サーロスウルフドッグの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

オオカミと犬のハイブリッド犬 サーロスウルフドッグ

想像力をかき立てる名前と身体的特徴、その優れた知性と誠実さで知られるサーロスウルフドッグ。
実際にオオカミと犬との交配によって生まれた犬種であり、ハイブリッド犬と言えるでしょう。正に「ウルフドッグ」です。

この犬種は、その印象的な外観と信じられないほどの敏捷性、そしてそのユニークな起源から来る洗練された性格で、世界中の犬愛好家を魅了しています。
彼らはイギリスで生まれ、狼の姿を模倣することを目指した特別な犬種で、家庭生活における愛らしさと、外での冒険的なスピリットを兼ね備えています。

では、一緒にサーロスウルフドッグの魅力的な世界を探求してみましょう。

ここでは、サーロスウルフドッグの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細をまとめていますので、是非ご参考になさってください。



サーロスウルフドッグの歴史

軍用犬として生まれたが、臆病な為に軍事には向かなかった

サーロスウルフドッグは、その名前が示す通り、その姿形が伝説的な狼に似ていることで知られる魅力的な犬種です。
しかし、その存在はかなり新しく、まだそれほど多くの人々には知られていません。

この犬種の歴史は、20世紀末から21世紀初頭にかけてのオーストラリアにまで遡ります。
その発端は、ビクトリア州の犬繁殖家、ジュリー・サーロスさんが、中型から大型の犬種であるオオカミと極めてDNAの近い「アラスカン・マラミュート」と「ジャーマン・シェパード」を交配させた結果、生まれた独特の犬たちから始まりました。

サーロスさんは、自然と共存するための能力を持ちつつ、家庭犬としての適性も備えた犬種を作り出すことを目指していました。
彼女が求めていたのは、野性味あふれる美しい容姿と力強さ、そして人間に対する友好性と知性、全てを兼ね備えた理想的な犬種でした。
その結果、生まれたのがサーロスウルフドッグです。

この犬種の魅力は、その独特の見た目にあります。
サーロスウルフドッグは、その長く流れるような毛皮、力強い体格、狼を彷彿とさせる表情から、野生の狼の姿を見ているかのような感覚を与えます。
しかし、その内面は非常に知的で友好的であり、家庭内でも訓練でも高い適応力を持っています。

サーロスウルフドッグはまた、自然界での生活にも対応できる能力を持っています。
彼らは自然環境に適応する力、高い身体能力、そして解決策を見つけ出すための知恵を持っています。
これらは、彼らが家庭犬としてだけでなく、サービス犬やセラピードッグ、または検索救助犬としても活躍できる理由の一部です。

1975年にはFCI(国際畜犬連盟)に公認されました。

元々は軍用犬として活躍することが期待されていましたが、オオカミの臆病な気質が強く、軍事には適していませんでした。
また、吠えることも少ないため、番犬としても役に立たず、ただ現在では、その美しく精悍な容姿と身体能力の高さから人気が高いウルフドッグです。

サーロスウルフドッグは、その美しい外観と知性、そして力強さから、多くの犬愛好家たちの心をつかむ存在となっています。

また、彼らの存在は、私たちが自然界とどのように共存できるか、そして人間と犬との間の絆を深める機会を提供してくれます。
彼らは、強さと知性、そして人間に対する深い愛情を兼ね備えており、これらが組み合わさったとき、何が可能になるかを私たちに示してくれます。

つまり、サーロスウルフドッグの魅力はその単なる見た目だけでなく、その内面にもあります。
彼らは美しさと強さ、知性と友情、そして野性と家庭性を組み合わせた、まさに理想的な犬種と言えるでしょう。
その犬種の存在自体が、私たちに新たな視点と経験を提供し、犬と人間との関係を再考する機会を与えてくれます。

サーロスウルフドッグの特徴

オオカミのような外見で、とても優しく寂しがり屋

サーロスウルフドッグは、その名前が示す通り、その姿が伝説的な狼に酷似していることで知られる犬種です。
彼らの魅力は一見の価値があり、多くの面で特異な特性を持っています。

  1. 外観:
    サーロスウルフドッグは体重40kg前後ほどの大型犬で、狼に似た鋭い顔つきと筋肉質で引き締まった力強い体格を持っています。

  2. 被毛:
    被毛はダブルコートで、換毛期である夏前には大量の抜け毛があります。
    彼らの被毛の色は多彩で、ブラック、ホワイト、ウルフグレーやフォレストブラウンなどのカラーパターンがあります。

  3. 知性:
    サーロスウルフドッグは非常に知的で、人間の指示を理解し、学ぶ能力が高いです。
    また、彼らは忠誠心深く、愛情豊かで家族を深く愛します。

  4. 性格:
    飼い主に対してはとても従順であり、家族には非常に深い愛情を示してくれます。逆に家族以外には愛想は悪く、内向的で警戒心が強いです。
    ただ、威嚇をしたり、攻撃的になったりする事は基本的にはないので、番犬としては向いていません。

    サーロスウルフドッグは、とても寂しがり屋で一頭飼いで屋外飼育にしてしまうと、精神的ストレスが強すぎて、分離不安症になる可能性が高いです。

  5. 活動性:
    反射神経と運動神経に優れています。
    この犬種は活発で、大量の運動を必要とします。長い散歩やハイキング、ランニングが好きで、また、精神的な刺激も必要とし、パズルのような遊びや訓練も楽しむ傾向があります。

  6. :
    サーロスウルフドッグは独特で音楽的な吠え声を持っています。その声は狼の遠吠えのように響き渡り、その独特の音色は彼らの野生的な魅力を一層引き立てます。

これらがサーロスウルフドッグの最も顕著な特徴です。その独特な姿と性格は、飼い主の経験を一層豊かにし、特別な存在として多くの人々を惹きつけています。

外見

・筋肉質で引き締まった体型
・顔立ちはオオカミのようで、耳は立ち耳
・尻尾は垂れ尾でフサフサとしている
・被毛はダブルコートで、夏と冬が換毛期となり、抜け毛が多い
・夏場はアンダーコートが抜け落ちてアウターコートのみのすっきりした様相になる
・冬場はアンダーコートが豊富に生え揃って分厚い防寒具の役割を果たす
・被毛カラーはウルフグレー、ブラウンなど
・とてもエネルギーに溢れた犬種で、反射神経と運動神経に優れている

性格

・内向的で警戒心が強い
・家族以外には愛想は良くない
・飼い主や家族に対してはとても愛情深く忠実
・非常に優しい
孤独には向いておらず、出来れば室内飼いで2頭以上の多頭飼いを

体重  36~41kg
体高  60~75cm

サーロスウルフドッグの健康

平均寿命は10〜12歳ほど

サーロスウルフドッグの平均寿命は10〜12歳ほどで、非常に健康で活発な犬種ですが、彼らの健康維持のためには特定の注意点を把握しておくことが重要です。
彼らの体調を最適に保つためのいくつかの主要な要素をご紹介します。

  1. 運動量:
    サーロスウルフドッグは体力があり、活発な犬種です。
    適切な運動が不足すると、エネルギーが溜まってストレスや行動問題を引き起こすことがあります。
    彼らには日々の長い散歩やランニング、さらにはアクティブな遊びが必要です。
    この活動的なライフスタイルが彼らの身体と精神の健康を保つのに役立ちます。

  2. 大型犬に多い疾患:
    遺伝的疾患も少なく、丈夫な犬種ですが、大型犬に多い成長時に股関節に異常を来す「股関節形成不全」や「胃捻転」には注意が必要です。

    特に「胃捻転」は死に直結する恐ろしい疾患ですので、注意が必要です。
    食事のドカ食いを防ぐためにも2回以上に分けて与え、食後は安静に過ごさせましょう。
    胃捻転は胃が捻じれる事によって、胃の中でガスが溜まり、胃が拡張していきます。
    結果、周囲の臓器を拡張した胃が圧迫してしまい、全身の血流を止めてしまいます。
    ぐったりとしていたり、苦しそうにしていたら、一刻も早く病院に行きましょう。

  3. 食事管理:
    サーロスウルフドッグは大型犬種であり、その食事は彼らの健康とエネルギー維持に重要な役割を果たします。
    バランスの良い食事が不可欠で、それは彼らの年齢、体重、活動レベルに適したものでなければなりません。
    肥満は関節への負担やその他の健康問題を引き起こす可能性があるため、食事の量と質には注意が必要です。

  4. 定期的な健康チェック:
    定期的な獣医による健康チェックは非常に重要です。
    彼らはまだ新しい犬種であるため、特定の遺伝的な疾患については十分な情報がまだないかもしれません。
    そのため、定期的な健康診断により、問題が早期に発見され、治療が始められる可能性があります。

  5. 心のケア:
    サーロスウルフドッグは知的で敏感な犬種で、精神的な刺激と愛情豊かなケアが必要です。
    彼らは家族との深い絆を築くことを好み、社会的な交流と一貫した訓練が彼らの精神的な健康を維持するのに役立ちます。

このように、サーロスウルフドッグの健康維持は多面的なアプローチを必要とします。
しかし、これらの注意点を遵守することで、この美しい犬種はその全ての能力と魅力を発揮することができます。
彼らはその力強さと知性、そして愛情深さで、家族の一員としての役割を完璧に果たします。
サーロスウルフドッグの健康管理には尽力が必要ですが、その報酬は計り知れません。
彼らとの絆は深く、長く、また、無条件のものであり、それは彼らの健康と幸せを確保することでさらに強化されます。

サーロスウルフドッグの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

サーロスウルフドッグの飼い主として、食事管理は健康維持のために非常に重要な役割を果たします。
その巨大な体格と活発な活動量から考えると、適切な栄養摂取が必要となります。
ここにサーロスウルフドッグの食事に関する主要な注意点をご紹介します。

  1. 高品質の食事:
    サーロスウルフドッグはそのサイズと活動量を考慮に入れると、高品質のドッグフードを必要とします。
    それは適量のタンパク質を含んでいるべきで、彼らの筋肉の健康を保つのに役立ちます。
    また、適切なビタミンとミネラル、および必須脂肪酸も必要とされます。

  2. 適切な食事量:
    彼らの食事量は年齢、体重、活動レベルに応じて調整する必要があります。
    過食は肥満を引き起こし、それは関節に負担をかけたり、様々な健康問題を引き起こす可能性があります。
    逆に食事量が不足すると、栄養不足やエネルギー不足となる可能性があります。

  3. 肥満予防:
    サーロスウルフドッグは活発ですが、食事の管理が適切でないと肥満のリスクが高まります。
    肥満は心臓病、糖尿病、関節問題などの健康問題を引き起こす可能性があるため、体重を適切に管理することが重要です。

  4. 人間の食事の適切な管理:
    人間の食事を与える際は、犬にとって有害な食材を避ける必要があります。
    チョコレート、ブドウ、レーズン、玉ねぎ、大量の塩分など、犬には有害な食材が存在します。
    また、過度に高脂肪食や砂糖を多く含む食事も避けるべきです。

  5. 適切な水分補給:
    活発なサーロスウルフドッグはたくさんの水分を必要とします。
    特に運動後や暑い日には、彼らが適切に水分補給をできるように、常に新鮮な水を利用できる状態にしておくことが重要です。

  6. 定期的な体重チェック:
    定期的に体重をチェックし、必要に応じて食事の調整を行うことが重要です。
    体重が増えすぎたり減りすぎたりすると健康問題を引き起こす可能性があります。

  7. 年齢に応じた食事:
    幼犬、成犬、高齢犬と、サーロスウルフドッグの年齢によって食事のニーズは変化します。
    幼犬は成長と発育に必要な栄養素を、成犬は健康を維持するための栄養素を、高齢犬は老化に伴う体の変化に対応するための栄養素をそれぞれ必要とします。
    これらのニーズを理解し、適切な食事を提供することが必要です。

これらの注意点を守ることで、サーロスウルフドッグは必要なエネルギーを得て活動的な生活を送ることができ、またその健康も維持することができます。
飼い主として、彼らの食事に適切な注意を払うことは、彼らが長く健康な生活を送るために必要不可欠な要素です。

サーロスウルフドッグの運動

毎日1時間程度の運動を2回

運動量がとても豊富なので、毎日1時間程度の運動を2回は行なってあげましょう。
また、自転車を並走させながらのジョギングや、時には広い場所で思い切り体を動かす時間も確保してあげましょう。

寂しがり屋なので、長時間の留守番や運動不足によるストレスは破壊行動の原因になります。

運動不足になるとストレスが溜まり、無駄吠えなどの問題行動の原因ともなりますので、毎日しっかりと運動を心掛けてあげて下さい。

サーロスウルフドッグのしつけ

しつけは難しい?

しつけは難しい部類に入ります。
主従関係をはっきりとさせる為、威厳を持った態度で臨みましょう。
飼育する際には、かなりの覚悟を持って臨む必要があります。

しつけに失敗した場合は手に負えなくなり、取返しのつかないことになってしまいかねません。
プロのドッグトレーナーに預けてしつけしてもらうことも考えてください。

始めのうちは、犬の気が散らないように集中できる環境を整えて上げましょう。
しつけがある程度できてから、どんな状況で対応できるようにテレビをつけてみるなど少しずつ環境を変えていきましょう。

愛犬がしつけをマスターしていくと、ついつい「できて当然」と思ってしまいがちになります。
そうなるとしつけができても全く褒めなくなってしまうでしょう。
でも、これでは犬たちもしつけを忘れてしまう可能性もありますので、毎回ご褒美を与える必要はありませんが、しつけができた時には、褒めてあげるなどの気持ちを伝え続けることを忘れないようにしてください。

しかし、この犬種は育てるのにはそれなりの経験と知識が必要です。彼らは適切な運動量と精神的な刺激を必要とし、また、しっかりとしたリーダーシップと統一感のある訓練が求められます。
そのため、初めて犬を飼う人には必ずしも適していないかもしれません。

しかし、サーロスウルフドッグの飼い主たちは、その労力が報われることを証言しています。
その知性と学習能力、そして忠誠心は他の犬種に匹敵し、彼らと過ごす時間は一種の特別な経験となります。
また、彼らの独特の美しさは見る者を引きつけ、彼らの存在自体が飼い主の誇りとなっています。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

サーロスウルフドッグの手入れ

ブラッシングやコーミングは毎日

被毛のお手入れは、ブラッシングやコーミングを毎日行う必要があります。

また、ダブルコートなので、夏前の換毛期には、大量に抜け毛があるので、1日2回行った方が良いでしょう。

シャンプーは、1~2ヶ月に1回を目安に行ってください。

サーロスウルフドッグの価格

40~50万円が相場

サーロスウルフドッグは、ペットショップで見かける事はまずありません。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の値段ですが、40~50万円が相場となります。

ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。

まとめ

✔ 非常に寂しがり屋なので、単独飼いはNG
✔ 抜け毛は大量

サーロスウルフドッグは、群れでの生活を好む習性があり、屋外での単独飼いになると、ストレスが多きすぎて精神に異常を来す恐れがあります。
もし、家族に迎え入れるのであれば、2頭飼い以上をするか、屋内飼育を心掛けで下さい。

ただ、抜け毛も多い犬種ですので、屋内飼育する場合はその辺りも覚悟をした上で受け入れてあげて下さい。

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