チャウチャウの特徴は?性格・外見・病気・しつけなど飼い方がここに!

ライオンを彷彿とさせる大型犬 チャウチャウ

チャウチャウ、その名前だけで何とも愛らしいイメージが頭に浮かびますね。
しかし、この種の魅力はその名前だけでなく、その堂々とした姿勢、ライオンに似たたてがみ、そして何よりもその舌のユニークなブルー色にまで及んでいます。
中国の古代から人々の心をつかんできたこの犬種は、独立心が強く、かつ親密なパートナーシップを結ぶことができます。
どのような歴史と特性を持つのか、チャウチャウについて深堀りしていきましょう。

チャウチャウの誕生した背景や歴史、性格や外見、手入れ方法や散歩の頻度、性質から見るしつけ方の詳細をまとめていますので、是非ご参考になさって下さい。



チャウチャウの歴史

2000年以上前から飼育されている

チャウチャウの歴史は、そのルーツが古代中国まで遡るとされているほど古く、謎に包まれています。
これらの美しい動物は、彫刻や陶器に描かれた形で約2000年前から存在していたとされ、主に狩猟、牽引、牧羊、船の見張り、さらには食用として使われていました。

中国では2000年以上前から飼育されている土着犬で、生い立ちは諸説あり、詳しくはわかっていませんが、シベリアやモンゴルなど中国北部に起源を持つとされています。

その起源は3つの説があります。
一つは、「サモエドチベタンマスティフのミックス犬」説です。
ただ、サモエドは元々ロシア北部のサモエド族により飼育されていた犬種で、そこから外部に伝わったのが18世紀頃と言われています。
そうなると、この説の信ぴょう性が揺らいできます。
また、チャウチャウの特徴である「青舌」と呼ばれるブルーやブラックの舌は、サモエドとチベタンマスティフの両方共に無い特徴です。

二つ目は、「チャウチャウが超古代犬種」説です。
紀元前2000年頃に作られたとされる器や美術品にチャウチャウとも見て取れるような姿が描かれている事からこの説が派生しました。
しかし、この説を科学的に証明する事は非常に難しく、それ以外の証拠らしきものが無いので、仮設の域を出ていません。

そして3つ目が、最も信ぴょう性がある「古代犬種とチベタン・マスティフのミックス犬」説です。
容姿の似ている「チャイニーズ・シャーペイ」の祖先犬である中国の古代犬種のハン・ドッグは「青舌」であった可能性があります。
シャーペイは闘犬用として皮膚を弛ませ改良された犬種ですが、チャウチャウは太りやすくし食用の為に改良されたと考えられています。

ただ、近年のDNA分析から秋田犬や柴犬とはより近縁とされています。

明確な記録が残るのは19世紀後半で、その時点でチャウチャウはすでに現代とほぼ変わらぬ形で存在していました。
英国へ初めて輸入されたのもこの時期で、その独特な外観と舌の青色が話題となり、人々の注目を集めました。

その後、1903年にはアメリカンケネルクラブ(AKC)に認定され、チャウチャウは人気犬種となりました。
20世紀に入ると、これらの犬はショードッグとしての地位を確立し、多くの人々に愛されるようになりました。

今日、チャウチャウはその独特な外見と堂々とした性格で知られ、家族の一員として、またはショードッグとして世界中で愛されています。
その歴史の長さと多様性は、この犬種が人々にどれほど魅力的で順応性の高い存在であるかを証明しています。

実際にチャウチャウは食肉用や漢方の材料、毛皮のために家畜とされており、今でも食用として繁殖されています。
現在では、愛玩犬やショードッグとしても広く親しまれていますが、元々はそのような可哀そうな歴史があります。

チャウチャウの特徴

穏和で物静かで、愛くるしい表情が特徴

チャウチャウは、その独特な特徴により、他の犬種と比較しても一目で識別できます。
彼らの姿はまるで小さなライオンのようで、その豪華なたてがみは他のどの犬種とも違います。
彼らの魅力的な特徴を探る旅に一緒に出かけてみましょう。

  1. 豪華なコート
    チャウチャウのコートは豪華なダブルコートで、特に首周りのたてがみは非常に立派です。
    彼らの被毛は長毛と短毛の2種類があり、長毛の種類は特に豊かなたてがみを持ちます。
    カラーは、「レッド」「ブラック」「フォーン」「クリーム」「ブルー」の5色の単色のみで、斑やパーティカラーは公認されていません。

  2. 青い舌
    チャウチャウの最も顕著な特徴の1つは、彼らの青い舌です。
    彼らは、この独特の特徴を持つ数少ない犬種の1つです。

  3. 小さな耳
    チャウチャウの耳は小さくて立っており、頭の上で軽く前傾しています。

  4. 独立心
    チャウチャウは独立心が強く、自己主張がはっきりとした性格を持っています。
    それらはしっかりとしたリーダーシップと一貫性のあるトレーニングを必要とします。

  5. 中程度のサイズ
    チャウチャウはがっしりとした体格をした大型犬で、体高は46~56cm、体重は20~32kg程度です。
    その体型は四角く、バランスが良いです。

これらの特徴により、チャウチャウは一見して特定でき、多くの犬好きから愛される存在となっています。

チャウチャウ
外見

・がっしりとした体格
・マズルが短く、しかめっ面のような愛くるしい表情
・「青舌」と呼ばれる青黒い舌が特徴
・耳は立ち耳
・尾は真っ直ぐで背中に背負って、ふさふさしている
・コートは全体的にもこもことした厚い毛に覆われている
・カラーは、「ブラック」「レッド(赤茶)」「ブルー(灰色)」「フォーン(淡黄)」「クリーム」「ホワイト」「シナモン」など

性格

・穏和で物静か
・とても真面目な性格で家族以外には警戒心が強い
・飼い主に非常に従順で忠実
・「生まれつきの番犬」ともいわれているほど飼い主以外の人や動物には友好的でないことがある

体重  20~32kg
体高  46~56cm

チャウチャウの健康

平均寿命は、10~12歳ほど

チャウチャウの平均寿命は、10~12歳ほどです。

独特な特徴と一緒に、チャウチャウは特定の健康上の課題も抱えています。
その豪華なコートと独立した性格は、特定の健康状態の維持を必要とします。
そのため、愛犬としてチャウチャウを飼う場合は、以下のような特定の健康上の注意点を考慮する必要があります。

  1. 股関節と肘の形成不全
    これらの骨格的な問題は、特に中型犬や大型犬に一般的です。
    これらの状態は、犬が歩行や運動をする際に痛みや不快感を引き起こす可能性があります。

  2. 眼疾患
    チャウチャウは、繰り返し眼球周辺の毛が目に入るエントロピオンという状態になりやすいです。
    未治療の場合、これは角膜潰瘍や視力喪失を引き起こす可能性があります。

  3. 皮膚問題
    チャウチャウの豪華なコートは皮膚疾患のリスクを高めます。
    特に、皮膚炎やホットスポットが発生しやすいです。

  4. 肥満
    チャウチャウは食欲旺盛な傾向があり、適切な食事と運動を管理しないと肥満になりやすいです。肥満はさまざまな健康問題を引き起こす可能性があります。

これらの健康問題は深刻なものになり得ますが、定期的な健康診断、適切な食事と運動、そして質の高い医療ケアにより、チャウチャウは健康で満足のいく生活を送ることができます。
一緒に健康なパートナーとしての長い道のりを歩んでいくために、これらの注意点を心に留めておくことが大切です。

チャウチャウの食事

年齢や体調に合わせたフードを選びましょう

チャウチャウの食事管理は、その健康と活力を維持するために重要な要素です。
この種の犬は食欲が旺盛で、それが適切に制御されない場合、肥満につながる可能性があります。
以下は、チャウチャウの食事について考慮すべきいくつかの要点です。

  1. バランスの良い食事
    チャウチャウには、タンパク質、繊維、ビタミン、ミネラルなど、健康を維持するために必要な栄養素が含まれたバランスの良い食事が必要です。
    これには、良質なドッグフードが含まれます。

  2. 適切なポーションサイズ
    チャウチャウは食べ過ぎやすいため、適切なポーションサイズと食事の頻度を確認することが重要です。
    食事は1日に2回に分けることが一般的です。

  3. 肥満の防止
    食事管理と適切な運動は、チャウチャウの健康体重を維持するために必要です。
    肥満は多くの健康問題を引き起こす可能性があります。

  4. 特別な食事要求
    チャウチャウは特定の食物に対するアレルギーや感受性を持つことがあります。
    食事の変更や新しい食品の導入は慎重に行い、可能なアレルギー反応に注意を払うことが重要です。

チャウチャウの食事はその生活の重要な部分であり、その健康と幸福に大きく寄与します。
適切な食事と食事管理により、あなたのチャウチャウは長く健康な生活を送ることができるでしょう。
これらのポイントを心に留めて、あなたの愛犬に最適な食事を提供することが重要です。

チャウチャウの運動

毎日、適度な運動をしましょう

チャウチャウは毎日、適度な運動をさせる必要があります。
激しい運動は必要ありませんが、健康のために1日30分を2回など、太りやすいチャウチャウの健康のためにも積極的に連れて行きましょう。

運動不足になるとストレスが溜まり、無駄吠えなどの問題行動の原因ともなりますので、毎日しっかりと運動を心掛けてあげて下さい。

チャウチャウのしつけ

頑固な性格なので、しつけは根気よく

意志が強く頑固な性格なので、しつけは根気よく行ってあげましょう。
独立心が強く、家族の中でもリーダーとして認めた人以外の指示は無視する事もあります。
幼犬の頃から多くの人や犬と触れ合うようにして社会性を身につけさせてあげて下さい。

始めのうちは、犬の気が散らないように集中できる環境を整えて上げましょう。
しつけがある程度できてから、どんな状況で対応できるようにテレビをつけてみるなど少しずつ環境を変えていきましょう。

愛犬がしつけをマスターしていくと、ついつい「できて当然」と思ってしまいがちになります。
そうなるとしつけができても全く褒めなくなってしまうでしょう。
でも、これでは犬たちもしつけを忘れてしまう可能性もありますので、毎回ご褒美を与える必要はありませんが、しつけができた時には、褒めてあげるなどの気持ちを伝え続けることを忘れないようにしてください。

しつけの基本は必ず確認しましょう⇒犬のしつけの基本理論 完全ガイド
「おすわり」や「待て」など行動別のしつけ方法はこちら⇒犬の行動別しつけ方法

チャウチャウの手入れ

週に1~2度程度のブラッシング

被毛はロングコートとスムースコートの2種類があります。
どちらも週に1~2度程度、毛玉をチェックしながら、ブラッシングしてあげましょう。

シャンプーは月1回を目安に行って下さい。

チャウチャウの価格

30~40万円が相場

チャウチャウは、ペットショップで見かける事はまずありません。
もしも家族に迎え入れるのであれば、ブリーダーさんから直接購入する方法がメインとなります。
その際の値段ですが、30~40万円が相場です。

ブリーダーさんから直接購入する際は、必ず現地へ行き、飼育環境やブリーダーさんの人柄などを確認し、信頼できるかを見極めたうえで決定するようにしましょう。

まとめ

✔ しかめっ面した愛くるしい表情が魅力
✔ 頑固な面があるので、社会性を身に付けさせましょう。

チャウチャウは、眉間にしわを寄せた少し困ったような独特の表情など、そのユニークな外観と堂々とした性格で知られる中国原産の犬種で、愛されています。
その特徴的なライオンのようなマネや青い舌は他の犬種と一線を画しています。

チャウチャウは、独立心が強く、しっかりした社会化と訓練が必要である一方で、所有者に対する深い愛情と忠誠心を示します。
また、頑固な一面があり、マイペースで警戒心も強いので、小さい子犬の頃から様々な人や他の犬と積極的に触れ合わせ、社会性を身に付けさせるようにしましょう。

健康面では、特定の遺伝的な問題に注意が必要で、これには股関節形成不全、眼疾患、肥満などがあります。
また、気温の高い時期には熱中症を防ぐための対策が必要です。

食事は、バランスの良い栄養、適切なポーションサイズ、肥満の防止、そして特別な食事要求に注意を払うことが求められます。
これら全てを考慮に入れることで、チャウチャウは長生きし、健康を維持することが可能となります。

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