ボーダーテリアの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

カワウソに似ているとも言われるボーダーテリア

ボーダー・テリアは、小さな体ながら、猟犬としてのスタミナを備えたタフな小型犬です。
イギリスの厳しい気候と過酷な地形を走り抜け、狡猾なキツネを追い詰めるために生まれたボーダーテリア。
その名の通り、スコットランドとイングランドの国境地帯で育ったこの犬種は、その活発さと粘り強さ、そして魅力的なパーソナリティで人々の心をつかんできました。

気性が荒い事で知られるテリア種ですが、ボーダーテリアは穏やかで辛抱強く友好的なので、小さな子供のいる家庭や多頭買いにも向いています。

彼らのエネルギッシュな性格と、その無邪気な笑顔は、誰もが一度はその魅力に引き寄せられることでしょう。
では、一緒にボーダーテリアの奥深い世界を探ってみましょう。
ここでは、ボーダーテリアの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細をまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。



ボーダーテリアの歴史

世界最古のテリア犬種

ボーダー・テリアとは、イギリス原産で、イギリスのイングランド北西部のコットランドの境にあるチェビオト丘陵周辺が発祥の地です。
現存する世界最古のテリア犬種であり、古代の姿をとどめていると考えられています。

イングランドのボーダーズ地方で、農民にとって害獣であったキツネの狩りをしていた犬種で、古いワーキング・テリアに、ダンディ・ディンモント・テリアとベドリントン・テリアの血が入っていると考えられています。

スコットランドとイングランドの国境地帯、厳しい自然環境の中で生まれたボーダーテリアは、その名が示すように、厳しい国境地帯の環境に適応して成長しました。
19世紀初頭、彼らは主にキツネ狩りのために飼われていました。
その小さな体格と速さ、そして粘り強さは、キツネを追い詰め、狭い穴に入っていくのに適していました。

ボーダーテリアは、その勇敢さと能力から、農家の貴重な助け手として重宝されました。
その活発さと知性は、彼らが厳しい任務をこなすのに役立ち、多くの農家からの信頼を得ることとなりました。

20世紀に入ると、その特徴的な外見と魅力的な性格が広く認知されるようになり、ペットとしての人気も高まりました。
特に、第二次世界大戦後のイギリスでは、ボーダーテリアは家庭で最も愛される犬種の一つとなりました。

その後も、ボーダーテリアはその知性と活発さ、そして忠誠心から、家庭犬としてだけでなく、様々な犬種競技でも活躍しています。
その中には、アジリティーやオベディエンス、そしてフライボールなどが含まれます。

14世紀頃からその存在が確認されていましたが、公認されたのは遅く、1930年でした。
現在では、その活発な性格と愛情深さから、世界中で家庭犬として人気のある犬種となりました。
その魅力的な笑顔と元気な性格は、多くの人々を魅了し続けています。

ボーダーテリアの特徴

争いを好まない、とても穏やかな犬種

ボーダーテリアの特徴について、解説していきましょう。

  1. 小さくて活発な体格:
    ボーダーテリアは体高が約25~28cm、体重が約5~7kg程度の小型犬で、その細長い体と短い足は、もともとキツネの巣穴に入り込むために適した形状です。
    しかし、その小さな体には驚くほどの活力とエネルギーが詰まっています。

  2. 短い被毛と特徴的な顔立ち:
    ボーダーテリアの被毛はダブルコートで抜け毛は多く、、短くて硬いワイヤー状の上毛と、柔らかな下毛でできています。
    この二重コートは彼らを寒さから保護します。
    顔はオットセイを思わせる特徴的な形状で、その表情は賢くて機知に富んでいます。
    毛色は、タン(黄褐色)&ブラック、タン(黄褐色)&ブルー、グリズル(黒と灰色や赤色が混ざった色)、レット、ウイートン(小麦色)、ブルーなどがあります。
    子犬の頃は、ブラックが多いですが、成長と共に色が変わってきます。

  3. 知性と忍耐力:
    ボーダーテリアは非常に知的で、新しいことを学ぶことが好きです。
    また、彼らは元々狩猟犬として飼われていたため、困難な状況に対する耐性と忍耐力も持っています。

  4. 友好的な性格:
    ボーダーテリアは一般的に友好的で、人懐っこく、他の犬やペット、さらには小さな子供たちとも上手くやっていきます。
    その社交性は、家庭犬としての彼らの人気を高めています。
    テリア種なので、気性が荒いと思われがちですが、実際は穏やかな性格をしていて、飼い主に対しては従順です。

  5. エネルギッシュな活動性:
    ボーダーテリアは活発な犬種で、適度な運動が必要です。
    散歩や遊び、そして犬種競技などを通じて、そのエネルギーを上手く発散させることが大切です。

これらの特徴から、ボーダーテリアは愛犬家の間で大変な人気を博しています。
その活発さと知性、友好性が、素晴らしいパートナーとなることでしょう。

ボーダーテリア
外見

・皮膚にはややたるみがある
・耳は垂れ耳
・尾は垂れ尾
・脚は長く、マズルは短めです。
・被毛は硬いショートコート
・カラーはタン・アンド・ブラック、タン・アンド・ブルー、グリズル、レット、ウイートン、ブルーなどがあります。
子犬の頃はブラックが多いですが、しだいに明るい色が増えてきます。
マズルと耳はブラックであることが多いです。

性格

・争いを好まなく、とても友好的で穏やか
・明るくて人懐こい
・忍耐力もあるので、子供にとっても良いパートナーとなってくれる
・飼い主に対して従順
・注意深くもあるので、番犬にも向いている

体重  5~7kg
体高  25~28cm

ボーダーテリアの健康

基本的に健康な犬種

ボーダー・テリアの平均寿命は、12~15年程度で、一般的には健康な犬種で、適切なケアと愛情をもって飼われると、長く元気に生活できます。しかし、どの犬種にも特有の健康上の問題があるように、ボーダーテリアにも注意すべきいくつかのポイントがあります。

  1. 股関節形成不全
    これは遺伝的な問題で、犬の股関節が正常に発達しない状態を指します。
    股関節形成不全」により、犬が歩く際に痛みを感じることがあります。
    定期的な健康診断でこの状態を早期に発見し、適切な治療を行うことが重要です。

  2. 運動量と食事の管理
    ボーダーテリアは元来活発な犬種ですので、適切な運動とバランスの良い食事が必要です。
    肥満は、心臓病、糖尿病、関節痛などの健康上の問題を引き起こす可能性がありますので、食事と運動の管理には十分注意しましょう。

  3. 歯科健康
    ボーダーテリアは歯石がたまりやすい傾向があります。
    定期的な歯磨きと歯科検診は、口腔内の健康を維持し、感染症や他の問題を防ぐために不可欠です。

  4. 遺伝性の皮膚疾患
    いくつかのボーダーテリアは、遺伝的な皮膚疾患に影響を受けることがあります。
    定期的な皮膚のチェックと、異常が見つかった場合の早期治療が重要です。

  5. 心臓疾患年齢とともに僧房弁閉鎖不全など心臓疾患のリスクが高まるため、定期的な獣医師によるチェックが必要です。

  6. 眼科的な問題
    一部のボーダーテリアは、遺伝的な眼科的な問題に影響を受けることがあります。
    これらの病気は失明を引き起こす可能性があるため、定期的な眼科検診と病状の早期発見・治療が重要です。

  7. 遺伝性の耳疾患
    ボーダーテリアは、耳の形状が内耳感染を引き起こしやすいため、定期的な耳の清掃と獣医師による検査が必要です。

これらを踏まえ、ボーダーテリアの健康を維持するためには、適切な食事、適度な運動、そして定期的な健康診断が欠かせません。
愛犬の健康を維持することで、その魅力的な個性と活力を最大限に発揮させることができます。

ボーダーテリアの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

健康的な食事はボーダーテリアの生活における重要な一部です。
彼らの活力と健康を維持するために、適切な栄養を確保することが必要です。
以下、特に気をつけるべきポイントをご紹介します。

  1. バランスの取れた食事
    ボーダーテリアは高いエネルギーレベルを持つ犬種なので、適切なカロリーと栄養素を含む食事が必要です。
    プロテインは筋肉の健康を維持し、脂肪はエネルギーを提供し、繊維は消化を助け、ビタミンとミネラルは全体的な健康をサポートします。

  2. 食事の量と頻度
    ボーダーテリアの食事は1日2回に分けて与えることが一般的です。
    犬のサイズ、年齢、活動レベルにより、必要な食事の量は異なります。
    オーバーフィーディングは肥満を引き起こし、その結果健康問題を招く可能性がありますので、適量を守ることが重要です。

  3. 食事の質
    高品質のドッグフードは、犬が必要とする全ての栄養素をバランス良く提供します。
    安価なフードは必ずしも最良の選択ではなく、添加物やフィラーが含まれていることがあります。

  4. フードアレルギーや食物不耐症
    一部のボーダーテリアは特定の食物に対してアレルギーや不耐症を持つことがあります。
    これらの症状に気付いた場合は、獣医師と相談し、適切な食事プランを立てることが必要です。

  5. ヒトの食べ物に注意
    すべての人間の食べ物が犬にとって安全であるわけではありません。
    チョコレート、ブドウ、カフェイン、アルコール、ニンニクやタマネギなどは犬にとって有害であり、時には致命的な健康問題を引き起こす可能性があります。

  6. 年齢に応じた食事
    子犬、成犬、シニア犬で必要とする栄養素やカロリーが異なります。
    年齢に応じて最適なドッグフードを選び、その成長と健康をサポートしましょう。

以上のことを心に留めて、愛犬の食事管理に配慮することで、彼らの健康と幸せを長期間維持することができます。
疑問がある場合や特別な栄養ニーズがある場合は、専門的なアドバイスを求めるために獣医師に相談することを忘れないでください。

ボーダーテリアの運動

スタミナがあるので、しっかりと運動を

小型犬ですが、とてもスタミナのある犬種ですので、しっかりと運動をさせてあげましょう。
毎日1時間程度の散歩をしてあげて下さい。
時には、ドッグランなどの広い場所でで自由に思いっきり走らせてください。

ただ、暑さには弱いので、暑い夏の時期などは、比較的涼しい早朝や夜間に散歩を行う事をオススメします。

ボーダーテリアのしつけ

穏やかな性格なので、しつけはしやすい

ボーダーテリアは、比較的賢く従順であり、穏やかな性格なのでしつけはしやすいです。
「ダメなものはダメ!」と毅然とした態度で主従関係をはっきりさせましょう。

愛犬がしつけをマスターしていくと、ついつい「できて当然」と思ってしまいがちになります。
そうなるとしつけができても全く褒めなくなってしまうでしょう。
でも、これでは犬たちもしつけを忘れてしまう可能性もありますので、毎回ご褒美を与える必要はありませんが、しつけができた時には、褒めてあげるなどの気持ちを伝え続けることを忘れないようにしてください。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

ボーダーテリア(子犬)

ボーダーテリアの手入れ

月に1回はプラッキング

通常は抜け毛が多いダブルコートですが、ボーダーテリアの場合は比較的抜け毛は少ないです。
それでも、週に1回ほどはブラッシングをしましょう。

また、毛質は硬いので、月に1回はプラッキングといって、被毛を間引いてきれいな毛並みを維持しましょう。

ボーダーテリアの価格

ブリーダーさんからの直接購入

ボーダーテリアは、普段はあまりお目に掛かれない犬種です。
ペットショップでもまず見かける事は無いでしょう。
もし、ボーダーテリアを家族として迎え入れるのであれば、日本にもブリーダーさんが存在しているので、直接購入を打診する事になると思います。
その際の価格の目安ですが、325~35万円程度になります。

まとめ

✔ 人懐こくて忍耐強く、フレンドリーな性格
✔ タフなので、しっかりと散歩を

ボーダーテリアは、気性が荒い傾向のあるテリア種でありながら、穏やかで争いを好まず、とても友好的な性格をしています。
また、忍耐強いので、小さい子供がボーダーテリアの尻尾を引っ張っても怒らないでしょう。
小さな子供いる家庭や多頭買いでも安心して飼える犬種です。

体力があり、運動能力も高いので、毎日しっかりと散歩をさせるようにして下さい。
運動不足になると、ストレスが溜まり、問題行動の原因となってしまいます。
そうならないように気を付けてましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA