合は、速やかに獣医師の意見を求めることが重要です。

スカイテリアの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

スカイテリアの食事に関する注意点を理解し、適切なケアを行うことで、愛犬の健康を維持することができます。
以下に、スカイテリアの食事に関するいくつかのポイントを挙げます。

  1. 適切な栄養バランス:
    スカイテリアには、適切な栄養バランスが必要です。
    タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルが含まれた高品質なドッグフードを選ぶことが重要です。

  2. 体重管理:
    スカイテリアは過体重になりやすい傾向があるため、適切な量の食事を与えて、適切な体重を維持することが重要です。
    獣医師の指示に従って、適切な食事量を決定しましょう。

  3. 成長段階に応じた食事:
    子犬、成犬、シニア犬にはそれぞれ異なる栄養ニーズがあります。
    愛犬の年齢に応じたドッグフードを選び、成長段階に合わせた栄養補給を行ってください。

  4. 食物アレルギーや敏感性:
    スカイテリアは食物アレルギーや敏感性がある場合があります。
    アレルギーの兆候が現れた場合は、獣医師に相談し、適切な食事を選ぶことが大切です。

  5. 与えるべきでない食品:
    チョコレート、ブドウ、ガム、タマネギなど、犬にとって有害な食品があります。
    これらの食品を与えないようにしましょう。

  6. 適切な食事スケジュール:
    スカイテリアには、一日に2回または3回に分けて適切な量の食事を与えることが推奨されます。適切な食事スケジュールを維持することで、消化器系の健康を促進します。

愛犬の健康状態や食事に関する疑問がある場合は、獣医師に相談して適切なケアを行いましょう。

スカイテリアの運動

一日30分程度の散歩を

激しい運動は必要ありませんが、ストレス解消の為にも一日30分程度の散歩を心掛けましょう。
運動不足になるとストレスが溜まり、無駄吠えなどの問題行動の原因ともなりますので、毎日適度な運動を心掛けてあげて下さい。

スカイテリアのしつけ

頑固な一面があるので、ほめて伸ばすように

主従関係を育み、服従訓練をしっかりと行いましょう。
頑固な一面があるので、厳しく高圧的な態度で接することはせず、ほめて伸ばすようにしてあげてください。

また、警戒心が強く、人見知りをする面もあるので、子犬のころから他人や犬と接する機会を増やし、社会性を身につけさせると、友好的で陽気な一面を引き出すことができます。

始めのうちは、犬の気が散らないように集中できる環境を整えて上げましょう。
しつけがある程度できてから、どんな状況で対応できるようにテレビをつけてみるなど少しずつ環境を変えていきましょう。

愛犬がしつけをマスターしていくと、ついつい「できて当然」と思ってしまいがちになります。
そうなるとしつけができても全く褒めなくなってしまうでしょう。
でも、これでは犬たちもしつけを忘れてしまう可能性もありますので、毎回ご褒美を与える必要はありませんが、しつけができた時には、褒めてあげるなどの気持ちを伝え続けることを忘れないようにしてください。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

スカイテリアの手入れ

ブラッシングとコーミングを毎日

被毛の手入れは、毛玉ができやすいので、ブラッシングとコーミングを毎日行ってください。
また、結膜炎などの目の疾患予防のために目にかかる長毛をカットするのもオススメです。

シャンプーは月1回を目安に行って下さい。

スカイテリアの価格

30万円前後が目安

スカイテリアは、ペットショップで見かける事はまずありません。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の値段ですが、30万円前後が目安となります。

ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。

まとめ

✔ 頑固な面があるので、しつけは根気よく

スカイテリアは頑固な面があるので、子犬の頃からしっかりとトレーニングを行う事が大切です。
毅然とした態度で、はっきりと主従関係を築きましょう。
適切なしつけを行えば、とても素敵なパートナーとなってくれます。

スカイテリアは、長い歴史を持つ独特な外見のテリア種で、愛らしい性格と忠誠心が魅力です。

適切なケアを行うことで、この犬種は素晴らしい家族の一員となります。
スカイテリアは頑固な面があるので、子犬の頃からしっかりとトレーニングを行う事が大切です。
毅然とした態度で、はっきりと主従関係を築きましょう。
適切なしつけを行えば、とても素敵なパートナーとなってくれます。

健康面では、関節問題や歯のケアに注意が必要です。
食事に関しては、適切な栄養バランス、体重管理、成長段階に応じた食事、食物アレルギーや敏感性への対応、与えてはいけない食品、適切な食事スケジュールを考慮することが重要です。
愛犬の健康を維持するために、獣医師と連携して適切なケアを行いましょう。

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