犬のホルネル症候群

犬のホルネル症候群~片方の眼の大きさが少し小さいような気がしたら~

 ホルネル症候群とは、脳の視床下部から眼球まで走行する頸部交感神経路の周辺で異常が発生し、眼やその周りに現れるさまざまな症状の集まりの事を言います。
 ホーナー症候群とも呼ばれます。
 交感神経(こうかんしんけい)は瞳孔を開いたり、発汗を促したりしますので、この神経が障害を受けると、逆に瞳孔が縮小したり無発汗が生じたりします

 ここでは、犬のホルネル症候群の主な原因はもちろん、症状から対処法などをまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。


  • 犬のホルネル症候群の主な症状
  • 犬のホルネル症候群の主な原因
  • 犬のホルネル症候群の主な治療法

犬のホルネル症候群の主な症状

 犬のホルネル症候群の主な症状は、下記に示す4つからなります。
 片側のみでみられることがほとんどです。

主な症状
☆縮瞳(しゅくどう):瞳孔が小さくなる
☆瞬膜突出(しゅんまくとっしゅつ):瞬膜が露出する
☆眼球陥没(がんきゅうかんぼつ):眼球が落ちくぼむ
☆眼瞼下垂(がんけんかすい):まぶたが垂れ下がる

犬のホルネル症候群の主な原因

 犬のホルネル症候群は、脳から出て眼の後ろ側につながる交感神経のいずれかの部分に損傷や炎症などが原因となります。
 この経路のいずれかの部位で異常があるとホルネル症候群が発症するので、さまざまな原因が考えられます。
 下記に主な原因をまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。

  • 原因不明
    ホルネル症候群は多くの場合原因不明です。その割合は約50%です。

  • 脳幹の病変
    脳幹の病変がホルネル症候群を引き起こすことがあります。
    具体的には、外傷、腫瘍、炎症などです。
    この場合、症状が出ている側と同側の筋肉にも何かしらの異常が現れます。

  • 脊髄の頚髄の病変
    脊髄の頚部に相当する「頚髄」の病変がホルネル症候群を引き起こすことがあります。
    具体的には椎間板ヘルニア、腫瘍、繊維軟骨塞栓症などです。
    この場合、症状が出ている側と同側の筋肉にも麻痺が現れます。

  • 脊髄の胸髄の病変
    脊髄の胸部に相当する「胸髄」の病変がホルネル症候群を引き起こすことがあります。
    具体的には、椎間板ヘルニア、腫瘍、繊維軟骨塞栓症、腕神経叢の外傷、神経鞘腫などです。
    この場合、症状が出ている側と同側の前足にも麻痺や知覚障害が現れます。

  • 首の交感神経の病変
    首のあたりにある交感神経の中継地点の病変がホルネル症候群を引き起こすことがあります。
    具体的には外傷、縦隔腫瘍、首や胸の手術に伴う医療ミスなどです。

  • 耳の病変
    中耳の病変がホルネル症候群を引き起こすことがあります。
    具体的には、外傷、腫瘍、中耳炎内耳炎、鼻咽頭ポリープなどです。
    この場合、症状が出ている側と同側の顔面筋や、前庭神経にも障害が現れます。

  • 眼球の病変
    眼球後部の病変がホルネル症候群を引き起こすことがあります。
    具体的には、外傷、腫瘍、膿瘍などです。
    この場合、症状が出ている側と同側の各種脳神経(2~6)にも障害が出ることがあります。

犬のホルネル症候群の主な治療法 

 犬のホルネル症候群の主な治療法は、その原因となる疾患の治療を行います。
 特に原因がない場合、自然治癒する例もあります。

  • 基礎疾患の治療
    別の疾病によってホルネル症候群が引き起こされている場合は、まずそれらの基礎疾患への治療が施されます。

  • 経過観察
    原因がわからず、「特発性」という診断がついた場合
    は、何もせずに様子見を行います。
    多くの場合時間の経過とともに回復しますが、長ければ元の状態に戻るまで4ヶ月以上かかることもあります。

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