犬の刺咬症~愛犬が体をしきりにかきむしったり、皮膚の腫れや赤みがあったら~
犬の刺咬症(しこうしょう)とは、蚊やブヨなどの虫に刺された部位が炎症を起こした状態を言います。人間で言う虫刺されです。
刺された虫によっては命に関わることもあります。
ここでは、犬の刺咬症(しこうしょう)の主な原因はもちろん、症状から対処法などをまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。
- 犬の刺咬症の主な症状
- 犬の刺咬症の主な原因
- 犬の刺咬症の主な治療法
犬の刺咬症の主な症状
犬の刺咬症の基本的な症状は、かゆみや皮膚の腫れなどがあげらます。
その他の主な症状は下記の通りです。
主な症状 |
☆腫れ |
☆発赤 |
☆かゆみ |
☆痛み |
☆患部をしきりにかきむしる |
☆患部へのタッチを嫌がる |
犬の刺咬症の主な原因
- 皮膚を刺す代表的な虫は、蚊、ブヨ、ハチ、蛾、ツツガムシ、クモ、ムカデなどです。
※ツツガムシに要注意
刺咬症を引き起こす虫の中で、特筆すべきは「ツツガムシ病」を引き起こすことで有名なツツガムシです。
「ムシ」という言葉の響きから、ついつい大き目な昆虫を想像しがちですが、実はダニの一種で、「ダニ目ツツガムシ科」に属するもの全般を指します。
ツツガムシ病は「ツツガムシ病リケッチア」によって引き起こされる人獣共通感染症であり、ツツガムシの幼虫が哺乳動物の皮膚に寄生した際、リケッチアを体内に送り込むことで感染・発症します。
好発地域は一部の地域を除く全国で、発症例が多いのは10~12月です。タテツツガムシやフトゲツツガムシが生息しやすい山林などが特に危険とされます。
症状は、1~2週間程度の潜伏期間を経たのち、発熱、紅斑、丘疹を示します。ダニの刺し口と隣接リンパ節の腫脹も特徴の一つです。
多くの場合5日程度で回復に向かいますが、免疫力が落ちた人の場合だと、髄膜脳炎、血液凝固障害(DIC)、多臓器不全などで死亡することもあります。
多くの場合5日程度で回復に向かいますが、免疫力が落ちた人の場合だと、髄膜脳炎、血液凝固障害(DIC)、多臓器不全などで死亡することもあります。
犬の刺咬症の主な治療法
- 自然治癒
軽度であれば放置して治ります。 - 至急病院へ行ってください
蜂に刺されたときなどは、アナフィラキシーショックといって、アレルギー反応を激しくした症状がまれに引き起こされます。
その場合、最悪のケースでは多臓器不全で死に至ることもありますので、虫に刺された後、犬がぐったりしている場合は動物病院へ急いで搬送してください。 - フィラリア予防
蚊はフィラリア症を媒介することがあります。
基本的には蚊が発生する時期に合わせて予防薬を投与しますが、すでにフィラリアにかかっている場合は副作用が出ることもありますので、まずは動物病院でフィラリア検査を受けます。
かかかっていない場合は定期的に予防薬を投与し、かかっている場合は発症を抑える薬を投与します。
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