犬の疥癬(かいせん)

犬の疥癬~愛犬が非常に激しく痒がりだしたら~

 犬の疥癬(かいせん)とは、皮膚にイヌセンコウヒゼンダニが寄生して炎症を引き起こした状態を言い、非常に痒みの強いのが特徴です。
ちなみに、このヒゼンダニは人へも感染します。

 ダニは季節や犬の年齢・品種に関わりなく感染し、皮膚の最外層である角質層に穴を掘り、そこで産卵しながら約3週間生息します。
 その間、皮膚の破壊、刺激性分泌物の放出、糞の排泄といった要因が免疫細胞を呼び寄せます。
 これが「炎症反応」です。
 免疫細胞は異物を除去しようとして各種の化学物質を放出しますが、異物だけでなく周辺の神経も刺激してしまいます。
 このようにして激しいかゆみが引き起こされます。

 疥癬は感染してすぐにかゆみが出るわけではなく、通常は2~6週間の潜伏期があります。
 なおミミヒゼンダニが引き起こす「耳疥癬」に関してはこちらをご参照ください。

ここでは、犬の疥癬の主な原因はもちろん、症状から対処法などをまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。


  • 犬の疥癬の主な症状
  • 犬の疥癬の主な原因
  • 犬の疥癬の主な治療法

犬の疥癬の主な症状

犬の疥癬の初期症状は、皮膚の赤い発疹ですが、見逃されがちです。
最も特徴的な症状は、何といっても非常に激しい痒みです。
この激しい痒みは感染後21〜30日に起こると考えられています。
それに伴い、毛が抜けたり、黄色っぽいフケが付着します。

主な症状
☆フケ
☆かゆみ
☆発疹
☆かさぶた(痂皮, かひ)
☆耳介ひっかき反射:耳のひらひら部分をこすると、後ろ足を上げて耳を掻こうとする反射のことです。
疥癬に感染している犬のうち、約8割で見られます。

犬の疥癬の主な原因

  • 感染動物との接触 
    すでに疥癬を保有している他の犬や猫と接触、およびブラシやバリカンの共用などによって感染します。
    疥癬に感染した犬を抱くと、人間にも移り、激しいかゆみを引き起こしますので要注意です。
    動物の保護施設、ペット同伴の宿泊施設、ペットホテル、ペット美容室、そして動物病院でさえ、しっかりとした予防策を講じていないと感染源になりえます。

犬の疥癬の主な治療法 

犬の疥癬の治療は、ダニの駆除になります。
ヒゼンダニは犬同士の接触で簡単に伝染してしまうので、すぐに治療を開始しましょう。

  • 薬剤
    殺虫効果のある薬剤をしみこませたスポンジを患部に塗布
    します。
    あまり効果が見られない場合は、薬剤を混ぜたお湯に半身浴や全身浴のような形で体を浸すこともあります。

  • 投薬治療
    殺疥癬効果のある薬を投与
    します。
    具体的にはセラメクチン、ミルベマイシン、イベルメクチンなどです。
    ただしイベルメクチンに関しては、フィラリアを保有している犬には使えません。
    また下記の犬種は、遺伝的に重い副作用を引き起こすことがあります。
    コリー、
    シェットランドシープドッグ
    オールドイングリッシュシープドッグ
    オーストラリアンシェパード

    その他、続発性の膿皮症を予防するため、抗生物質の投与が行われることもあります。
    治癒するまでにかかる時間は、おおむね4~6週間です。

  • 生活環境の消毒
    こまめに掃除したり部屋中を消毒するなどして、疥癬の繁殖を抑えます。
    感染していても症状を示さない犬もいるため、たとえ同居動物が無症状でも検査が必要です。

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