心優しき金色の英雄 ゴールデンレトリバー

非常に賢く、温和な性格で大型犬でありながら、とても飼いやすいゴールデンレトリバー。
光を浴びて黄金に輝くその姿は、ガンダムで言うところの「百式」を思わせる。Zガンダムの壮絶な最終回はとても30分とは思えない詰まり過ぎた内容でした。

ここでは、ゴールデンレトリバーの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細をまとめていますので、是非ご参考になさってください。

• ゴールデンレトリバーの歴史
• ゴールデンレトリバーの特徴
• ゴールデンレトリバーの健康
• ゴールデンレトリバーの食事
• ゴールデンレトリバーの運動
• ゴールデンレトリバーのしつけ
• ゴールデンレトリバーの手入れ
• ゴールデンレトリバーの価格
• まとめ

ゴールデンレトリバーの歴史

水辺でも陸上でも俊敏に活動できるために生まれた犬種

19世紀中頃、スコットランドのダッドリー・マーシュバンクス伯爵（後のツウィードマウス卿）が水辺でも陸上でも俊敏な動きができるようにと、「ニューファンドランド」と「ウェイビー・コーテッドレトリバー」の交配でうまれた黄色い被毛の個体を基礎に作出したのが起源です。

1865年、ダッドリー・マーシュバンクス伯爵は小型のニューファンドランド犬と掛け合わせた黒のウェイビーコーテッド・レトリーバーから生まれた1頭のウェーブ掛かった黄色の被毛に覆われた「ヌー」を購入しました。
その後、伯爵はこの「ヌー」と「ツウィード・ウォーター・スパニエル」の「ベル」を交配させる事によって4頭の牝が生まれました。
その内の1頭である「カウスリップ」を基に、ダッドリー・マーシュバンクス伯爵は20年以上を掛けブリーディングし、ウェイビーコーテッド・レトリーバー、「アイリッシュ・セッター」、「ブラッドハウンド」との交雑を行い、「ゴールデン・レトリーバー」を確立させました。

元々は、ガンドッグと呼ばれるハンターが撃ち落とした水鳥を傷つけないように咥えて持ってくるという鳥猟犬でした。
そこから犬種名の「レトリーバー」は、「回収する」といった意味の「レトリーブ」からきています。

現在では、優しく献身的であり、命令に忠実な性格から介助犬や盲導犬、セラピー犬などとしても活躍しています。

1903年に、イギリスケンネルクラブに初めて公認されましたが、その際には「ゴールデンレトリバー」ではなく、「フラットコート・ゴールデン」という名前で登録されました。しかし、元々存在していた「フラット・コーテッドレトリバー」と区別するために1911年には「ゴールデンレトリバー」という名称に変更になりました。

1938年、ゴールデン・レトリーバー・クラブ・オブ・アメリカ（GRCA）が設立され、アメリカンケネルクラブ（AKC）傘下の最大犬種クラブの1つとなっています。

ゴールデンレトリバーの特徴

家族愛が非常に深く、人にも犬にもフレンドリーな性格

ゴールデンレトリバーは、バランスの取れた体型をしています。
頭部は比較的大きく、、耳は大きく頬に沿って垂れており、アーモンド形の優しい目をしています。

被毛はダブルコートで、直毛とウェーブのかかった毛のタイプがあります。
カラーは、ゴールドまたはクリームのみが認められています。ただ、白の差し毛は胸にだけ許されます。

陽気で人懐っこく、穏やかで優しい性格をしており、大変賢く誰とでも仲良く接する事ができます。
また、家族に対しては大変愛情深く、甘えん坊な所があります。

ゴールデンレトリバーの健康

「悪性リンパ腫」や「肥満細胞腫」などの「ガン」に注意

ゴールデンレトリバーの平均寿命は、10～14歳ほどです。

ゴールデンレトリバーは、20世紀後半以降、「悪性リンパ腫」や「肥満細胞腫」などの「ガン」の好発犬種されています。
「ガン」は高齢になるとよりかかりやすくなりますので、シニアになったら定期健康診断は欠かさずに行いましょう。

また成長時に股関節に異常を来す「股関節形成不全」や「甲状腺機能低下症」の起こりやすい犬種として知られています。

大変な食いしん坊で食欲が強いため、一気にフードを平らげて、「胃捻転」や「腸捻転」を起こすことがあります。
食事のドカ食いを防ぐためにも2回以上に分けて与え、食後は安静に過ごさせましょう。
胃捻転は胃が捻じれる事によって、胃の中でガスが溜まり、胃が拡張していきます。
結果、周囲の臓器を拡張した胃が圧迫してしまい、全身の血流を止めてしまいます。
ぐったりとしていたり、苦しそうにしていたら、一刻も早く病院に行きましょう。
食事の与え方には注意して、食後は遊ばせずに落ち着かせる習慣が大切です。
ストレスがたまっている時など、おもちゃや靴下などを飲み込んでしまうことがあります。
飲み込みやすい大きさのものは、きちんと管理しておきましょう。

また、ゴールデンレトリバーは垂れ耳ですので、「外耳炎」が起きやすいです。
最近では、「肥満」などの生活習慣病も増えているので、注意しましょう。

ゴールデンレトリバーの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

子犬の頃とシニア犬になった頃に必要とされるカロリーや栄養素は変わってきます。
また、食欲が旺盛な子にはカロリーバランスを考えて、低カロリーの食事を与える必要があります。

以上のように「子犬用」「成犬用」「シニア犬用」「体重管理用」など、年齢と目的に応じたフードを与えましょう。

愛犬に合ったドッグフードを探す

愛犬の健康を考える上で、食事の管理を大切です。
「太りすぎだな」と思ったら、低カロリーのフードにしなくてはいけません。
逆に年老いてきて、食欲が細くなったら、少ない量でもエネルギーを取れる老齢犬用のフードに替える必要があります。

下記は様々な犬用品を卸値に近い価格で提供してくれるサイトです。
参考までにどうぞ。

愛犬のフードを探す⇒外部リンク：犬の通販デパート ニコシティ

ゴールデンレトリバーの運動

毎日１時間×２回の散歩

体力があり活発な性格のため、毎日の十分な散歩が必要ですので、毎日１時間×２回の散歩は最低でも必要です。

可能な限り散歩の中に、ボール投げやロープの引っ張りっこなど遊びの要素や、服従訓練の要素を取り入れてあげたいものです。

運動不足になるとストレスが溜まり、無駄吠えなどの問題行動の原因ともなりますので、毎日しっかりと運動を心掛けてあげて下さい。

ゴールデンレトリバーのしつけ

学習能力が高く、しつけやすい

盲導犬や災害救助犬として活躍するほど学習能力が高く、しつけやすい犬種といえます。

ゴールデンレトリバーは社交的で、人や他の犬との触れ合いを非常に強く求め、孤独な時間を嫌います。
ストレスが溜まると、人や他の犬に吠える、飛びかかるなどの問題行動を起こしてしまいがちな犬種でもあり、実際に事故も起きています。
こうした問題を起こさないためには、様々な人や多くの犬と触れ合わせて、幼いころから社会性を十分に身につけさせる必要があります。

若いうちは特に、散歩中に行き会った他の犬を避けたりせず、飼い主さんの許可を得て積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論　完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

ゴールデンレトリバーの手入れ

換毛期は毎日ブラッシングを

ゴールデンレトリバーはダブルコートなので、春・秋の換毛期には大量の下毛が抜けます。
暑い時期に下毛が体表に残り通気性を妨げてしまうと皮膚炎の原因になることが考えられるので、換毛期は毎日ブラッシングして抜け毛を取り除きましょう。
換毛期以外は、週に１～2回程度のブラッシングを心掛けましょう。

引きずるほど伸びることはなく、月に１～２度のシャンプーで十分です。

ゴールデンレトリバーの価格

20～28万円が相場

ゴールデンレトリバーはペットショップで見かける事もあると思います。
ただ、どのペットショップにでもいるわけではないので、もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなるでしょう。
その際の値段ですが、20～28万円が相場となります。

ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。

まとめ

✔ 常に人のそばにいたがる甘えん坊

ゴールデンレトリバーは、その大きな体に似合わず、非常に甘えん坊な子供っぽい犬種です。
家族に対する愛情は非常に深く、常に誰かのそばにいたがり、孤独はとても苦手です。
ですので、極力そばにいてあげる事を心掛けて下さい。もしも、それが難しいようでしたら、犬の事を思って飼う事を諦める必要があるでしょう。