オーストラリアンキャトルドッグの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

ドッグ界の「ランバラル」 オーストラリアンキャトルドッグ

生まれながらの羊飼い犬として知られ、その独特な美しさと知性、忠誠心から世界中で愛されています。
彼らの頑丈な体格、躍動感溢れるエネルギー、そして青または赤の斑点入りコートは、一見しただけで心を奪われます。
この鮮烈なビジュアルに加え、その忍耐強さと独立心、そして人懐っこさから、オーストラリアンキャトルドッグは多くの犬好きにとって理想的なパートナーとなっています。

体力があり、賢くもあり、トレーニングや作業をこなす事を得意とするオーストラリアンキャトルドッグ。
頑固なところはありますが、従順であり優秀な作業犬でもあるこの犬種は、さながらガンダムに出てくる「ランバラル」のようです。
三頭揃えて、「黒い三連星」とするのも良いかも知れません。
ただ、毛色が黒い個体はいませんが‥‥

興味が湧きましたか?

ここでは、オーストラリアンキャトルドッグの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細をまとめていますので、是非ご参考になさってください。



オーストラリアンキャトルドッグの歴史

予想以上に優秀な牧牛犬

オーストラリアンキャトルドッグは、その名前が示す通り、オーストラリアで牛を運ぶ仕事に従事するために19世紀に生まれました。
それまで使われていたヨーロッパの牧羊犬がオーストラリアの過酷な気候と広大な土地に対応できなかったため、新しい種類の犬が必要でした。

牧畜業者はこの課題に対して、ネイティブのディンゴと、その他のワーキングブリード、特に「スムースコートのコリー」と「ブルテリア」、「ダルメシアン」などを掛け合わせることで解決を試みました。
結果、強靭で聡明、そして何より適応力のある犬種、オーストラリアンキャトルドッグが誕生しました。この犬種は牛に対する優れた制御能力と耐久性を持ち、広大な牧草地での長時間の仕事に適応することができました。

彼らの独自のハーディング(牛を追い込む)技術は、口角から牛の踵を噛むことで、牛を所望の方向へ動かすというものでした。
この技術は、牛を効果的に制御するための彼らの主要な戦略となり、その名前の由来ともなりました。

オーストラリアンキャトルドッグは予想以上に優秀で、馬・羊・アヒルのハーディング(牧畜での追い込み、及び管理)もこなし、20世紀に入ると、オーストラリアンキャトルドッグはその才能と耐久性から競技会やドッグショーで高評価を受けるようになりました。
また、その忠誠心と人懐っこさから家庭犬としても人気を博すようになり、現在では世界中で愛される犬種となっています。

オーストラリア開拓史において大きな役割をした犬種と言えるでしょう。

そんな優秀なこの犬種は現在も作業犬として人気が高く、オーストラリアだけでなく、アメリカの西部やニュージーランドなどでも使役されています。

オーストラリアンキャトルドッグは単なる作業犬から、家庭の一員、そしてコンパニオンへと進化を遂げてきました。
それぞれのキャトルドッグには、その勤勉な仕事犬としての遺産が息づいており、その豊かな歴史が彼らの魅力を一層引き立てています。

オーストラリアンキャトルドッグの特徴

賢く従順でスタミナがあり、運動能力に優れている

オーストラリアンキャトルドッグは、その独自の外見とパーソナリティから一目で識別できる犬種です。

  1. 外見的特徴:
    この犬種は中型で、体は筋肉質でしっかりしています。
    目はダークブラウンで、警戒心と知性を感じさせます。また、彼らは強力な顎と直立した耳を持ち、これが彼らの活発な性格を反映しています。

  2. 被毛:
    コートはまっすぐで短く硬めの毛質をしています。
    天候に対する保護を提供する二重構造になっています。
    色はブルーまたはレッドの斑点で、斑点のパターンは個体ごとに異なります。目はダークブラウンで、警戒心と知性を感じさせます。
  3. パーソナリティ:
    オーストラリアンキャトルドッグは、知的で活発、そして忠実な犬種です。
    彼らは強い仕事犬の本能を持ち、タスクや活動に対して大きな情熱を持っています。
    また、彼らはそのオーナーに深い愛情を抱き、家族の一員としての役割を全うします。
    見知らぬ人にはあまり懐かないかもしれません。

  4. 活動性:
    この犬種は非常にエネルギッシュで、日々の運動が必須です。
    長い散歩、ランニング、フリスビーゲームなど、体を動かす活動を愛します。
    また、彼らは知能が高く、訓練を受けることを楽しむことから、アジリティーコンテスト等の競技にも優れています。

  5. 訓練性:
    オーストラリアンキャトルドッグは聡明で、訓練が非常によく効きます。
    彼らは指示をすばやく理解し、新しいスキルを学ぶのが得意です。
    しかし、その独立心から、時々頑固さも見せることもあります。

これらの特性が組み合わさることで、オーストラリアンキャトルドッグは一日中活動的でありながらも家族と穏やかな時間を過ごすことができる、魅力的でバランスの取れた犬種となっています。オーストラリアンキャトルドッグ

外見

・筋肉質で骨太でありがっしりとした体格
・首は太く、胸が広く、胴は長め
・脚は太く短め
・耳は立ち耳
・尾はふさふさした垂れ尾
・コートは硬めのショートコートで、オーストラリアの暑さに対応するためにダブルコート構造
・毛色はブルーまたはブルーの斑、レッドまたはレッドの斑などの毛色も見られる

性格

・知的で忠実
・忍耐強く、度胸と行動力も併せ持つ
・スタミナと運動能力に優れている
・飼い主家族には人なつっこい
・見知らぬ犬や人にはなかなか慣れようとしない傾向がある
・飼い主には忠実
・強い自立心からか頑固な一面も

体重  16〜20kg
体高  43〜51cm

オーストラリアンキャトルドッグの健康

目や耳の生まれつきの障害に注意

オーストラリアンキャトルドッグの平均寿命は、10~14年ほど、一般的に健康な犬種であり、その体格と活動性が彼らを強固に保つ一方で、特定の健康問題には注意が必要です。

  1. 進行性網膜萎縮:
    これは遺伝的な病気で、犬の視力を徐々に奪っていきます。
    症状の進行は遅く、初期段階ではほとんど気づかれませんが、最終的には失明につながる可能性があります。
    また、生まれつきの「盲目」や「難聴」にも注意が必要です。

  2. 股関節形成不全と肘形成不全:
    成長時に股関節に異常を来す「股関節形成不全」などこれらの骨格の問題は、多くの大型犬に見られるものです。
    これらは遺伝的な要素と適切な栄養が重要な役割を果たし、症状は軽度から重度まで異なります。

  3. 遺伝的聴覚障害:
    一部のオーストラリアンキャトルドッグは、両耳または一方の耳の聴覚障害を持つことがあります。
    これは彼らのコートの色と密接に関連しており、特に白とブルーの斑点の犬に見られます。

  4. 皮膚問題:
    アレルギーや皮膚感染症はこの犬種にとって一般的な問題で、適切なケアと観察が必要です。

健康なオーストラリアンキャトルドッグを育てるためには、定期的な獣医の健康チェック、適切な運動、良質な食事が不可欠です。
また、これらの健康上の問題は遺伝的なものが多いため、信頼できるブリーダーから子犬を購入することが、健康的な犬を家族に迎える一番のステップとなります。

オーストラリアンキャトルドッグの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

オーストラリアンキャトルドッグは活発でエネルギッシュな犬種なため、彼らの食事は、そのエネルギー需給を満たすとともに、健康を維持し、病気を予防するための栄養素を提供するものでなければなりません。

  1. バランスの取れた食事:
    彼らの食事は高品質のタンパク質、適量の脂肪、そして適切な量の炭水化物を含む必要があります。
    タンパク質は筋肉の健康を支え、脂肪はエネルギーを提供し、炭水化物は消化を助けます。

  2. 適切なカロリー摂取:
    体重を維持し、肥満を防ぐためには、彼らの活動レベルと年齢に応じた適切なカロリー摂取が必要です。

  3. 食物アレルギー:
    一部のオーストラリアンキャトルドッグは食物アレルギーを持つ可能性があり、その中でも一般的なものは、鶏肉、牛肉、魚、乳製品、小麦です。
    もし犬がアレルギー症状を示した場合は、獣医師と一緒に適切な食事計画を立てることが重要です。

  4. 老犬への対応:
    オーストラリアンキャトルドッグが年を取ると、その食事のニーズも変わることがあります。
    彼らが高齢になると、消化が遅くなるか、関節問題が発生する可能性があり、これらの問題は食事の調整によって管理することができます。

彼らの活動的なライフスタイルを支えるためには、オーストラリアンキャトルドッグにとって最適な食事を提供することが重要です。
栄養バランスの良い食事は、彼らの健康と長寿に大きく寄与します。

オーストラリアンキャトルドッグの運動

毎日1時間程度の運動を2回

運動欲求を満たすための環境や時間を設けられるかをしっかりと検討して、飼うかを決める必要があります。

かなりの体力があり、活発に動きまわるので、大型犬並みの運動量が必要です。
毎日1時間程度の運動を2回行いましょう。
ストレスが溜まると攻撃的になるやすいので、日頃からしつけに加え、思いっきり体を動かせるようにしてあげてください。

また、運動能力がとても高いので、ドッグスポーツはオススメです。

オーストラリアンキャトルドッグのしつけ

とても賢いので、しつけは難しくない?

オーストラリアンキャトルドッグはとても賢いので、飲み込みが早く状況判断力が優れていますので、しつけは難しくありません。
飼い主が頼りないと判断すると自分がリーダーだと主張してくる性格ですので、飼い主との主従関係をはっきりさせる必要があります。

また、小さい子犬の頃から様々な人や他の犬と積極的に触れ合わせ、社会性を身に付けさせるようにしましょう。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

オーストラリアンキャトルドッグの手入れ

週に1~2回ブラッシング

オーストラリアン・キャトル・ドッグはシングルコートで、被毛の手入れが楽な犬種です。
硬めの獣毛ブラシで週に1~2回ブラッシングやコーミングする程度で清潔さを保てます。

シャンプーは月に1~2回を目安に行うようにしましょう。

オーストラリアンキャトルドッグの価格

20~25万円が相場

オーストラリアンキャトルドッグをペットショップで見かける事はまずありません。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の値段ですが、20~25万円が相場となります。

ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。

まとめ

✔ 体力に自信の無い方は飼育は控えた方が良い⁉
✔ 遺伝性疾患には注意!

オーストラリアンキャトルドッグは、その原始的な活力と明るさから、非常に忠実で勇敢な仲間として知られています。
彼らの活発な性格としっかりした体格は、オーストラリアの厳しい牧場環境での仕事を支えるために特化しています。

オーストラリアンキャトルドッグはとてもスタミナがあり、運動能力も高いので、その欲求を満たしてあげる必要があります。
ですので、オーストラリアンキャトルドッグの体力についていける程の体力を持っている方で、なおかつ毎日付き合ってあげることができる方でないと難しいでしょう。

この犬種は独立心が強く、一度独自の方法で物事を理解すると、その情報を長期間覚えています。その反面、社会化と適切な訓練が不足すると、彼らは強情で困難になる可能性があります。また、そのエネルギーと知性は定期的な運動と精神的な刺激を必要としています。

健康面では、オーストラリアンキャトルドッグは一般的に健康な犬種ですが、進行性網膜萎縮、股関節と肘の形成不全、聴覚障害、そして皮膚問題には特に注意が必要です。

食事面では、バランスの取れた食事が彼らの活動的なライフスタイルを支え、健康を維持します。また、食物アレルギーや高齢化に伴う問題に対応するための食事の調整も重要です。

これらの特性を理解し、適切なケアと愛情を与えることで、オーストラリアンキャトルドッグは信頼できる、活力あふれる仲間となります。

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