ブルドックの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

マイペースで憎めない愛嬌たっぷりなブルドック

小さな体に大きなパーソナリティを持ち、その見た目のユーモラスさと愛らしさから世界中で人気を博しているブルドック。
この犬種は、その強烈な個性と抜群の愛嬌で、一度見たら忘れることができない存在となっています。

ここでは、ブルドックの特徴、その起源、健康に対する配慮、適切な食事、そして必要なケアについて詳しく解説します。
家族の一員としてブルドックを迎え入れる際に必要な知識と理解を深めることで、一緒に過ごす日々をより豊かで快適なものにしましょう。



ブルドックの歴史

雄牛に対抗する闘犬?

ブルドックと聞いて、多くの人々がすぐに思い浮かべるのは、その頑丈で力強い姿と、幅広で短い顔、そして愛嬌のある表情です。
しかし、この犬種の歴史をたどれば、かつてはイギリスのブルペインティング(闘牛)という血なまぐさいスポーツのために飼育されていたことがわかります。

17世紀から18世紀にかけて、イギリスでは闘牛が大衆の娯楽として広く行われていました。
その際、雄牛に挑む犬として活躍したのが、我々が今日ブルドックと呼ぶ犬種の祖先たちです。
彼らは雄牛の鼻に食いつく能力と、痛みや恐怖を感じずに闘う勇敢さを持っていました。

しかし、1835年に闘牛が禁止されると、ブルドックは一時的に絶滅の危機に瀕しました。
しかし、その後、犬好きたちの手によって、彼らは愛されるペットとして生まれ変わりました。
その強さと勇敢さを残しつつも、より穏やかで親しみやすい性格へと改良されていったのです。

ただ、その人為的な改良による弊害もあり、ユーモラスな見た目を優先させた事から、頭が非常に大きくなったため、自然分娩での出産が困難になり、帝王切開を余儀なくされるに至りました。
以上の事から、ブルドッグは人間のエゴにより生み出された悲運な犬種という見方も出来るでしょう。

今日のブルドックは、その歴史の名残から力強さと忍耐力を持ちつつも、家族に対する愛情深さや忠誠心が非常に強い犬種として知られています。
その見た目の愛らしさと独特の性格から、ブルドックは全世界で愛されています。

このように、ブルドックは長い歴史を経て、昔の野蛮な姿から家庭で最も愛されるペットの一つへと変貌を遂げたのです。
この点は、彼らの特性を理解する上で非常に重要な要素となります。

ブルドックの特徴

非常に筋肉質で堂々とした風格

ブルドックはその特異な見た目と気質で知られていますが、その魅力はその外見だけにとどまりません。
その特徴を深く探ることで、なぜ彼らが世界中で愛されているのかを理解することができます。

  1. 見た目:
    ブルドックは強靭な体と広い肩、短くて太い脚を持つ中型犬です。
    頭は大きく、顔は幅広で皺がたくさんあります。鼻は黒く、口元は下がっています。
    その独特の顔立ちは一見するだけで誰もがブルドックと認識できるほどです。

  2. 体格:
    ブルドックは雄牛に立ち向かうために作られた犬種で、その体格はその歴史を物語っています。
    体はがっしりとして力強く、特に肩と胸部は非常に発達しています。

  3. 被毛:
    被毛はスムースで、毛色は単色ではブリンドル(虎毛)、レッド、フォーン(やや明るいブラウン)、ファローなどがあり、単色にブラックのマスクとマズル、ホワイトと各色のパイドがります。
    完全な単色は非常に少なく、ほとんどは単色にホワイトの組み合わせになります。

  4. 気質:
    ブルドックは非常に忍耐強く、落ち着いています。
    また、家族に対しては非常に愛情深く、人懐っこく、信頼性があります。
    警戒心も強く、家族を守るためには果敢に立ち向かいます。

  5. 適応力:
    ブルドックはほとんどの環境に適応することができ、アパートでの生活にも問題ありません。
    しかし、暑さには弱く、高温下では適切なケアが必要です。

以上がブルドックの主な特徴です。その力強さと同時に愛情深さを持ち合わせていることから、ブルドックは幅広い人々から愛される存在となっています。
ブルドック

外見

・低い体高
・広い肩幅
・大きな頭
・突き出た下顎や顔のシワが特徴
・非常に筋肉質で重量感があり、堂々とした風格
・被毛は短い
・カラーはレッド、フォーン、ホワイト、ブリンドル、パイボールドなど

性格

・善良で勇敢
・優しく温和、穏やかで冷静沈着
・飼い主に対しては従順で、意外と甘えん坊
・基本はマイペース
・時には頑固な面も

体重  21~25kg
体高  31~36cm

ブルドックの健康

皮膚病にかかりやすい?

ブルドックの平均寿命は、10年ほどで短めです。
非常に頑丈な犬種ではありますが、その特異な体形と特徴的な顔立ちから、特有の健康問題を抱えることもあります。
愛するブルドックの健康を最優先に考えるためにも、その可能性を理解し、適切なケアを行うことが重要です。

  1. 呼吸問題:
    ブルドックはブラキセファリック(短頭種)であるため、特有の呼吸問題を抱えることがあります。
    その短い鼻と押し込まれた顔の構造は、鼻や気管の異常など、呼吸器系の問題を引き起こす可能性があります。
    鼻の中の粘膜が炎症で腫れて鼻の孔が狭くなる「鼻腔狭窄」に気を付けましょう。

  2. 皮膚問題:
    ブルドックの顔や体の皺は、皮膚感染や炎症の原因になることがあります。
    アトピー性皮膚炎」や「毛包虫症」には注意が必要です。
    これらの問題を防ぐためには、日頃から皺の間の汚れを拭き取り、清潔にするように心掛けましょう。

  3. 肥満:
    ブルドックは肥満になりやすい犬種です。
    不適切な食事や運動不足が原因となることが多いため、バランスの良い食事と適度な運動が重要です。

  4. 骨格・関節問題:
    ブルドックは骨格や関節の問題を抱えることがあります。
    これには「股関節形成不全症」、「脊椎疾患」などがあります。

  5. 眼病:
    目頭にある瞬膜が赤くはれて目の外に飛び出してしまう「チェリーアイ」にも遺伝的になりやすい傾向があります。
    その場合は、外科的治療を行う可能性がありますので、症状が見られたら、速やかに病院へ行きましょう。

  6. 過熱:
    ブルドックは暑さに弱い傾向があります。
    特に暑い季節や激しい運動後は、適切な水分補給と冷却対策が必要です。

ブルドックの健康問題は、適切なケアと定期的な獣医さんのチェックによって、管理しやすくなります。
ブルドックの健康を維持するためには、愛犬の生活環境を最適に保ち、可能な限りの健康的なライフスタイルを提供することが大切です。

ブルドックの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

愛するブルドックの健康を維持するためには、食事が重要な役割を果たします。
ブルドックは食べることをとても愛する傾向があるため、肥満を避けるためには食事の質と量を適切に管理する必要があります。

  1. バランスの取れた食事:
    ブルドックは肥満になりやすい傾向があるので、バランスの良い食事が重要です。
    プロテイン、繊維、ビタミン、ミネラルを含む、犬の健康に適した高品質なドッグフードを選ぶことが大切です。

  2. 食事の量管理:
    ブルドックは大食いで、常に食事を欲しがる可能性があるため、食事の量を適切に管理することが重要です。
    過食は肥満を引き起こし、さらには心臓病や糖尿病といった健康問題につながります。

  3. 定期的な食事時間:
    ブルドックの食事時間は一日2回、または3回に分けて与えると良いでしょう。
    これはブルドックの消化器系を安定させ、血糖値のバランスを保つのに役立ちます。

  4. アレルギー対策:
    ブルドックは皮膚や食物アレルギーを持つ可能性があります。
    一般的なアレルゲンには鶏肉、小麦、酵母、牛肉などがあります。
    アレルギー症状が現れた場合、食事を見直し、獣医師に相談することが大切です。

  5. 水分補給:
    ブルドックは過熱しやすいので、常に新鮮な水が利用できるようにしてください。
    特に運動後や暑い日には、適切な水分補給を確保してください。

規則正しい食事は、ブルドックの健康と長寿に対する最初のステップです。
その食事習慣を管理し、適切な食事を提供することで、愛犬が幸せで健康的な生活を送ることが可能になります。

ブルドックの運動

毎日20~30分程度の散歩で十分

毎日20~30分程度の散歩で十分です。
体型的に走る事は得意ではないので、激しい運動は必要はありませんが、気分転換もかねて外へ連れ出してあげるようにしましょう。

ただ、暑さにはとても弱いので、夏は無理して外に出る必要はないです。

ブルドックのしつけ

しつけの覚えは遅い?

あまり利口とは言えないので、しつけの覚えは遅いかもしれません。
また、頑固な一面もあるので、根気よく行う必要があるでしょう。

ただ、基本的にとても従順で人懐っこく我慢強いので、誰からも愛されるパートナーとなってくれるでしょう。
小さな子犬の頃から、様々な人や他の犬と触れ合わせ、社会性を身に付けさせるようにしましょう。

愛犬がしつけをマスターしていくと、ついつい「できて当然」と思ってしまいがちになります。
そうなるとしつけができても全く褒めなくなってしまうでしょう。
でも、これでは犬たちもしつけを忘れてしまう可能性もありますので、毎回ご褒美を与える必要はありませんが、しつけができた時には、褒めてあげるなどの気持ちを伝え続けることを忘れないようにしてください。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

ブルドックの手入れ

しわの間は、こまめに拭くように

ブルドックはその個性的な外観と、親しみやすい性格から多くの人々に愛されています。
しかし、その特殊な形状と皮膚の特性から、日常のケアが必要不可欠となります。
以下に、ブルドックの手入れの基本を解説します。

  1. スキンケア:
    ブルドックの特徴的な皺は魅力的ですが、皺の間は湿気や汚れがたまりやすく、皮膚感染症を引き起こす可能性があります。
    そのため、皺は定期的に柔らかい布で拭き、清潔に保つことが大切です。

  2. 耳掃除:
    ブルドックの耳は内部が湾曲しており、耳垢や汚れがたまりやすいです。
    週に一度程度、耳掃除用のソリューションで耳を清潔に保つことをお勧めします。

  3. 爪切り:
    ブルドックの爪は特に速く伸びます。適切な長さに保つため、定期的に爪を切ることが必要です。
    爪切りが苦手な犬も多いので、苦手意識を持たせないように、丁寧に、そしてスピーディに行うことが大切です。

  4. 歯磨き:
    ブルドックは口腔問題を起こしやすい傾向があるため、毎日の歯磨きが必要です。
    特に食後に歯磨きをすると、食べ物の残り物が口腔内に長く留まるのを防げます。

  5. 定期的なシャンプー:
    ブルドックの皮膚は敏感であり、頻繁なシャンプーは皮膚を乾燥させる可能性があります。
    一方で、皮膚の清潔さを保つためには定期的なシャンプーが必要です。
    一般的には、2週間に1回程度が適切とされています。

ブルドックの日常のケアは、愛犬が健康で快適に過ごすために欠かせません。
これらのケアを心がけ、ブルドックとの生活を十分に楽しんでください。

ブルドックの価格

ブリーダーさんから直接購入する方法がメイン

ブルドッグは、知名度は高いもののペットショップで見かける事はほとんどないでしょう。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の価格は、45~55万円が目安となります。

ただ、ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。

まとめ

✔ 大人しく優しい犬種
✔ 気にしなくてはいけない疾患が多い
✔ しつけは根気が必要

ブルドッグは、太々しい見た目とは裏腹に、おっとりした優しい性格です。
それが見た目とのギャップを生み、愛嬌に結びついています。
大型犬にしては、飼いやすい犬種だと言えます。

ブルドッグは、皮膚疾患や目の疾患など気に掛けなくてはいけない事が多くあります。
頭部に大きな衝撃が加わると眼球が飛び出してしまうなど病気以外にも注意が必要です。
出産時も難産になる傾向がとても高く、無闇な繁殖は避けた方が良いでしょう。

運動量も多くなく、大人しいので、飼いやすいのですが、しつけは少し苦労するかも知れません。
物覚えはあまり早くなく、頑固な一面もあるので、根気よくしつけを行う必要があります。
それはそれで愛嬌ではあると思いますけどね。

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