犬のチェリーアイ~目頭付近から何か赤いものが飛び出していたら~
犬のチェリーアイとは、第三眼瞼(だいさんがんけん, 瞬膜とも)の裏側にある腺が炎症を起こし、赤く腫れ上がり、飛び出してしまう病気のことです。
正式には「第三眼瞼腺脱出」と言いますが、外に盛り上がった状態がさくらんぼに似ていることから「チェリーアイ」と呼ばれます。
普段は目頭の中に隠れているため見えることはありません。
第三眼瞼の根元の付け根がゆるむことによって起こり、ほとんどは1歳未満の子犬で発症します。
ここでは、犬のチェリーアイの主な原因はもちろん、症状から対処法、かかりやすい犬種などをまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。
- 犬のチェリーアイの主な症状
- 犬のチェリーアイの主な原因
- 犬のチェリーアイの主な治療法
犬のチェリーアイの主な症状
犬のチェリーアイの特徴的な症状は、目頭付近から何か赤いものが飛び出しています。
主な症状 |
☆第三眼瞼の突出(片側/両側) |
☆目をこすろうとする |
犬のチェリーアイの主な原因
犬のチェリーアイは、生まれつき第三眼瞼に異常がある事が主な原因となります。
- 先天性
生まれつき腺組織と骨の付着が弱い犬種がいます。
具体的には下記のとおりです。
・ビーグル、
・ペギニーズ、
・コッカースパニエル、
・ブルドッグ、
・ブラッドハウンド、
・シーズー、
・フレンチブルドッグなどです。
好発年齢は6ヶ月齢~2歳とされます。 - 外傷
何らかの外傷によって瞬膜が炎症を起こし、腫れあがることがあります。
犬のチェリーアイの主な治療法
犬のチェリーアイの治療は、炎症を抑える点眼薬を持続的な使用があげられます。
あわせてエリザベスカラーなどで眼をこすらせないようにすることが必要です。
また、症状が軽い場合であれば、一般的な外科治療は、飛び出した第三眼瞼を元の正常な位置にもどして縫い合わせる方法です。この治療をしても再発の可能性はあります。
- 点眼薬
症状が軽度の場合は、腫れを小さくする目的で点眼薬が処方されることがあります。
しかし、あまり効果を上げないことが多いようです。 - 外科的治療
飛び出した第三眼瞼を元の正常な位置にもどして縫い合わせる方法があります。
それとは別の手術で、麻酔下で飛び出している第三眼瞼腺自体を切除してしまう方法もありますが、しかしこの腺は涙のほぼ半分を産生しているため、切除後はドライアイなどの違った症状を引き起こしてしまうこともしばしばです。
ですから第一に考慮される治療法ではありません。 - 縫合手術
第三眼瞼腺を第三眼瞼に縫い付けて、外に飛び出さないようにする手術です。
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