ニューファンドランドの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

とても優しく力持ち ニューファンドランド

オスですと70㎏近くまでになる超大型犬のニューファンドランド。
体は大きいですが、その優しい表情に違わぬ愛情溢れる表情が魅力です。
その大きさと忠誠心、そして人懐っこさで世界中の愛犬家から親しまれています。
幼い頃から優れた水泳能力を持ち、救助犬としてもその名を轟かせているこの犬種について、その魅力と歴史を追ってみませんか?
ニューファンドランド犬と一緒に過ごすことで、その優れた性格とパートナーとしての素晴らしさに驚かされることでしょう。

ここでは、ニューファンドランドの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細をまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。



ニューファンドランドの歴史

海難救助犬として活躍

ニューファンドランド はカナダ東岸のニューファンドランド島が原産地で、「ラブラドール・レトリーバー」の先祖でもあります。
「ニューファン」と呼ばれ親しまれています。

この犬種は、17世紀から18世紀にかけて、主に漁業や水上救助活動に従事する犬として発展しました。
彼らは、優れた水泳能力と強靭な体力を持ち、渡り鳥や魚を獲るために使われたほか、船の係留や漁網の引き揚げにも活躍しました。

ニューファンドランド犬の正確な起源は不明ですが、グレートピレニーズ、またはセント・バーナードやレトリーバー種などのヨーロッパの犬種が彼らの祖先だとされています。
これらの犬種がカナダに持ち込まれ、島で独自の犬種として発展したと考えられています。

泳ぎが得意で、寒さに強いニューファンドランドは、ニューファンドランド島で、漁師の仕事を手伝う作業犬または海難救助犬として活躍していました。
その後、イギリスの持ち込まれたニューファンドランドは、宮廷画家エドウィン・ランドシーアが、白黒2毛色のニューファンドランド犬を好んで描いたことにより、人気を博すようになりました。
以来、白黒のニューファンドランドは、特に「ランドシーア」と呼ばれています。

イギリスとアメリカ以外の国では、ニューファンドランドとランドシーアを別の犬種として扱うことも多くあるようです。

この犬種の逸話は多く、詩人バイロンにも愛され、作曲家ワーグナーの愛犬もニューファンドランドであり、ナポレオンも1815年にエルバ島から脱出の際、荒海の中で船から投げ出され溺れかけた時に漁師の飼っているニューファンドランド犬に命を救われたと伝えられています。

19世紀に入ると、イギリスやアメリカでの人気が高まり、ショードッグや家庭向けのペットとして広まりました。
その温和な性格と優れた救助犬としての能力が評価され、今日では世界中で愛される犬種となっています。

現在もたくさんのニューファンドランドが、世界中で海難救助犬として、活躍しています。

ニューファンドランドの特徴

人の役に立つことに喜びを感じる優しい犬種

ニューファンドランド犬は、その大きさと力強さ、優れた水泳能力、そして温和で忠実な性格で知られています。
以下に、ニューファンドランド犬の主な特徴を分かりやすく説明します。

  1. 大きさと体格:
    ニューファンドランドは70㎏近くまで成長する超大型犬で、筋肉質で骨太の体格を持ち、力強さと耐久力があります。

  2. コートと毛色:
    被毛は二重構造で、外側のコートは長くて直毛で、内側のコートは柔らかく密集しています。
    これにより、彼らは寒さや防水性に優れています。
    毛色は主に「ブラック」が一般的な色ですが、「ブラウン」、「ランドシアー(白地に黒や茶色の斑点)」があります。
    「ホワイト&ブラック」は「ランドシーア」と呼ばれニューファンドランドと別犬種とする国もあります。

  3. 水泳能力:
    ニューファンドランドは優れた水泳能力を持っており、大きくて丸い足と水かきがあり、効率的に泳ぎます。
    また、力強い尾は舵のように機能し、水中でのバランスを保ちます。

  4. 性格:
    ニューファンドランドは、愛情深く、忠実で、家族に対しては非常に献身的です。
    その温和で落ち着いた性格から、子供たちとも上手くやっていきます。
    彼らは知能が高く、訓練が比較的容易で、優れた救助犬やセラピードッグとしても活躍しています。

  5. 世話:
    ニューファンドランド犬の毛は抜けやすく、定期的なブラッシングが必要です。
    また、適度な運動を与えることで、筋力を維持し、体重を適切に保つことが重要です。

以上の特徴から、ニューファンドランド犬は力強さと優れた水泳能力を持ちながら、家族に対しては優しく愛情深い犬種として知られています。
知能は高く、しつけもし易いので、大型犬としては非常に飼いやすい犬種と言えます。

ニューファンドランド
外見

・がっしりとした胴体と手足を持つ
・頭は大きく、マズルはスクエアでストップがある
・泳ぎが得意で足には、水かきがある
・被毛はダブルコートですが、下毛は皮脂をたっぷり含んで水分をはじく
・毛色はブラックが代表的で、ほかにはブラウン、グレー、ブラック・アンド・ホワイト(ランドシーア)

性格

・穏やかで優しく、フレンドリーで甘えん坊
・あまりにもフレンドリーなので、番犬は向かない
・大らかでやさしく、我慢強い
・人の役に立つことに喜びを感じる
・主人に対しても従順
・とても飼いやすい犬種

体重  約68kg前後
体高  約65~71cm前後

ニューファンドランドの健康

「股関節形成不全」や「胃捻転」には注意!

ニューファンドランドの平均寿命は8~10年で、一般的に健康的な犬種ですが、いくつかの健康上の問題に注意が必要です。
以下に、ニューファンドランド犬の健康上の注意点を詳しく分かりやすく説明します。

  1. 股関節形成不全(HD):
    大型犬に一般的な病気で、股関節の異常により関節炎や痛みが引き起こされることがあります。
    遺伝的要素が関与するため、繁殖前の健康診断が重要です。⇒「股関節形成不全(詳細)」

  2. 胃捻転:
    大型犬ですので、胃がねじれてガスがたまる「胃捻転」には注意が必要です。
    最悪の場合、命の危険もありますので、食事の早食いやドカ食いには気を付けましょう。
  3. 心臓病:
    ニューファンドランド犬は特に「僧帽弁閉鎖不全症」や「拡張型心筋症」にかかりやすいです。
    定期的な健康診断や心電図検査で早期発見し、適切な治療を受けることが大切です。
    子犬の内からしますので、ぐったりしていたり、元気がないと感じたら、早めに動物病院へ行くようにしましょう。

  4. 水腫症候群(SAS):
    心臓の狭窄や弁の異常が原因で、血流が制限される病気です。症状が進行すると心不全につながることがあります。
    遺伝的要素が強いため、繁殖前の健康診断が重要です。

  5. 肥満:
    適切な食事と運動で体重管理を行い、関節への負担や心臓病のリスクを減らすことが重要です。

  6. 暑さに弱い:

    暑さにも弱いので、暑い日にはエアコンで温度管理をしてあげましょう。

これらの健康上の注意点を把握し、定期的な健康診断や適切なケアを行うことで、ニューファンドランド犬の健康を維持し、長寿につなげることができます。

ニューファンドランドの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

ニューファンドランドは大型犬であり、成長が早いため、食事に関する注意点がいくつかあります。
以下に、詳しく分かりやすく説明します。

  1. 栄養バランス:
    ニューファンドランドの成長や健康維持には、適切なタンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルが必要です。
    獣医師のアドバイスや、犬種に適したドッグフードを選ぶことが大切です。

  2. カルシウムとリン:
    成長期のニューファンドランドには、適切なカルシウムとリンのバランスが重要です。
    過剰なカルシウム摂取は、骨や関節の異常発育を引き起こすことがあります。
    犬種に適した成分バランスのドッグフードを選ぶことが望ましいです。

  3. エネルギー制限:
    大型犬は成長が早いため、過度のエネルギー摂取は骨格や関節に負担をかける可能性があります。
    適切な量のエネルギー摂取を心掛け、食事量を調整することが重要です。

  4. 適切な食事量: 過剰な摂取は肥満を引き起こす可能性があります。
    肥満は関節への負担や心臓病のリスクを高めるため、適切な食事量を与えることが大切です。

  5. 与えるタイミング:
    大型犬は胃捻転のリスクが高いため、1日に1回の大量の食事よりも、1日に複数回に分けて与えることが望ましいです。

  6. 人間用食品の与えすぎに注意:
    人間用食品は犬に適した栄養バランスでないことが多く、過剰摂取によりアレルギーや消化不良を引き起こすことがあります。
    与える場合は、獣医師の指導を受けることが望ましいです。

  7. 高齢犬への配慮:
    ニューファンドランドが高齢になると、消化機能や代謝が低下し、栄養ニーズが変化します。
    獣医師と相談し、年齢に応じた適切なドッグフードや食事計画を立てましょう。

以上のポイントに注意して、ニューファンドランドの健康をサポートする食事を提供しましょう。
適切な食事管理は、犬の生活の質を向上させ、健康で長寿な生活を送るために重要です。

ニューファンドランドの運動

1回1時間以上の散歩を1日2回

1回1時間以上の散歩を1日2回以上行ってあげましょう。
泳ぐのが大好きな犬種ですので、できるなら泳ぐ機会をこまめに与えてあげたいです。
川や海に連れていくと喜んでくれますよ。

あまり活発に運動するという犬種ではありませんが、運動不足になるとストレスが溜まり、無駄吠えなどの問題行動の原因ともなりますので、毎日しっかりと運動を心掛けてあげて下さい。

ニューファンドランドのしつけ

しつけはしやすい

服従心が強く賢いので、しつけは入りやすいでしょう。
ただ、寂しがり屋で依存心が強いので、自信をつけさせるために、よくほめて育ててあげましょう。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

ニューファンドランドの手入れ

被毛の手入れは大変?

皮脂を含んだ下毛は手入れを怠けるとフェルト状になってしまいますので、できれば毎日ブラッシングやコーミングをしてあげる必要があります。
特に春と秋の換毛期にはかなりの抜け毛があることを十分に理解しておいてください。

また、よだれを垂らす傾向が強いとも言われています。
日々の掃除も覚悟しておいた方が良いでしょう。

ニューファンドランドの価格

30~40万円程度

ニューファンドランドは、ペットショップで見かける事はまずありません。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の値段ですが、30~40万円程度にはなるでしょう。

ただ、ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。

まとめ

✔ とても穏やかで優しい性格
✔ 被毛の手入れは毎日

ニューファンドランドは、大きな体ではありますが、穏やかで優しく、フレンドリーで甘えん坊な性格です。
あまりにもフレンドリーなので、番犬としては役に立たないでしょう。
でも、その穏やかさがニューファンドランドの魅力です。

また、ニューファンドランドの被毛はとても豊かで密集しています。
抜け毛も比較的多いので、毎日のブラッシングが欠かせません。
体もとても大きいので、被毛の手入れは少し大変ですが、甘えん坊なニューファンドランドにとっては、大好きな家族とのスキンシップを図れる至福の時でしょう。

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