マルチプーの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

マルチーズとトイプードルのミックス犬 マルチプー

愛らしい表情とふわふわのコートが魅力のマルチプー。
このミックス犬種は、マルチーズとプードルの良いとこどりで、その容姿だけでなく、知性と愛情深さでも飼い主を魅了します。
マルチプーは、ハイブリッド犬種の一つで、小さな体に大きな個性を持つ彼らは、さまざまな生活スタイルに適応することができます。

ここでは、その魅力的な特徴から適切な飼い方まで、マルチプーについてのすべてを深掘りします。
あなたの新しいパートナーとなりうるマルチプーの世界を一緒に探検しましょう!
マルチプーという種類のワンちゃんがどのような存在なのか、その全貌を解き明かしていきましょう。



マルチプーの歴史

マルチーズとトイプードルのMIX犬

マルチプーは「マルチーズ」と「トイプードル」を親に持つ混血種で、比較的新しい”デザイナーズミックス”として知られています。
マルプー」と呼ばれる事もあります。
その歴史は長くありませんが、それぞれの親種はとても歴史が古く、両親から受け継いだ特性がマルチプーの魅力を形成しています。

マルチーズは地中海地域が起源で、紀元前から存在していたとされる古代の犬種です。
豊かなコートと愛らしい性格から、貴族や芸術家に愛され、肖像画のモデルにもなりました。
一方、プードルはドイツ原産で、元々は水辺での仕事に使われる猟犬だったと言われています。
知性と優れた適応力から、今ではさまざまな役割を果たし、家庭犬としても大変人気があります。

これら二つの歴史的な犬種から生まれたマルチプーは、1990年代から人気を博すようになり、両親の優れた特性を受け継いでいます。
マルチーズの愛らしさと友好性、プードルの知性と適応力を併せ持ち、その小さな体からは想像もつかないほどの愛情と活力を放っています。

それぞれの親種の特徴が組み合わさることで、マルチプーは非常に個性的で魅力的な犬種となっており、その人気は日々高まっています。
新しいミックス犬種としてのマルチプーの歴史は、これからもその魅力と共に刻まれていくことでしょう。

ちなみにミックス犬は、両親ともに純血種であることが原則です。
雑種犬とミックス犬を混同される場合が多いですが、ミックス犬は純血の犬種同士を掛け合わせた犬のことを指し、雑種犬は2種以上の犬種の血が入っている犬を意味します。

ミックス犬を同志の交配は、遺伝的な疾患を持った子犬が生まれやすくなってしまうためタブーとされています。

マルチプーの特徴

温厚で、甘えん坊でフレンドリー

マルチプーはその小さな体と愛らしい表情で、一目で心を射抜かれること間違いなしの犬種です。
マルチプーは両親であるマルチーズとトイプードル共に抜群の可愛らしさが特徴ですが、当たり前ではありますがマルプー自身も同様に非常に愛らしい見た目をしています。

  1. 体型
    小型犬で、身長は25cm程度、体重は2-4kg。
    小さく、愛らしい体型が特徴です。

  2. 外見
    フワフワとした毛並みが特徴的で、プードルのウェービーな質感も併せ持つ。
    被毛はマルチーズとトイプードル共にシングルコートですので、マルチプーも抜け毛の少ないシングルコートになります。
    その見た目はまるでぬいぐるみのような可愛らしさです。

  3. カラー:
    毛色もバリエーションが豊富で、真っ白なマルチーズの毛色をもつこともあれば、ブラック・ブラウン・グレー・フォーンといった毛色になることもあり、時には、両方の毛色が混ざったタイプも見られる事もあります。

  4. 性格
    親しみやすく、友好的な性格を持つ一方で、知能が高く、訓練の受け身も良好です。
    一日中元気に遊ぶことができ、おもちゃで遊ぶのが大好きです。

  5. 適応力
    他の動物や子供とも上手くやっていける社交性があり、適度な運動量を確保することでアパートや小さな住居でも飼育が可能です。

  6. 注意点
    一人ぼっちを嫌う傾向があるため、一日中家に一人で留守番させることは避けるべきです。
    また、知能の高さからしっかりとした訓練と適切な社会化が必要となります。

小さな体から溢れるように出るその愛情と活力、そして知性は、マルチプーをとても魅力的な犬種にしています。
その甘い表情と温かなパーソナリティは、一度その魅力を知れば忘れることができないでしょう。

外見

・目は丸くて大きい
・耳は垂れ耳
・トイプードルに似ると首や脚、マズルが長くなり、マルチーズに似ると短い
・被毛はストレートとウエーブの両方が存在し、その中間のゆるいウエーブが多い傾向
・カラーは「ホワイト」「クリーム」「アプリコット」「ブラウン」「フォーン」など様々

性格

・基本的には温厚
・甘えん坊でフレンドリーな性格
・飼い主にも従順でとても飼いやすい
・少々頑固な一面が見られる場合も
・マルチーズに似れば、とても聡明だが、神経質な面が見られ、飼い主への依存性が高くなる傾向

体重  2~4kg
体高  20~35cm

マルチプーの健康

平均寿命は12~15歳

平均寿命は12~15歳と小型犬としては平均的で、比較的健康な犬種ではありますが、親犬であるマルチーズとプードルが持つ一部の遺伝的な健康問題を引き継ぐ可能性があります。
これらの可能性を理解して、飼い主としての対策を立てることは非常に重要です。

マルチプーの健康問題について、以下の要点を覚えておきましょう。

  1. 耳の問題:
    マルチプーの耳はふさがりやすく、湿気がこもりやすいため、「外耳炎」を引き起こす可能性があります。
    定期的に耳掃除を行って、異臭がする場合は、病院へ行きましょう。

  2. 関節の問題
    マルチーズもトイプードルも遺伝的に膝の関節がゆるく、膝のお皿の位置が本来の位置からずれてしまう膝蓋骨脱臼には注意が必要です。
    滑りやすいフローリングの床などにはマットを敷くなど滑り防止を行うようにしましょう。

  3. 肥満:
    マルチプーは肥満になりやすい傾向があります。
    適切な食事と適度な運動により、肥満とそれに伴う健康問題を防ぐことができます。

  4. 歯の問題:
    歯が詰まりやすく、プラークや歯石が溜まりやすいです。
    これが口臭や歯周病の原因となるため、定期的な歯磨きと歯科健診が必要です。

これらの問題は適切なケアと定期的な獣医のチェックアップにより予防可能です。
愛犬の健康を維持するために必要なケアを怠らないようにしましょう。

マルチプーの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

マルチプーの適切な栄養摂取はその健康と活力の維持に不可欠です。
この愛らしいミックス犬種の食事は、その体格、年齢、体重、そして活動レベルにより変わることを理解することが重要です。

幼犬期のマルチプーはエネルギーが溢れ、活発に動き回る傾向があります。
彼らには高タンパクでバランスの良い食事が必要で、生育の速さをサポートします。
ドッグフードには、骨や筋肉の成長をサポートするカルシウムとリン、免疫システムを強化するビタミンとミネラルが含まれていることを確認しましょう。

成犬のマルチプーは穏やかで世話が易しいといわれますが、食事の管理には注意が必要です。
特に、マルチプーは太りやすい傾向があるため、適量のフードと栄養素のバランスが重要となります。低カロリーで高繊維の食事が理想的で、これにより満腹感を維持しながらカロリー摂取をコントロールできます。

高齢のマルチプーは体力と活動量が減少するため、カロリー摂取量を減らすことが推奨されます。
一方、高齢犬は関節の健康維持に役立つグルコサミンやコンドロイチン、心臓の健康をサポートするオメガ-3脂肪酸を含む食事が必要となります。

いずれの年齢でも、マルチプーには良質なドッグフードを与えることが重要です。
そしてもちろん、水分補給も忘れないでください。常に清潔な水を提供し、マルチプーが適切な水分を摂取できるようにしましょう。

そして、食事の一部として健康的なスナックも提供できますが、これは全体のカロリー摂取の10%未満に抑えることが推奨されています。
また、人間の食べ物や過度のスナックは肥満の原因となる可能性がありますので注意が必要です。

以上のような食事の管理により、マルチプーの健康と幸せを維持することができます。
適切な食事と適度な運動は、愛犬の生活の質を高め、健康寿命を延ばすための重要な要素です。

マルチプーの運動

毎日30分程度の散歩

毎日30分程度の散歩で十分です。
室内での運動でも十分とペットショップなどで説明を受けるかもしれませんが、それではストレスが溜まってしまうので、少ない時間でも気分転換に外へ連れ出してあげて下さい。
ただ、骨や関節が弱いので、激しい運動は避けましょう。

甘えん坊な性格なので、散歩以外でも部屋の中で、一緒に遊んであげると良いでしょう。

マルチプーのしつけ

しつけは比較的しやすい

少々頑固なところがありますが、しつけは比較的しやすいです。
厳しく叱らずに、ほめて伸ばすようにしましょう。
また、幼犬の頃からたくさんの人や犬と触れさせ、社会性を身につけさせましょう。

可愛いから言って、甘やかし過ぎるとワガママな子になってしまいますので、しつけをする時は毅然とした態度で臨むようにしましょう。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

マルチプーの手入れ

毛玉になりやすいので、毎日ブラッシングを

マルチプーの手入れはその見た目の美しさと健康を維持する上で大切です。
以下に、マルチプーのケアについて詳しく説明します。

  1. ブラッシング
    マルチプーは、短めにカットされている場合は週に数回、長めに保つ場合は毎日ブラッシングが必要です。
    これは、毛玉を防ぎ、皮膚の健康を維持するためです。

  2. トリミング
    マルチプーの毛はカールしており、伸び続けます。
    そのため、定期的にプロのトリマーによるトリミングが必要です。
    また、自宅で顔周りや足元の毛を切ることも必要です。

  3. 耳のチェック
    マルチプーは耳の感染症になりやすいため、定期的に耳の清掃とチェックが必要です。
    異常な臭いや赤みが見られた場合は、獣医に連絡することが重要です。

  4. 歯のケア
    歯石や口臭の予防のために、定期的な歯磨きが必要です。
    専用の犬用歯磨き粉と歯ブラシを使いましょう。

  5. 爪のカット
    マルチプーの爪は定期的にカットする必要があります。
    爪が長いと歩行に不快感を感じるだけでなく、爪が割れたり折れたりする原因にもなります。

  6. バスタイム
    マルチプーは定期的なバスタイムを必要としますが、頻繁すぎると皮膚が乾燥してしまいます。
    月に1-2回のシャンプーが適切です。また、敏感肌用の犬用シャンプーを選ぶと良いでしょう。

これらの手入れを通じて、マルチプーの健康を維持しながら、その愛らしい外見も保つことができます。
マルチプーのケアは愛情の一環であり、あなたとマルチプーとの絆を深める素晴らしい機会でもあります。

マルチプーのカットスタイル

様々なカットスタイルが楽しめます

マルチプーの被毛はマルチーズ寄りかトイプードル寄りかで変わってきます。
それぞれの毛質にあったスタイルがありますので、下記に紹介させて頂きます。

テディカット(マルチーズ寄り、プードル寄り)

定番のカットスタイルです。
顔全体を丸くし、耳も丸くカットします。
体も全体的に長めでふんわりとした丸みを帯びたカットで、ぬいぐるみのような雰囲気になります。
足は短く太く見えるようにすると、より可愛く見えます。

トップノットカット(マルチーズ寄り)

マルチーズによく見かけるスタイルであるトップノット。
頭頂部を長めに残し、房状にします。
頭上で結んだりすると、かわいくなります。
足をもこもこにするのが定番です。

アフロカット(プードル寄り)

頭の毛を長めに残し、ふわふわとしたボリュームを持たせるスタイルです。
それにより、クリっとした目も強調され、とても可愛くなります。
体の部分は短めにカットする事で、アフロが際立ちます。

マルチプーの値段

平均は約40万円⁉

マルチプーはミックス犬の中でも人気があり、ペットショップでも見かける事があると思います。
そのお値段は、ペットショップによって千差万別で価格帯は20万円~55万円と差があります。
実勢価格は35万円~40万円程度になると思われます。

ブリーダーさんから直接購入を考えれば、さらに価格を抑える事も可能です。
その際の相場は15万円~25万円程度でしょう。
しかし、その際は必ず現地に行って、飼育環境やブリーダーさんの人柄を確認した上で決定するようにしましょう。

まとめ

✔ 外見や性格はどちらの犬種を引き継ぐかに寄る
✔ 「膝蓋骨脱臼」には注意!
✔ 飼いやすい犬種

マルチプーはマルチーズとプードルの間に出来た犬種です。
そのどちらにいるかで外見や性格が変わってきますので、成長するに従ってイメージと違うからと言って、ガッカリしないようにしましょう。
どちらに似るかを楽しみにするくらいの気持ちで迎え入れてあげましょう。

親犬であるマルチーズもトイプードルも膝のお皿がずれてしまう「膝蓋骨脱臼」になりやすい犬種です。
ですので、マルチプーも当然、「膝蓋骨脱臼」には要注意です。
激しい運動や高所からのジャンプなどには気を付けて下さい。
もし、歩き姿に違和感があるようであれば、速やかに病院へ行きましょう。

マルチプーの性格はどちらに似るかで変わると述べましたが、基本的には甘えん坊ですがフレンドリーで飼い主には従順ですので、どちらに似ても飼いやすいです。
しつけはしやすく、抜け毛が比較的少ないのも飼い主にとっては助かりますよね。

以上のように、マルチプーはとても愛らしく、素敵な家族となってくれます。
どちらに似るかで一喜一憂する事無く、迎え入れた新たな家族を本当の家族として愛情を注げば、そんな事は全く問題にはならないはずです。
マルチプーは飼い主に対して、特大の愛情を傾けてくれます。
それに対して、われわれ人間が出来るのは、同じように深い愛情で応える事ではないでしょうか。

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