ジャーマンスパニエルの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

意外にフレンドリーな実用犬 ジャーマンスパニエル

小動物の害獣駆除犬として活躍していたジャーマンスパニエルですが、現在でもヨーロッパを中心に実用犬として活躍しています。
明るく活発な性格、卓越した追跡能力、そして友好的な瞳が特徴的なジャーマンスパニエル。
彼らはまるで魔法にかけられたようにあなたを魅了し、その毎日を充実させます。
彼らが持つ親しみやすさと敏捷性は、彼らが田園や森林で見せるスキルを反映しています。
これから、この素晴らしい品種の深遠な歴史、特徴、そして健康管理について、深く探っていきましょう。

ここでは、ジャーマンスパニエルの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細などをまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。



ジャーマンスパニエルの歴史

優秀な猟犬を目的として生まれた犬種

「ジャーマン・スパニエル」は、19世紀のドイツで開発された犬種で、その優れたハンティングスキルと愛らしい個性で人々を魅了しました。
原産地では「Deutscher Wachtelhund」と呼ばれ、直訳すると「ドイツのクエール犬」となります。
これは、その特異な狩猟スタイルとクエール(小型の鳥)の追跡能力を反映しています。

19世紀後半に優秀な猟犬種の作出を計画し、「シュトーバー」をベースとして、作出が開始され、多くのスパニエル種の血が導入され、1903年に完成しました。

この犬種は、元々森林や水辺での狩猟に適応するように設計されていました。
主にウズラやノウサギを茂みから追い出すのに使われ、主人とペアになって猟を行い、獲物を嗅覚で捜索します。
驚くべき追跡能力を持つジャーマンスパニエルは、難しい地形でも獲物を見つけ出すことができました。
このため、彼らは獲物を見つけて持ち帰ることができる「フラッシング・スパニエル」としても知られています。
発見すると主人の指示に従って獲物を茂みからフラッシング(追い出し)して飛び立たせ、それを主人が猟銃で仕留めます。
撃ち落された獲物は「ジャーマン・スパニエル」が回収もします。

また、カナダではアメリカクロクマをセントハント(嗅覚猟)するのに使われました。
発見すると勇敢に立ち向かい、噛み留めを行います。
現在では実猟犬としてよりも、ペットとして飼育されることのほうが多いですが、日本国内ではジャーマン・スパニエルそのものは飼育されていません。

20世紀に入ると、この犬種は徐々にその人気を広げ、主にヨーロッパと北米で愛好家を増やしました。
狩猟だけでなく、その明るい性格と知性により家庭犬としても人気を博しました。

ただ、第2次世界大戦によって、その数を大きく減らしてしまい、現在でも世界的に見て希少犬となっています。
アメリカなどでも飼育されていますが、大半が原産国ドイツでしいくされており、ほとんどがペット犬として飼われています。

「ジャーマン・スパニエル」は、「ダックスフント」のロングコートを作出する際に、「スムースヘアード・スタンダード・ダックスフント」との交配してコートを取り入れるために使われています。

現在でも、ジャーマンスパニエルはその調和のとれた性格と抜群のハンティングスキルで、多くの犬好きの心を捉えています。

ジャーマンスパニエルの特徴

足は太く短く、忠実で愛情深く繊細な性格

ジャーマンスパニエルは、その魅力的な特徴を一度に見せつける犬種です。
この優雅で愛らしい犬は、一見すると普通のスパニエルに見えるかもしれませんが、その本質は驚くほど多様で魅力的です。

  1. 活気溢れる姿勢:
    ジャーマンスパニエルは、一日中活動していたくなるほどのエネルギッシュな犬種です。
    この犬種は狩りが得意で、その活気ある姿勢は家族との長時間の遊びや散歩を楽しむのに理想的です。

  2. 毛並の美しさ:
    被毛はダブルコートで、カールのかかった密生した美しい光沢のある長い毛をしており、耐水性に優れています。
    ブラックとホワイト、またはブラウンとホワイトの鮮やかな毛並は、この犬種が他の犬と一線を画す特徴です。
    毛並はシルキーで光沢があり、それが彼らの体を美しく包み込みます。
    耳や尻尾、そしておしりには特徴的な飾り毛があります。

  3. 表情豊かな目:
    この犬種の顔つきは非常に表情豊かで、その大きな黒い目は、愛と親しみ、そして知性を見せています。

  4. 忠誠心と知性:
    ジャーマンスパニエルは、家族への強い愛着と忠誠心を持ち、すぐに人間の感情を理解し、それに反応します。
    彼らは特に子供たちと良好な関係を築きます。
    飼い主に忠実で従順で、甘えん坊な愛情深い性格をしています。
    また、警戒心が強いので番犬にも向いている犬種です。

  5. 適応性:
    ジャーマンスパニエルは、都市生活でも田舎生活でも同じくらい快適に適応できます。
    彼らは異なる環境と状況に対応する能力があります。

  6. 体格:
    中型~大型サイズで筋肉質な体格を持ち、力強さと優雅さを兼ね備えています。
    体高は男性で45-54cm、女性で42-47cm程度で、体重は通常18-28kgほどです。

ジャーマンスパニエルは、その活気、知性、愛情深さから、愛する家族と一緒に時間を過ごすことを深く楽しむ、魅力的で忠実な犬種です。
その優雅さと力強さが融合した美しさは、その外見だけでなく、その愛と忠誠心からも表現されます。
ジャーマンスパニエルは、その独自の特性と魅力を持つ犬種であり、家庭生活のあらゆる側面で真に素晴らしいパートナーとなるでしょう。

外見

・筋肉質のがっしりとした体つきを
・脚は短めで太い
・頭部は大きめ
・マズルは太い
・耳は垂れ耳
・尾は垂れ尾
・耳や尾、臀部には飾り毛がある
・コートはダブルコートで、ウエーブがかった厚めで柔らかなロングコート
・毛色はブラウン・アンド・ホワイト、ブラック・アンド・ホワイトなど

性格

・忠実で愛情深い
・繊細であり、若干内向的で神経質な一面も
・警戒心が強いので番犬にも向いている
・非常に穏やか
・人間に対しては友好的な性格で、子供に対しても友好的

体重  18~28kg
体高  42~54cm

ジャーマンスパニエルの健康

平均寿命は12~14年ほど

ジャーマンスパニエルの平均寿命は12~14年ほどです。
ジャーマンスパニエルの健康と幸せな生活のためには、いくつか重要な視点があります。
体力的に活発なこの犬種は、適度な運動と良質な食事を必要とします。
定期的な健康診断も重要で、その一部として歯科ケアと耳掃除を含めることが推奨されます。

大型犬ですので、運動のしすぎることによる「関節疾患」や「胃捻転」には注意が必要です。
特に「胃捻転」は死に直結する恐ろしい疾患です。
食事のドカ食いを防ぐためにも2回以上に分けて与え、食後は安静に過ごさせましょう。
胃捻転は胃が捻じれる事によって、胃の中でガスが溜まり、胃が拡張していきます。
結果、周囲の臓器を拡張した胃が圧迫してしまい、全身の血流を止めてしまいます。
ぐったりとしていたり、苦しそうにしていたら、一刻も早く病院に行きましょう。

また、「皮膚炎・皮膚病」などに注意が必要で、特に垂れ耳ですので、週1回程度は綿棒と耳の掃除をして、「外耳炎」の予防をしてあげてください。

ジャーマンスパニエルの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

ジャーマンスパニエルの食事管理は、健康と活動的なライフスタイルの重要な部分となります。
彼らのエネルギッシュな性格を支えるために、栄養価の高い食事が必要です。
ただし、適切な食事管理にはいくつかの要素が絡み合います:

  1. 適量:
    ジャーマンスパニエルは食べることが大好きで、特においしいものには抵抗力がありません。
    ですから、彼らの食事量を厳しく管理し、必要なカロリーを過剰に摂取しないようにすることが重要です。

  2. バランスの良い食事:
    高品質のドッグフードは、犬が必要とするビタミン、ミネラル、タンパク質を含んでいます。
    このバランスの良い食事は、彼らの全般的な健康と活力を維持します。

  3. 食物アレルギー:
    一部のジャーマンスパニエルは特定の食材に対してアレルギーを持つ可能性があります。
    こうした症状が見られた場合は、獣医師と相談し、必要に応じて食事の調整を行ってください。

  4. 適切な食事時間:
    一日に2-3回の食事を提供することで、一度に大量に食べることを防ぎ、体重管理に役立ちます。

  5. 高齢犬の食事管理:
    高齢になると、ジャーマンスパニエルの代謝は落ち、運動量も減少します。
    そのため、食事量や栄養バランスを調整し、彼らが健康的な体重を維持できるようにすることが重要です。

以上がジャーマンスパニエルの食事に関する注意点です。
愛犬の食事については、何か異変を感じたり疑問が生じた場合は、いつでも獣医師に相談してください。
適切な食事管理は、ジャーマンスパニエルの長生きと健康維持に欠かせない要素です。

ジャーマンスパニエルの運動

毎日1~2時間程度の散歩

活発な犬種ですので、運動量はそれなりに必要です。
毎日1~2時間程度の散歩と時には広い水辺やドッグランなどで遊ばせてあげる必要があります。
運動不足になるとストレスが溜まり、無駄吠えなどの問題行動の原因ともなりますので、毎日しっかりと運動を心掛けてあげて下さい。

ジャーマンスパニエルのしつけ

さまざま人や多くの犬との接点を持たせましょう

しつけの飲み込みは早い方ではありませんが、しつけは決して難しいタイプではありません。
子犬の頃からさまざま人や多くの犬との接点を持たせ、社会性をしつけることでフレンドリーになってくれます。

また、独立心も強いので根気強くしつけましょう。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

ジャーマンスパニエルの手入れ

週に1~2回程度ブラッシングを

長毛種なのでもつれや絡みを防ぐために、週に1~2回程度ブラッシングをしてください。
垂れ耳なので、「外耳炎」予防のためにも、定期的に耳掃除を心掛けましょう。

シャンプーは月に1~2回を目安に行うようにしましょう。

ジャーマンスパニエルの価格

海外から輸入となると、倍の60万円が目安

ジャーマンスパニエルは、ペットショップで見かける事はまずありません。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の値段ですが、30万円が目安となります。
海外から輸入となると、倍の60万円が目安となるでしょう。

ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。

まとめ

✔ ナイーブで愛情深い甘えん坊
✔ 独特の美しさ

ジャーマンスパニエルは、その活発さと知性、社交性で知られる、非常に魅力的な犬種です。
彼らは、狩猟の技術を引き継ぎつつ、家庭での愛犬としても大変優れています。
やや内気な性格をしており、飼い主に寄り添う事を好む傾向があります。
大きな体で甘えん坊なところは、とても愛らしく感じるでしょう。

中世ドイツの貴族から始まるその歴史は、能力と一貫性の証です。
ジャーマンスパニエルは、そのスムーズなコート、筋肉質の体格、そして毅然とした表情から、独特の美しさを持っています。

健康面では、一般的には健康的な犬種ですが、特定の遺伝的条件に対する予防的なケアと注意が必要です。
食事に関しては、適切な量とバランスの良い食事が、彼らの健康と活力を維持する上で重要です。

ジャーマンスパニエルは、愛情深く、楽しみを共有することを愛する家族向けの犬種です。
彼らのエネルギッシュな性格と、人々との深い絆を持つ能力は、適切なケアと愛情をもって育てられた場合、彼らが絶妙なコンパニオンとなることを保証します。

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