犬の慢性胃炎

犬の慢性胃炎~愛犬が嘔吐や吐き気を繰り返していたら~

犬の慢性胃炎とは、胃の粘膜に繰り返し炎症が起こる状態のことです。急性胃炎が治まらず、1週間以上持続したときにこう呼ばれます。

ここでは、犬の慢性胃炎の主な原因はもちろん、症状から対処法、かかりやすい犬種などをまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。


  • 犬の慢性胃炎の主な症状
  • 犬の慢性胃炎の主な原因
  • 犬の慢性胃炎の主な治療法

犬の慢性胃炎の主な症状

犬の慢性胃炎の代表的な症状としては、嘔吐や吐き気などが繰り返し起こされます。
また、食欲が落ちて、それに伴い体重も減少していきます。

主な症状
☆断続的な嘔吐
☆食欲不振
☆体重減少
☆水を大量に飲む
☆腹痛(触ると痛がる)

犬の慢性胃炎の主な原因

犬の慢性胃炎の原因は、感染症や薬物の作用、ストレスなど原因は様々です。

  • 胃の病気
    急性胃炎胃潰瘍、胃の腫瘍など、胃に生じた何らかの病変が引き金になっていることがあります。
    その他、慢性の尿毒症アジソン病、肝臓疾患など、胃以外の疾患が原因となることもあります。

  • 寄生虫
    寄生虫
    が胃炎を引き起こすことがあります。
    具体的には、回虫、フィサロプテラ(胃虫)などです。

  • 薬の副作用
    ある種の薬が胃炎を引き起こすことがあります
    具体的には非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)、グルココルチコイドなどです。

  • 胃の異常
    食物を十二指腸に送り出す胃の動きが悪かったり(胃運動低下症)、胃の出口である幽門部が狭くなっていたりすると(幽門異常)、胃の内容物が長時間とどまり、胃酸などの影響で炎症を引き起こしてしまうことがあります。

  • 年老いた小型犬
    慢性胃炎は年老いた小型犬種にやや多いとされています。
    具体的にはラサアプソシーズートイプードルなどです。

  • 食物アレルギー
    何らかの食物アレルギーがあるにもかかわらず、飼い主がそのことに気付かず、延々とアレルゲンを含む食事を与えている可能性があります。
    「アレルゲン」とはアレルギー反応を引き起こす原因物質のことです。

犬の慢性胃炎の主な治療法

犬の慢性胃炎の主な治療法としては、吐き気止めや胃粘膜を保護する薬が用いられることが多いです。

  • 基礎疾患の治療
    別の疾病によって慢性胃炎が引き起こされている場合は、まずそれらの基礎疾患への治療が施されます。

  • 対症療法
    疾患の原因を取り除くよりも、症状の軽減を目的とした治療が施されます。
    たとえば胃酸の分泌を抑える薬を投与したり、食事を高繊維・低脂肪食に切り替えるなどです。
    また嘔吐によって失った体液を補うため、輸液が行われることもあります。

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