最近はだいぶ丸くなりはりました アメリカンスタッフォードシャーテリア
かなり筋肉質ながっちりとした体格ですが、飼い主の言う事は絶対の鉄の服従心を持つアメリカンスタッフォードシャーテリア。
興奮していてもボスが「止めろ!」と言えば、大人しく従うその姿は、もはや「マフィアさん」ですわ。「ヤクザさん」ですわ。
アメリカンスタッフォードシャーテリアはその力強い体躯と精悍な顔立ち、そして意外にも優れた知性と忠誠心から、愛されている犬種の一つです。
一見強そうな外見に反して、適切な訓練とケアを受ければ非常に愛情深い家庭のペットとなります。
しかし、この犬種には、飼い主が知っておくべき特別な特性と飼い方があります。
アメリカンスタッフォードシャーテリアとの共同生活を最高のものにするために、その秘密を知りたいと思いませんか?
ここでは、その歴史、特性、飼い方、そしてこの素晴らしい犬種との生活をより楽しむための貴重なヒントをお伝えします。
- アメリカンスタッフォードシャーテリアの歴史
- アメリカンスタッフォードシャーテリアの特徴
- アメリカンスタッフォードシャーテリアの健康
- アメリカンスタッフォードシャーテリアの食事
- アメリカンスタッフォードシャーテリアの運動
- アメリカンスタッフォードシャーテリアのしつけ
- アメリカンスタッフォードシャーテリアの手入れ
- アメリカンスタッフォードシャーテリアの価格
- まとめ
アメリカンスタッフォードシャーテリアの歴史
闘犬として活躍した犬種
アメリカンスタッフォードシャーテリアは、非常に魅力的で興味深い歴史を持つ犬種です。
名前の通りアメリカ原産の中型犬で、最強犬種の呼び声高い「ピットブル」の兄弟犬になります。
この歴史と起源を知ることで、彼らの個性や特性がより深く理解できるでしょう。
19世紀のイギリスで、「アメリカン・ブルドッグ」や「マスティフ種」が交配されることで、初めてアメリカンスタッフォードシャーテリアの祖先が誕生しました。
当初は、闘争的な特性から闘犬としての用途が主でした。
闘犬が禁止されるとショードッグやペット、番犬としてのみ使うことが決定され、激しい気性と攻撃性を抑える改良が行われるようになりました。
しかし、この方針を闘犬愛好家は好まず、引き続き攻撃性のある犬を闘犬用として繁殖を継続すべきであると反発した為、ペット用に改良を進める派と闘犬使用継続派の対立は次第に深刻となり、最終的に闘犬用として使うための犬が分離独立し、別の犬種として発展していきました。
その結果、生まれたのが闘犬の性質を強められた「アメリカン・ピット・ブル・テリア」で、ペットやショードッグとして改良されたのが「アメリカン・スタッフォードシャー・テリア」です。
そのため両犬は、外見では区別がつかないほどよく似ています。
アメリカ合衆国に渡ると、彼らは牛や豚の牧畜の手伝いや家畜の守り、家庭のペットとしての役割を果たすようになりました。
その力強さと忠誠心は農場での労働に非常に適していました。
20世紀初頭になると、この犬種はアメリカで人気を博し始め、ペットとしての地位を確立。
時には「アメリカのナニー・ドッグ」とも称されるほど、子供たちとの相性の良さも知られるようになりました。
アメリカンケネルクラブ(AKC)による認定は、1936年になされ、これによりアメリカンスタッフォードシャーテリアは公式の品種としての地位を確立しました。
因みに「アメリカンピットブルテリア」は、闘犬とした特化されているとして、現在も国際畜犬連盟(FCI)やアメリカンケネルクラブ(AKS)など多くの国や機関で、犬種として公認されていません。
この犬種の歴史を振り返ると、その多才さと適応力の高さが際立っています。
かつての闘犬から家庭の愛犬へと変遷を遂げたアメリカンスタッフォードシャーテリアは、正しい訓練と愛情によって素晴らしいパートナーとなることでしょう。
アメリカンスタッフォードシャーテリアの特徴
筋骨隆々で、飼い主に従順で知らない人とも社交的な性格
アメリカンスタッフォードシャーテリア(以下、アメスタッフ)は、その特異な外見と人懐っこい性格で知られています。
以下は、アメスタッフの主要な特徴についての詳しい解説です。
1. 外見:
非常に筋肉質でガッチリとした堂々たる引き締まった体格をしています。
頭部は大きくて丸く、口が大きく顎の力が非常に強いです。
マズルはやや短めであり、耳は「ローズイヤー」と呼ばれる垂れた耳が巻いて後ろに向いている形の耳をしていますが、断耳されることもあります。
その体格からは想像できないほど、敏捷性と活発さを発揮します。。
2. 被毛:
被毛は短いスムースコートで光沢があり、体に密着して生えています。
カラーは様々な色が認められており、ブラック、ブルー、ブリンドル(虎毛)、ブラック&ホワイト、タン&ホワイトなど、単色からパーティーカラー、パッチ(斑)のタイプも存在します。
ただ、白が80%以上の場合は好ましくありません。
3. 性格:
人懐っこく、忠実で愛情深い性格がアメスタッフの最大の魅力です。
元々は闘犬でしたので非常に強い闘争心がありましたが、現在では選択繁殖を重ねる事によって大人しく安定した性格になりました。
家族に対する忠誠心は非常に強く、子供たちとも上手に遊ぶことができます。
4. 訓練:
アメスタッフは賢く、学習能力が高いため、訓練が比較的容易です。
しかし、時には頑固な一面もあるため、一貫した訓練と適切なリーダーシップが必要です。
他の犬とも仲良く出来るとは言われていますが、些細な事で興奮してしまい、トラブルになってしまうケースも考えられますので、散歩時などは十分に注意しましょう。
5. 健康:
一般的に健康な犬種ですが、股関節形成不全や心臓の問題など、特定の健康問題に注意が必要です。
6. 運動量:
活発な犬種であるため、毎日の運動が欠かせません。
散歩や遊び、運動が必要で、これらによってエネルギーを発散させることが健康の維持にも寄与します。
アメスタッフは、その力強さと優雅さ、そして家族に対する深い愛情から、多くの人々に支持されている犬種です。
適切なケアと愛情をもって接することで、素晴らしい家庭の一員となるでしょう。
外見 |
・がっしりとした筋骨隆々の体格 |
性格 |
・元々は強い闘争心があり、攻撃的な気質を持ってたが、現在では大人しく安定した性格に |
体重 | 18~23kg |
体高 | 43~48cm |
アメリカンスタッフォードシャーテリアの健康
「先天性の心臓病」、「股関節形成不全」、「白内障」に注意
アメリカンスタッフォードシャーテリアの平均寿命は、10~12歳ほどで、一般的に健康な犬種であるとされていますが、特定の健康問題への注意が必要です。
以下、この犬種の健康に関連する重要な情報について解説します。
1. 股関節形成不全:
アメスタッフには、「股関節形成不全」のリスクが存在します。
これは、股関節が正常に形成されない状態で、痛みや関節の変形を引き起こすことがあります。
適切な診断と治療によって、症状の管理が可能です。
2. 心臓の問題:
「心臓疾患」もアメスタッフに見られる健康問題です。
特に先天性の心臓病がある場合、定期的な検査と専門医のケアが必要です。
3. アレルギー:
一部のアメスタッフは皮膚アレルギーに対して敏感であり、食物や環境のアレルギーを発症することがあります。
アレルギーの症状に対しては、適切な食事とケアが必要となることが多いです。
4. 耳の感染:
アメスタッフの耳は感染しやすい構造をしているため、定期的なチェックとクリーニングが重要です。
5. 肥満:
健康な体重の維持は、関節への負担軽減や全般的な健康の向上に役立ちます。
適切な食事と運動が、肥満の予防に不可欠です。
6. 歯科のケア:
歯石や歯周病の予防にも注意が必要です。
定期的な歯磨きとプロフェッショナルな歯科クリーニングがおすすめです。
7. 定期的な健康診断:
アメスタッフの健康を最適に保つためには、定期的な健康診断が欠かせません。
早期発見、早期治療によって、多くの問題を予防することができるでしょう。
アメリカンスタッフォードシャーテリアは、しっかりとしたケアと注意が必要な犬種ですが、これらを提供することで、健康で幸せなライフスタイルを享受させることができます。
愛犬と共に素晴らしい時を過ごすために、これらの健康管理のポイントを心がけましょう。
アメリカンスタッフォードシャーテリアの食事
年齢や体調に合わせたフードを選びましょう
アメリカンスタッフォードシャーテリア(アメスタッフ)の食事は、その健康と幸福において重要な役割を果たします。
活動的で筋肉質のこの犬種には、特別な栄養ニーズがあります。
以下、アメスタッフの食事に関する詳細なガイドラインを提供します。
1. タンパク質: アメスタッフには高タンパク質の食事が必要です。
タンパク質は筋肉の健康と成長をサポートする栄養素で、彼らの活発なライフスタイルに適しています。
良質な動物由来のタンパク質を中心にしましょう。
2. 脂質:
脂質はエネルギーの重要な供給源であり、皮膚とコートの健康もサポートします。
しかし、過剰な脂肪摂取は肥満を招く可能性があるため、適切なバランスが重要です。
3. 炭水化物:
適量の炭水化物はエネルギーを提供し、消化も助けます。
しかし、糖分の多い食物は避け、全粒穀物などの良質な炭水化物を選ぶとよいでしょう。
4. ビタミンとミネラル:
全体の健康をサポートするために、必要なビタミンとミネラルが含まれた食事を提供することが重要です。
5. 特別なダイエットニーズ:
アレルギーや特定の健康状態に応じて、特別な食事が必要な場合があります。
この場合、獣医師と相談して、適切な食事プランを作成しましょう。
6. おやつとご褒美:
おやつやご褒美は適量にして、主食のバランスを崩さないようにしましょう。
健康的なオプションを選ぶと良いでしょう。
7. 適切な量:
過食も不足も避け、アメスタッフの年齢、体重、活動レベルに適した量の食事を提供しましょう。
8. 水分摂取:
新鮮な水は常に利用できるようにしておきましょう。
水分は体全体の機能に不可欠です。
アメリカンスタッフォードシャーテリアの食事は、愛犬の特定のニーズとライフステージに応じて調整することが重要です。
質の高いドッグフードを選び、獣医師と連携することで、アメスタッフの栄養バランスを最適に保つことができるでしょう。
最終的に、適切な食事は、愛犬が健康で活動的な生活を送るための基盤となります。
アメリカンスタッフォードシャーテリアの運動
1日1時間以上の散歩
体力が豊富にありますので、多くの運動量を必要とします。
できれば1日1時間以上の散歩や運動をしてあげて下さい。。
毎日の長めの散歩や遊びに加えて、ドッグスポーツに取り組むのがオススメです。
運動不足になるとストレスが溜まり、無駄吠えなどの問題行動の原因ともなりますので、毎日しっかりと運動を心掛けてあげて下さい。
アメリカンスタッフォードシャーテリアのしつけ
初心者が飼うには難しい
闘犬の気質を持つため、飼い主さんに牙をむくこともあれば、他の犬に対して自分の強さを見せつけたりする事がある為、アメリカンスタッフォードシャーテリアを飼うには徹底した服従訓練が必要です。
子犬の頃から他の犬や動物とのつきあい方をしっかり訓練させてあげてください。
訓練次第で、飼い主さんには愛情深く接したり、社会性を身につけることもできますが、しつけの難しさから考えると初心者が飼うには難しい犬種といえます。
愛犬がしつけをマスターしていくと、ついつい「できて当然」と思ってしまいがちになります。
そうなるとしつけができても全く褒めなくなってしまうでしょう。
でも、これでは犬たちもしつけを忘れてしまう可能性もありますので、毎回ご褒美を与える必要はありませんが、しつけができた時には、褒めてあげるなどの気持ちを伝え続けることを忘れないようにしてください。
しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法
アメリカンスタッフォードシャーテリアの手入れ
被毛の手入れは簡単
アメリカンスタッフォードシャーテリア(アメスタッフ)は、その力強い外見と友好的な性格で人気のある犬種です。
この愛らしい友達を元気で幸せに保つためには、一定の手入れが必要です。
以下、アメスタッフの手入れに関するガイドラインを詳しく解説します。
-
コートのケア:
アメスタッフのコートは短くて滑らかであり、定期的なブラッシングで容易に手入れできます。
週に一度くらいのブラッシングで死んだ毛を取り除き、健康的な輝きを保ちましょう。 -
お風呂:
汚れがたまったと感じたら、温かい水で優しく洗ってあげましょう。
過度な洗浄は皮膚を乾燥させることがあるので注意が必要です。 -
耳のチェックとクリーニング:
アメスタッフの耳は感染に対して敏感なことがあるため、定期的にチェックし、必要に応じてクリーニングしてあげることが重要です。 -
歯のケア:
歯磨きは、口臭を減らし、歯周病を予防します。
週に数回の歯磨きが理想的で、専用の犬用歯ブラシと歯磨き粉を使用しましょう。 -
爪のトリミング:
長くなった爪は歩行に影響を及ぼすことがあるため、定期的なトリミングが必要です。
自分で行う場合や専門のグルーマーに依頼する場合も、爪を適切な長さに保つことが重要です。 -
運動:
アメスタッフは非常に活発な犬種であり、毎日の運動が不可欠です。
散歩や遊び、トレーニングは、彼らのエネルギーを適切に発散させ、健康を促進します。 -
健康チェック:
定期的な獣医師による健康チェックは、早期に問題を発見し、必要なケアを提供するために重要です。
アメリカンスタッフォードシャーテリアの手入れは、愛情と注意を必要としますが、これらのガイドラインに従うことで、あなたのアメスタッフとの関係を強化し、彼らの健康と幸福を長期間保つことができるでしょう。
この美しい犬種との共同生活は、適切なケアと相互の理解に基づいていれば、非常に報われるものとなることでしょう。
アメリカンスタッフォードシャーテリアの価格
30万円前後が相場
アメリカンスタッフォードシャーテリアをペットショップで見かける事はまずありません。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の値段ですが、30万円前後が相場となります。
ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。
まとめ
✔ 改良されたとはいえ、散歩時には十分に注意を
元々闘犬であったアメリカンスタッフォードシャーテリアですが、現在では激しい闘争心を抑えられ、大人しく飼いやすい性格となっています。
とは言え、些細な事から攻撃的になり、思わぬトラブルに発展してしまう可能性もあります。
ですので、普段の散歩時やドッグランで遊ばせる時など、十分に気を付けて、基本的にはリードを付けるようにしましょう。
コメントを残す