便が出にくい(しぶり腹)

もしも愛犬の便が出にくかったら~腸重積や前立腺肥大などの疑いアリ~

「いつもよりも愛犬の便が出にくそうだな」、「うちの愛犬がいきんでいるけど、便がなかなか出ないわ」と感じたら、要注意です!
もしも愛犬の便が出にくい場合、下記の疾患が疑われます。

※便が出にくい事を「しぶり便」や「しぶり腹」と呼ぶことがあります。

腸重積

犬の腸重積(ちょうじゅうせき)とは、腸の一部が内側にめくれ、腸管の中に入り込んでしまい、抜けなくなった状態を言います。1歳に満たない幼犬に起こりやすく、腸閉塞を併発しやすい為、とても重篤な病気です。

折り重なった下の腸管を「嵌入部」(かんにゅうぶ)、上に覆いかぶさった腸管を「嵌入鞘」(かんにゅうしょう)と呼びます。
重積は基本的にどこでも起こりうる病態ですが、最も多いのが小腸と結腸の移行部に当たる「回盲腸部」で、それに「盲腸~結腸移行部」、「十二指腸~胃移行部」、「胃~食道移行部」などが続きます。

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便秘

犬の便秘とは、腸の中に便がたまり、長いこと排出することができない状態を言います。
理想の排便回数は、1日2食の場合であれば、2回排便があることが理想的です。
丸1日排便しないことはあっても、2日間排便しないというのは明らかに異常と考えた方がいいでしょう。
 
マッサージなどを通して日常的に犬の体に触れておくことが重要です。
腸の中に便がたまってくると、左の下腹部がゴツゴツとした手触りになりますので、「うんちがたまっているな」とすぐに気付くことができます。

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大腸性下痢症

犬の大腸性下痢症(だいちょうせいげりしょう)とは、水分の吸収を行う大腸に原因を持つ下痢のことです。

大腸は小腸に近い方から「盲腸」、「結腸」、「直腸」と呼ばれており、水分の分泌と吸収を繰り返すことで、管内を通過する消化物の水分含量を一定に保とうとします。
しかし、分泌機能と吸収機能のどちらか一方でもおかしくなると、腸管内における水分バランスが崩れてグジュグジュの下痢が発生します。

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肛門嚢炎

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肛門周囲腺炎

犬の肛門嚢炎(こうもんのうえん)とは、肛門の近くにある肛門嚢と呼ばれる器官に炎症が発生した状態を言います。

肛門の周囲には肛門腺(こうもんせん)と呼ばれる分泌器官があり、そこで生成された分泌液はいったん肛門嚢(こうもんのう)に蓄えられます。そしてオス犬がうんちをするときなど、この肛門嚢から分泌液が排出され、自分のにおいをつける、いわゆるマーキングに利用されます。
また犬同士の挨拶としてお尻の臭いをかぐというものがありますが、これは肛門腺で作られた分泌液のにおいをかいでいると考えられています。
肛門腺はアポクリン腺と皮脂腺から成っており、そこから出される分泌液の色は黒~緑、粘り気はサラサラ~ネバネバと個体によって多様です。

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会陰ヘルニア

犬の会陰ヘルニア(えいんへるにあ)とは、肛門の周囲を覆っている骨盤隔膜(こつばんかくまく)と呼ばれる膜に異常があり、お腹の中の臓器や脂肪が外側に飛び出してしまった状態のことです。
会陰ヘルニアには、臓器の脱出部位によって「坐骨型」、「腹側型」、「背側型」、「尾側型」という4タイプがありますが、最も多いのが「尾側型」です。
これは、しっぽに沿って走っている「尾骨筋」(びこつきん)、「肛門挙筋」(こうもんきょきん)と、肛門の周囲をぐるっと取り囲んでいる「外肛門括約筋」(がいこうもんかつやくきん)の間でヘルニアが生じる状態を指します。
外に飛び出す臓器は、脂肪組織、直腸、膀胱などいろいろです。
おなかの前方にあるはずの膀胱が出てしまった場合は、締め付けによっておしっこが出なくなり、より重篤な症状につながりやすくなります。

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前立腺肥大

犬の前立腺肥大(ぜんりつせんひだい)とは、年齢とともに前立腺の細胞が徐々に増え、肥大してしまった状態を言います。
去勢をしていない高齢のオスにとっては一般的な疾患です。
精巣からのホルモン分泌異常により、副生殖腺である前立腺が肥大する病気です。

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キー・ガスケル症候群

犬のキー・ガスケル症候群(Key-Gaskell syndrome)とは、原因不明の自律神経失調症のことです。
自律神経とは交感神経と副交感神経が対となって機能している神経系のことで、胃や腸といった消化器の運動や発汗などのように、生活をしていく上でに必要な働きをする重要な神経です。

根本的な治療法がいまだ見つかっていませんが、だからと言って、軽視して様子見などをしていると、どんどん症状が悪化していくことになります。

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