交尾によって伝染するガンの一種で、1906年にスティッカー氏が癌細胞の移植に成功したことから「スティッカー肉腫」とも呼ばれています。世界で2つしかない自然発生した伝染性のガンのうちの一つであり、もう一つはタスマニアデビル顔面腫(DFTD, Tasmanian devil facial tumor disease)です。
通常のガンとの大きな違いは、個体の体内で突然変異した細胞が増殖したものではなく、感染個体とは全く異なる染色体を持っているという点です。イヌの染色体が78本であるのに対し、肉腫のそれは57~59本程度と言われています。
起源に関しては、7,800~78,000年前、オオカミの体内でマクロファージが変異して誕生したと考えられていますが、定かなことは分かっていません。症例は熱帯地方に集中しており、日本においてはまず見られない病気です。
☆増殖期(progressive) | 体内に入った細胞が4~7日間隔で急激に増殖する時期で、数週間続きます。感染から10~20日で性器外部の小さなできものを触知できるようになり、次第にカリフラワーのような外観を呈してきます。表面には潰瘍ができ、出血が見られることもしばしばです。患部はほとんどが包皮、亀頭、膣といった外性器に集中していますが、患部を舐めたり引っ掻いたりすることで口腔、鼻腔、結膜にまで広がることもあります。外性器からの出血は血尿、そして鼻腔からの出血は鼻血との鑑別診断が必要です。 |
☆安定期(stable) | 細胞がおよそ20日間隔でゆっくりと増殖する時期です。ときには10センチ以上にまで巨大化することもあります。 |
☆退縮期(regressive) | 細胞が免疫系によって処理され、徐々に小さくなる時期で、2~12週間続きます。細胞のおよそ80%は自然退縮し、100立方センチメートルほどの巨大なできものでも、しまいには消えてしまいます。しかし、全細胞うち1~20%は退縮期に入らず、体の他の部分へ転移を開始し、悪性化します。この現象は特に免疫力が衰えた犬において顕著です。 |
イヌ可移植性性器肉腫の感染経路
症例は熱帯から亜熱帯の大都市部で多いとされますが、これは去勢や避妊手術を受けていない野良犬が多いためです。1年中交尾が可能なオス犬の方が感染確率が高いとされているものの、1匹のオス犬が10匹以上のメス犬に感染させたという報告もあり、罹患率においてはメス犬の方が高い地域も見られます。
イヌ可移植性性器肉腫の主な治療
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タスマニアデビル顔面腫(DFTD)
最初に報告されたのは1996年で、1997年には1だった感染数が、2004年には68に激増し、1996年から2010年の間で個体数が70%も減少したといわれています。発見当初はタスマニア東部に集中していましたが、感染は徐々に西部にも拡大し、今では種を絶滅の危機に追いやっています。
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