ドッグ界の「あの方」 アーフェンピンシャー
別名「モンキードッグ」が指す通り、猿顔の愛らしいアーフェンピンシャー。
マズルが極端に短く、愛嬌たっぷりのその表情は、まるであの方のようですよね。
鼻が潰れているので、具体名が出しづらいのですが、あの方に間違いなく似ています。
ここでは、アーフェンピンシャーの誕生した背景・歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方などがここにあります。
- アーフェンピンシャーの歴史
- アーフェンピンシャーの特徴
- アーフェンピンシャーの健康
- アーフェンピンシャーの食事
- アーフェンピンシャーの運動
- アーフェンピンシャーのしつけ
- アーフェンピンシャーの手入れ
- アーフェンピンシャーの価格
- まとめ
アーフェンピンシャーの歴史
ネズミを駆除する作業犬として使われていた犬種
アーフェンピンシャーは、まるでぬいぐるみのように可愛らしいドイツ原産の小型犬種です。
当時、ドイツのプファルツ地方に住む農民たちは、鳥獣の狩りに飼い犬を使っていました。
そんな中、ある農民が「うちの犬、もっと可愛くて小さい犬種がいたらいいなあ」と思いつきました。
そして、彼らは自分の狩猟犬に様々な犬種を掛け合わせて、小型で丈夫で可愛らしい犬種を作り出しました。
この犬種がアーフェンピンシャーです。
15世紀ごろにネズミ狩用の犬種として、現在では絶滅したオーストリア原産のオーストリアン・ワイアーヘアード・ピンシャーをもとに数種類のテリアやワーキング・テリアをかけ合わせて作られました。
元々は馬小屋などのネズミを駆除する作業犬として使われていましたが、愛嬌のある顔立ちであったため、後にペットとしてのみ飼われるようになった。
その際完全に愛玩犬種になるように改良され、「パグ」や「ブリュッセル・グリフォン」と交配されて現在のように容姿になりました。
名前の由来は、ドイツ語で「サルのような」という意味の「アッフェン」からきています。
ちなみに、愛玩犬として改良される以前からマズルはやや短くつぶれていましたが、現在のように平坦なものではなく、いくらかそれが尖っていた中型犬であったといわれています。
他の様々な犬種同様に第二次世界大戦をきっかけに数を減らし、現在でも原産国であるドイツですらあまりお目に掛かる事のない希少犬種となっています。
アーフェンピンシャーの特徴
いたずら大好きなやんちゃな犬種
アーフェンピンシャーの魅力は、何と言ってもその愛嬌ある顔立ちでしょう。
潰れたマズルに、口周りの長く伸びた毛が印象的で、見ているだけでほっこりしてしまいます。
また、体格は華奢というよりも引き締まった印象で、その見た目からは想像できないほどの俊敏性を持ち合わせています。
被毛はダブルコートで、毛並みは針金状の剛毛です。
カラーはブラックのみで、濃淡は個体差があるようです。
彼らの性格は、陽気で好奇心旺盛。いつもどこかに動き回っている印象を受けます。
やんちゃな性格で、時にはいたずらをしたりすることもありますが、その行動力には周りの人々も共感せずにはいられません。
ただ、テリア種らしい頑固な面も持ち合わせているため、気が向いたら突然激しく吠えたり、攻撃的になることもあります。
しかし、彼らの陽気な性格とやんちゃな一面は、飼い主たちにとっては可愛いエピソードになることでしょう。
アーフェンピンシャーとの暮らしは、いつも明るく、笑顔で溢れています。
外見 |
・サルのような顔つきでマズルがつぶれてる |
性格 |
・好奇心旺盛でいつも動き回っている |
体重 | 3~4kg |
体高 | 23~29cm |
アーフェンピンシャーの健康
「膝蓋骨脱臼」に要注意
アーフェンピンシャーの平均寿命は、12〜14歳ほどです。
小型犬に多い膝のお皿の位置が本来の場所からずれてしまう「膝蓋骨脱臼」を起こしやすい犬種です。
フローリングの床は滑りやすく、膝に負担をかけるので、カーペットを敷くなどの対応してあげて下さい。
また、心臓に不備がある個体が比較的多い為、体に負担がかからない、高たんぱくのドッグフードを選ぶと良いでしょう。
アーフェンピンシャーの食事
年齢や体調に合わせたフードを選びましょう
アーフェンピンシャーは小型犬で、エネルギーレベルが高いため、高品質で栄養バランスが取れたドッグフードを与えることが重要です。過剰な肥満を避けるため、適切な量のフードを与え、適度な運動をさせることが必要です。
また、アーフェンピンシャーは小型犬の中でも口臭がきついことがあるため、定期的な歯磨きや歯の健康管理が重要です。食事には、歯石を防止するための特別な食品や歯磨きのためのデンタルチューなどを取り入れることがおすすめです。
さらに、食物アレルギーに注意が必要です。アーフェンピンシャーは小型犬の中でも食物アレルギーを発症しやすい傾向があるため、フードの種類を変えたり、添加物や人工的な成分を含まないナチュラルなフードを与えることが大切です。
最後に、食事の際には適度な水分補給も必要です。水分補給が不十分になると、尿路結石などの健康リスクが高まります。食事と一緒に水を与えることや、食事前後に水を飲ませることが良いでしょう。
以上のように、アーフェンピンシャーの食事には、栄養バランスの取れた高品質なドッグフード、定期的な歯磨きやデンタルケア、食物アレルギーへの対策、適切な水分補給が必要です。これらの注意点に注意して、アーフェンピンシャーの健康を維持することが大切です。
アーフェンピンシャーの運動
1日1回、30分程度の散歩で十分
遊ぶ事が大好きですが、運動量は多くは必要ありません。
散歩は1日1回、30分程度で、十分な運動になります。
甘えん坊な性格なので、散歩以外にも部屋の中で、一緒に遊んであげて下さい。
室内での運動だけでも十分という事を聞く事もあるかも知れませんが、それだけではストレスが溜まってしまい、問題行動の原因となってしまいます。
少ない時間でもいいので、気分転換に外へ連れ出してあげて下さい。
アーフェンピンシャーのしつけ
しつけはあまり難しくありません
アーフェン・ピンシャーはテリア種の為、きちんと主従関係を教えなければ、わがままな性格となってしまいます。
しかし、テリア種にしては聞き分けが良いので、しつけはあまり難しくありません。
また、小さい子犬の頃から様々な人や他の犬と積極的に触れ合わせ、社会性を身に付けさせるようにしましょう。
始めのうちは、犬の気が散らないように集中できる環境を整えて上げましょう。
しつけがある程度できてから、どんな状況で対応できるようにテレビをつけてみるなど少しずつ環境を変えていきましょう。
愛犬がしつけをマスターしていくと、ついつい「できて当然」と思ってしまいがちになります。
そうなるとしつけができても全く褒めなくなってしまうでしょう。
でも、これでは犬たちもしつけを忘れてしまう可能性もありますので、毎回ご褒美を与える必要はありませんが、しつけができた時には、褒めてあげるなどの気持ちを伝え続けることを忘れないようにしてください。
しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法
アーフェンピンシャーの手入れ
毛質や皮膚の為にプラッキングを
アーフェンピンシャーは、ダブルコートですが、抜け毛は多くはありません。
毛を専用のナイフや指で間引くプラッキングをすると、毛質や皮膚の健康に良いので、プロのトリマーさんに定期的にお願いしましょう。
シャンプーは1ヵ月に1回程度で良いでしょう。
アーフェンピンシャーの価格
30~35万円程度が相場
アーフェンピンシャーは、ペットショップで見かける事はまずありません。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の値段ですが、30~35万円程度が相場となります。
ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。
まとめ
✔ 愛らしい外見と社交的な性格
アーフェンピンシャーは潰れたマズルと口周りの長い毛が愛嬌ある見た目が特徴的な小型犬種です。
テリア気質はありますが、基本的にはフレンドリーですので、他の犬とも仲良く出来ます。
また、その愛嬌たっぷりの見た目から愛玩犬として、とても適した犬種と言えるでしょう。
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