犬の耳への異物混入

犬の耳への異物混入~頭を振ったり、片側の耳を下に傾けていたら~

犬の耳の中に異物が入ると、炎症など起こして様々な病気を引き起こしてしまう原因となります。
犬の耳の穴は、縦方向に伸びる「垂直耳道」と横方向に伸びる「水平耳道」となっています。
ちょうどアルファベットの「L」のような形をしたこの構造は、鼓膜が容易に傷つかないというメリットを持つ反面、異物が奥まで入り込んだら取り出しにくいというデメリットにもなっています。

異物に気づかないまま綿棒などで耳掃除をすると、入り口付近にあった障害物が垂直耳道の奥に入り込み、さらにその奥にある水平耳道にまで侵入してしまうこともありますので注意です。

ここでは、犬の耳への異物混入の主な原因はもちろん、症状から対処法などをまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。


  • 犬の耳への異物混入の主な症状
  • 犬の耳への異物混入の主な原因
  • 犬の耳への異物混入の主な治療法

犬の耳への異物混入の主な症状

犬の耳の中に異物が混入してしまった時の代表的な行動は、頭を振ったり、違和感のある側の耳を下に傾けるしぐさをを頻繁にします。

主な症状
☆頭を振る
☆頭を傾ける(異物側を下にする)
☆鼓膜が破れる

犬の耳への異物混入の主な原因

犬の耳の中に異物が混入してしまう原因としては、様々な状況の中にあります。
散歩中に草むらに入ってしまい、植物の種や虫が耳に入り込むことによって引き起こされることがよくあります。
それ以上に多いのが自分自身の被毛が耳の中に入ってします事です。
 
 主な原因は下記の通りです。

  • シャンプー時の水
  • 抜け落ちた自分の耳毛
  • 大量の耳垢
  • 植物の種子(ノギなど)
ノギ(芒):
イネ科植物の穂の先端にある棘状の突起のことです。
身近な場所で見かけるイネ科植物としては、ネコジャラシ(エノコログサ)、オヒシバ、ススキなどが挙げられます。
異物混入の原因になりやすいため、散歩するときはこうした植物の中に頭を突っ込まないよう気を付けましょう。

犬の耳への異物混入の主な治療法

全身麻酔をして、オトスコープ(内視鏡)を使用して対応することがメインの治療となります。

  • 耳の穴に詰まっている異物を除去します。
    水の場合は吸水性のある綿棒や脱脂綿を挿入して水分を吸い取ります。
    固形物の場合、素人がヘタに手を出すと逆に奥へ押し込んでしまいますので、必ず獣医さんに任せましょう
    犬が暴れ出す危険性があるため、体や口を押えながら行うのが一般的です。
    その後、耳道の中をのぞく「耳鏡」や「ビデオオトスコープ」などを用いて内部の様子を確認し、異物の除去計画を立てます。

耳の中に異物が混入しやすい犬種

すべての犬種で起こりえますが、特にパグフレンチブルドッグなど短頭種には注意が必要です。

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