マイペースで憎めない愛嬌たっぷりなブルドック
仏頂面とも言える特徴的な愛嬌のある風貌のブルドッグ。
性格も良く、おっとりとしていて、優しく、甘えん坊な可愛いパートナーとなってくれます。
ここでは、ブルドックの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細をまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。
ブルドックの歴史
雄牛に対抗する闘犬?
ブルドッグは、17世紀ごろのイギリスで雄牛(ブル)と犬を戦わせるブルペインティングと呼ばれる見世物が流行し、牛に対抗できる犬として開発されました。
鼻がつぶれているのも、噛み付きやすいようにする目的でした。
その当時のブルドッグは、現在のような短足でもなく、皮膚もダブついておらず、しゃくれ口(アンダーバイト)でもありませんでした。
そして、1835年に、ブルベインティングが動物愛護の点から廃止されると、一時は絶滅の危機に瀕しました。
しかし、一部の熱心な愛好家の尽力により、勇猛な性格から優しさを優先されるようになり、攻撃な性格を取り除く事によって、家庭犬として人気を博するようになりました。
ただ、その人為的な改良による弊害もあり、ユーモラスな見た目を優先させた事から、頭が非常に大きくなったため、自然分娩での出産が困難になり、帝王切開を余儀なくされるに至りました。
以上の事から、ブルドッグは人間のエゴにより生み出された悲運な犬種という見方も出来るでしょう。
ブルドックの特徴
非常に筋肉質で堂々とした風格
ブルドッグは肉付きが良くて肩幅が広く、足は短いがどっしりとした逞しい四肢で、決死って肥満体ではなく筋肉質な体型です。
頭部は大きく、鼻はつぶれており、口周りの皮膚は垂れて、顔には深いシワがあるなど、特徴的な愛嬌ある顔立ちとなっています。
被毛はスムースで、毛色は単色ではブリンドル(虎毛)、レッド、フォーン(やや明るいブラウン)、ファローなどがあり、単色にブラックのマスクとマズル、ホワイトと各色のパイドがります。
完全な単色は非常に少なく、ほとんどは単色にホワイトの組み合わせになります。
性格は、強面の顔に似合わず、おっとりとしていて、人懐こく、小さな子供にちょっかい出されても動じない我慢強さがあります。
飼い主に対してはとても従順で、見知らぬ人には愛想よく振る舞うことは少ないものの、特に攻撃的になる事もなく、意外にも番犬には向かないでしょう。
外見 |
低い体高、広い肩幅、大きな頭、突き出た下顎や顔のシワが特徴です。 |
性格 |
善良で勇敢、優しく温和、穏やかで冷静沈着です。 |
体重 | 21~25kg |
体高 | 31~36cm |
ブルドックの健康
皮膚病にかかりやすい?
ブルドックの平均寿命は、10年ほどで短めです。
ブルドッグは皮膚が緩んでいるため、皮膚病にかかりやすいです。
「アトピー性皮膚炎」や「毛包虫症」には注意が必要です。
日頃から皺の間の汚れを拭き取り、清潔にするように心掛けましょう。
また骨盤が小さいため出産の際は難産になることが多く、骨格も独特のため、息をするときゼーゼーと音を出したり、睡眠時にいびきをかいたり、よだれをたらしたりします。
目頭にある瞬膜が赤くはれて目の外に飛び出してしまう「チェリーアイ」にも遺伝的になりやすい傾向があります。
その場合は、外科的治療を行う可能性がありますので、症状が見られたら、速やかに病院へ行きましょう。
その他で、成長段階の股関節に異常が生じる「股関節形成不全症」や鼻の中の粘膜が炎症で腫れて鼻の孔が狭くなる「鼻腔狭窄」に気を付けましょう。
ブルドックの食事
年齢や体調に合わせたフードを選びましょう
子犬の頃とシニア犬になった頃に必要とされるカロリーや栄養素は変わってきます。
また、食欲が旺盛な子にはカロリーバランスを考えて、低カロリーの食事を与える必要があります。
以上のように「子犬用」「成犬用」「シニア犬用」「体重管理用」など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。
愛犬に合ったドッグフードを探す
愛犬の健康を考える上で、食事の管理を大切です。
「太りすぎだな」と思ったら、低カロリーのフードにしなくてはいけません。
逆に年老いてきて、食欲が細くなったら、少ない量でもエネルギーを取れる老齢犬用のフードに替える必要があります。下記は様々な犬用品を卸値に近い価格で提供してくれるサイトです。
参考までにどうぞ。愛犬のフードを探す⇒外部リンク:犬の通販デパート ニコシティ
ブルドックの運動
毎日20~30分程度の散歩で十分
毎日20~30分程度の散歩で十分です。
体型的に走る事は得意ではないので、激しい運動は必要はありませんが、気分転換もかねて外へ連れ出してあげるようにしましょう。
ただ、暑さにはとても弱いので、夏は無理して外に出る必要はないです。
ブルドックのしつけ
しつけの覚えは遅い?
あまり利口とは言えないので、しつけの覚えは遅いかもしれません。
また、頑固な一面もあるので、根気よく行う必要があるでしょう。
ただ、基本的にとても従順で人懐っこく我慢強いので、誰からも愛されるパートナーとなってくれるでしょう。
小さな子犬の頃から、様々な人や他の犬と触れ合わせ、社会性を身に付けさせるようにしましょう。
愛犬がしつけをマスターしていくと、ついつい「できて当然」と思ってしまいがちになります。
そうなるとしつけができても全く褒めなくなってしまうでしょう。
でも、これでは犬たちもしつけを忘れてしまう可能性もありますので、毎回ご褒美を与える必要はありませんが、しつけができた時には、褒めてあげるなどの気持ちを伝え続けることを忘れないようにしてください。
しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法
ブルドックの手入れ
しわの間は、こまめに拭くように
ブルドッグの被毛は厚いものの、短くて柔らかいので、お手入れはとても楽です。
被毛は汚れたときに濡れタオルで拭くなどの最低限の手入れで充分です。
ただ、被毛よりも皮膚へのケアが大切で、それを怠ると、臭いが出たり、皮膚疾患を招きます。
顔と尻尾のしわの間は細菌が繁殖しやすいため、こまめに拭くようにして、清潔に保ってください。
また定期的にシャンプーも行ってください。
ブルドックの価格
ブリーダーさんから直接購入する方法がメイン
ブルドッグは、知名度は高いもののペットショップで見かける事はほとんどないでしょう。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の価格は、45~55万円が目安となります。
ただ、ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。
まとめ
✔ 大人しく優しい犬種
✔ 気にしなくてはいけない疾患が多い
✔ しつけは根気が必要
ブルドッグは、太々しい見た目とは裏腹に、おっとりした優しい性格です。
それが見た目とのギャップを生み、愛嬌に結びついています。
大型犬にしては、飼いやすい犬種だと言えます。
ブルドッグは、皮膚疾患や目の疾患など気に掛けなくてはいけない事が多くあります。
頭部に大きな衝撃が加わると眼球が飛び出してしまうなど病気以外にも注意が必要です。
出産時も難産になる傾向がとても高く、無闇な繁殖は避けた方が良いでしょう。
運動量も多くなく、大人しいので、飼いやすいのですが、しつけは少し苦労するかも知れません。
物覚えはあまり早くなく、頑固な一面もあるので、根気よくしつけを行う必要があります。
それはそれで愛嬌ではあると思いますけどね。
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