「わたしはいつもあなたを愛しています」 クーバース(クヴァス)
トルコ語で「貴族の守護者」を意味をするクーバース。
性格も勇敢であり、献身的でもある正に「ボディガード」です。
昔、ケビン・コスナー主演の「ボディガード」という映画があり、ヒロインを演じたホイットニーヒューストンの主題歌「I Will Always Love You」もメガヒットしました。
今でもYouTubeで見ると、鳥肌と共に涙も出てくる名曲です。クーバースは全く関係なくて、すみません。。。。
ここでは、クーバース(クヴァス)の誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細をまとめていますので、是非ご参考になさってください。
- クーバース(クヴァス)の歴史
- クーバース(クヴァス)の特徴
- クーバース(クヴァス)の健康
- クーバース(クヴァス)の食事
- クーバース(クヴァス)の運動
- クーバース(クヴァス)のしつけ
- クーバース(クヴァス)の手入れ
- クーバース(クヴァス)の価格
- まとめ
クーバース(クヴァス)の歴史
家畜の群れの護衛の役割をしていた犬種
クーバースは、長い歴史を持つハンガリー原産の犬種です。
数千年前から中央アジアから西アジアにかけての遊牧民の間で家畜を守るための飼われてきた大型犬の子孫で、「チベタン・マスティフ」などに起源を発します。
ウラル山脈の南方から騎馬民族であるハンガリー人(マジャール人)が895年頃中央ヨーロッパのカルパチア盆地に侵入し、そこに新たな祖国を建国したときにクーバースはマジャール人と共にやってきたとされています。
クーバースは牧羊犬として、羊を狼や家畜泥棒から守るのに使われていました。
ホワイトのコートは夜間でもはっきりと見えるため、もし羊泥棒などが侵入してきたとしても主人に犯人と間違われて誤射殺されないようにするために好まれて固定されました。
ハンガリーの王であったマーチャーシュ・コルビナスの時代には、元々備わっていた狩猟犬としての能力から猟犬としても活躍しました。
17世紀頃になると羊飼いだけでなく一般の人もクヴァスをガードドッグとして使うようになり、本種は国内外に知られるようになり少数が原産地外へ輸出されました。
クーバース(クヴァス)の特徴
優しい顔立ちの屈強な体格
クーバースは、ボリューム感のある体型をした大型犬です。
ガッチリとした逞しい体格をしており、耳は垂れ耳で、尻尾は豊かな飾り毛のある垂れ尾です。
被毛はダブルコートで、厚いアンダーコートの上に、直毛かウェーブ状の粗いアウターコートが密生して生えています。
カラーは、ホワイトのみです。
その純白で大きな体は美しく気品があり優しい雰囲気があります。
性格は、犬種名の意味である「守護者」に相応しく、献身的であり勇敢で、何が何でも守り抜こうとしてくれます。
飼い主に対しては従順であり、家族に対しては深い愛情を抱いてくれるでしょう。
外見 |
グレート・ピレニーズなどの他の親戚種と比べるとマズルが先細りです。 |
性格 |
知的で自己犠牲の精神を持ち、忠実であり、友好的でしつけの飲み込みも早いが、家族に危機が迫ると勇敢に立ち向かってくれます。 |
体重 | 30~52kg |
体高 | 66~75cm |
クーバース(クヴァス)の健康
「鼓腸症」や「股関節形成不全」に注意!
クーバースの平均寿命は、10~12年ほどです。
大型犬によくみられる太鼓腹とも呼ばれる「鼓腸症」や成長時に股関節に異常を来す「股関節形成不全」、肩関節の「離断性骨軟骨症」などに注意が必要です。
「鼓腸症」は大型で胸の厚い犬種によくみられる疾患で、命を落とす危険がありますので、腹部が膨張し落ち着きがなくなる、「クーン」と鼻を鳴らして吐きたがるといった症状があれば病院へ行ってください。
また、やはり大型犬には注意が必要な「胃捻転」は死に直結する恐ろしい疾患です。
食事のドカ食いを防ぐためにも2回以上に分けて与え、食後は安静に過ごさせましょう。
胃捻転は胃が捻じれる事によって、胃の中でガスが溜まり、胃が拡張していきます。
結果、周囲の臓器を拡張した胃が圧迫してしまい、全身の血流を止めてしまいます。
ぐったりとしていたり、苦しそうにしていたら、一刻も早く病院に行きましょう。
クーバース(クヴァス)の食事
年齢や体調に合わせたフードを選びましょう
子犬の頃とシニア犬になった頃に必要とされるカロリーや栄養素は変わってきます。
また、食欲が旺盛な子にはカロリーバランスを考えて、低カロリーの食事を与える必要があります。
以上のように「子犬用」「成犬用」「シニア犬用」「体重管理用」など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。
愛犬に合ったドッグフードを探す
愛犬の健康を考える上で、食事の管理を大切です。
「太りすぎだな」と思ったら、低カロリーのフードにしなくてはいけません。
逆に年老いてきて、食欲が細くなったら、少ない量でもエネルギーを取れる老齢犬用のフードに替える必要があります。下記は様々な犬用品を卸値に近い価格で提供してくれるサイトです。
参考までにどうぞ。愛犬のフードを探す⇒外部リンク:犬の通販デパート ニコシティ
クーバース(クヴァス)の運動
1時間程度の散歩を1日2回
クーバースは関節疾患にかかりやすいので、あまり激しい運動は必要ありません。
ストレス解消の為にも、散歩は毎日2回それぞれ60分ほどするようにしましょう。
運動不足になるとストレスが溜まり、無駄吠えなどの問題行動の原因ともなりますので、毎日しっかりと運動を心掛けてあげて下さい。
また、暑さに弱いので、暑い時間帯の散歩をなるべく避け、「脱水症状」や「熱中症」に十分注意してあげてください。
日本では室内飼育が基本になります。
クーバース(クヴァス)のしつけ
初心者にはハードルが高い?
とても賢い犬なのでしつけの飲みこみは早いですが、体が大きく独立心も強いので、初心者の方にはハードルが高いです。
クーバースは警戒心が強いことから、無駄吠えに注意が必要です。⇒犬の無駄吠えをしつけ直す 完全ガイド
家族への防衛心と相まって、人に危害を加えてしまうこともあるので服従訓練は徹底してください。
また、繊細で傷つきやすい性格なので、厳しく叱りつけるようなしつけ方ではなく、ほめて長所を伸ばすように心掛けましょう。
また、小さい子犬の頃から様々な人や他の犬と積極的に触れ合わせ、社会性を身に付けさせるようにしましょう。
しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法
クーバース(クヴァス)の手入れ
換毛期は、毎日ブラッシングを
被毛の手入れは、普段は1週間に1~2回のブラッシングで十分です。
ただ、ダブルコートですので、換毛期には大量の抜け毛があります。
春・秋の換毛期は、毎日ブラッシングを行いましょう。
また、被毛には汚れを自然に落とす脂分が含まれていますので、シャンプーをし過ぎるとその脂分も落ちてしまい、逆汚れがつきやすくなってしまうので、注意です。
シャンプーは、月に1~2回を目安に行うようにしましょう。
クーバース(クヴァス)の価格
40~50万円が目安
クーバースは、ペットショップで見かける事はまずありません。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の値段ですが、40~50万円が目安となるでしょう。
ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。
まとめ
✔ 身を挺してでも守ろうとするが故に注意が必要
クーバースは自分の命を惜しまず、守るべきものを守ろうとします。
それ故に、時には攻撃的になる事もしばしばです。
とても頼れるパートナーである一方、他人や他の犬に危害を加えてしまう可能性もありますので、十分に気を付けて下さい。
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