犬の抱っこのしつけ 完全ガイド

 犬の抱っこのしつけの目的は、犬が人間の両腕に抱かれても嫌がったり暴れたりしないことです。エレベーターに乗る際やケガをした時、事故や災害が発生した時など犬の身の安全を確保するときにも必要になります。
 また、抱っこはコミュニケーションの一つであり、信頼関係があってこそ可能な行動です。元々、犬たちは抱っこが大好きなわけではなく、むしろ慣れていない時は、不安を感じさせる事になります。
 間違った抱っこの仕方をしてしまい、痛い思いをさせてしまったり、落っことしてしまったりすると、抱っこが苦手な犬になってしまうでしょう。

ここでは、正しい抱っこのしつけ方法や抱っこの仕方を学んで、より一層深い愛情で結ばれたパートナーとなれるようにしましょう。

  • 犬の抱っこのメリット・デメリット
  • 犬の抱っこのしつけについて
  • 抱っこのしつけの手順
  • 中~大型犬の抱っこ
  • 犬の抱っこグッズ

犬の抱っこのメリット・デメリット

抱っこのメリット

1、スキンシップ
 犬とスキンシップができ、信頼関係が深まる効果があります。
 今まで見た事がない表情も見られるので、愛犬に対する飼い主の愛情も深まる事でしょう。

 また、体や顔を固定する事が出来るので、より近くで愛犬の表情を見る事が出来、表情に元気がなかったり、涙やけや目ヤニがいつもより出ている、呼吸がいつもより荒いなど、普段の様子と違う事を発見しやすくなり、病気などの予防や早期発見などに繋がります。
 
2、行動範囲が広がる
 冒頭でも述べたように、エレベーターに乗る際やケガをした時、事故や災害が発生した時など犬の身の安全を確保するときに必要です。また、混雑している道を歩く時、病院の受診時などもスムーズに行えるようになるでしょう。

 また、ショッピングモールやホームセンターなどで「ペット抱きかかえ入店可」のお店も多くあります。そんな時、抱っこが必要となります。

 上記のほかにも、様々な場所やシチュエーションで抱っこが必要になる場面があります。つまり、愛犬が抱っこに慣れてくれれば、おでかけできる場所が増えて、行動範囲も広まります。
 
抱っこのデメリット
 抱っこ癖 
 あまりにも可愛いからと言って、いつも抱っこばかりだと、愛犬が抱っこに慣れ過ぎてしまい、お散歩に行った時に歩きたがらなくなり、運動不足になる可能性もあります。

 また、いつでもどこでも抱っこをせがむ様になってしまい、時には鳴いたり吠えたりしてせがむ様になってしまいますので、甘やかしすぎには気を付けましょう。
 

犬が抱っこを嫌がる理由

抱っこへのトラウマ

 愛犬を抱っこしようとすると嫌がったりする事があるかも知れません。抱っこを嫌がらなかった子が、ある時から嫌がるようになる事もあるかも知れません。

 特に、元々抱っこが好きだった子が、ある時から嫌いになってしまった場合は、何かがきっかけで嫌いになってしまう事が多く、その原因を思い起こし、追求していかないと抱っこ好きになるのが大変になります。

 原因としては、抱っこをする時は病院へ行く事が多い、抱っこをした時に高い所から落ちてしまって痛い思いをさせてしまった事があるなど、愛犬にとって抱っこに対する〝トラウマ〟になるような出来事が考えられます。

 それを改善するには、「抱っこ=良い事が起こる」と思ってもらわなければなりません。抱っこして出かける時は、大好きな場所へ行く、抱っこをされるとおやつがもらえるなど、抱っこに対するトラウマを払拭していきましょう。

 とにかく、トラウマを払拭するには、時間が掛かります。決して焦らず、ゆっくりと慣れさせるようにしましょう。

抱っこの仕方が悪い

 抱っこの仕方が愛犬にとって不安定な姿勢だったり、力を入れ過ぎて強めに抱っこされて痛い思いをさせたりすると、抱っこに対して悪いイメージが付いてしまい、嫌がるようになるでしょう。

 そうならない為にも、以下のところで、正しい抱っこの仕方を確認しましょう。抱っこが上手になると、腕の中で眠る愛らしい姿も見る事が出来るでしょう。

犬の抱っこのしつけについて

 NG例:嫌がる犬を強引に抱える事。
 犬は手や腕に恐怖を感じるようになり、撫でようとした手にも噛みつくようになってしまうかもしれません。 

 まずは「犬のしつけの基本理論」をしっかりと理解しておいて下さい。⇒犬のしつけの基本

 また犬の集中力は10分~15分程度です。集中力が無くなってきたと感じたら、潔くしつけを中断しましょう。

抱っこのしつけの手順

ボディコントロールのしつけを終える

 犬が人間に触れられることに対して、嫌がらないように、事前にボディコントロールのしつけを終わらせておきましょう。⇒ボディコントロールのしつけ

  1. 正しい抱っこの仕方
     滑り込ませるように手のひらを犬の胸元に入れ、胸全体を手のひらで優しく支えるように持ちます。そして、腕の内側で腰のくびれを支え、犬の下半身を支えます。
     さらに逆の手で犬の骨盤や後ろ足を支え、1ヶ所に圧力が集中するのを防ぎます。

  2. 脇の下に手を入れる
    「ダッコ」と言いながらもう片方の手で犬の脇の下を触ります。それでも犬がじっとしていたら「いいこ」とほめ、おやつをあげましょう。
  3. 上半身を持ち上げる
    「ダッコ」と言いながら脇の下に手を入れ、手を入れたら上半身だけ軽く持ち上げ前足を浮かせてみましょう。犬がじっとしていたら「いいこ」とほめ、おやつをあげて下さい。
  4. 下半身を持ち上げる
    「ダッコ」と言いながら脇の下に手を入れて上半身を持ち上げましょう。そのまま腕の内側を犬の腰のくびれに当て、もう片方の手で犬の後ろ脚を支え、後ろ足を浮かせてみましょう。犬がじっとしていたら「いいこ」とほめ、おやつをあげて下さい
  5. 抱っこしている態勢に慣れさせる
    抱っこの状態の時間を少しずつ伸ばしましょう。
    5秒程度抱っこした状態を保持し、じっとしていたら、「いいこ」とほめ、いったん降ろしておやつをあげて下さい。
    その後保持時間を2~3秒ずつ伸ばしていきましょう。
  6. 抱っこした状態で移動
     抱っこした状態でゆっくりと立ち上がり、犬が我慢できたら「いいこ」とほめ、いったん降ろしてから、おやつをあげましょう。
     犬が高い場所に慣れてきたら、犬を抱っこしたまま3歩程度を目安に歩いてみましょう。
     落ち着いている様子であれば、「いいこ」とほめながら、ゆっくりと部屋の中を歩いてみましょう。

中~大型犬の抱っこ

 しつけの手順は小型犬と同じです。

  1. 上半身に腕を回し、じっとしていたら「いいこ」とほめ、おやつをあげて下さい。
  2. 上半身と下半身にも腕を回してみましょう。
  3. 今度は持ち上げてみましょう。
  4. 上半身のみ下半身のみ→体全体と段階を踏みながら、慣らしていってください。

犬の抱っこグッズ

 犬用の抱っこグッズとして「抱っこひも」があります。「抱っこひも」には2種類あり、リュックタイプと斜めがけタイプがあります。
 その他には抱っこ用ではありませんが、移動が楽なカートがあります。ここではそれぞれの特徴をみていきましょう。

リュックタイプ

 リュックタイプは犬の体重を両肩で支えるので、飼い主さんの肩への負担が少ない点、電車などで犬の顔を隠すためのカバーや、犬が暴れて飛び出してしまわないように防止用ストラップが付いている点がメリットと言えます。しかし形状固定されているので、小さいサイズのリュックだと、中にいる犬が体勢を変えづらい、斜めがけタイプに比べてコンパクトにしづらいという難点もあります。

斜めがけタイプ

斜めがけタイプは、スリングタイプとショルダーバッグタイプがあります。布製スリングタイプは、コンパクトになるので、トリミングや通院などお出かけの際に気軽に使うことができます。メーカーによっては洗濯が手軽にできるのもうれしいポイントのひとつ。しかし、片方の肩で体重を支えるので飼い主さんにはやや負担がかかってしまうかもしれません。

カートタイプ

 高齢犬や多頭飼いをしている場合にはカートがおすすめです。犬をカートに乗せることができるので、遠出をする時に便利です。ただし段差や狭い場所での扱いが難点です。

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