お尻をこする

もしも愛犬がお尻をこする仕草をみせたら~肛門嚢炎の疑いアリ~

「愛犬が床や地面にお尻をこすりつける仕草をよく見せるのよね」と感じたら、要注意です!
もしも愛犬が自分のお尻を地面や床にこする仕草をする場合、下記の疾患が疑われます。

肛門嚢炎

犬の肛門嚢炎(こうもんのうえん)とは、肛門の近くにある肛門嚢と呼ばれる器官に炎症が発生した状態を言います。

肛門の周囲には肛門腺(こうもんせん)と呼ばれる分泌器官があり、そこで生成された分泌液はいったん肛門嚢(こうもんのう)に蓄えられます。
そしてオス犬がうんちをするときなど、この肛門嚢から分泌液が排出され、自分のにおいをつける、いわゆるマーキングに利用されます。
また犬同士の挨拶としてお尻の臭いをかぐというものがありますが、これは肛門腺で作られた分泌液のにおいをかいでいると考えられています。
肛門腺はアポクリン腺と皮脂腺から成っており、そこから出される分泌液の色は黒~緑、粘り気はサラサラ~ネバネバと個体によって多様です。

肛門嚢炎はまず、分泌液の嵌頓(かんとん)から始まります。
これは何らかの理由で分泌液が肛門嚢の中にとどまり、そのまま放出されない状態のことです。
次に滞留した分泌液の中で細菌が繁殖し、それを取り除くために免疫系が活性化して炎症が起こります。
これが肛門嚢炎です。さらにこの状態が放置されると、袋の中で作り出された膿(うみ)がどんどんたまり、膿瘍(のうよう)とよばれるコブのような膨らみに成長することもあります。
ここまで放置してしまうと、破裂や腫瘍化の可能性があるため大変危険です。
なお、似た外観を示すものとして会陰ヘルニアがありますが、一般的に会陰ヘルニアは肛門嚢炎よりもはるかに大きなコブを形成します。

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