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もしも愛犬がゲップをよくするようになったら~膵外分泌不全症や慢性腸炎などの疑いアリ~
「いつもよりもゲップの回数が多いな」、「普段ゲップしないのに、最近するようになったわ」と感じたら、要注意です!
もしも愛犬がゲップをよくする場合、下記の疾患が疑われます。
胃捻転
犬の胃捻転(いねんてん)とは、膨れ上がった胃がねじれてしまった状態のことです。特に大型犬に比較的多く見られますが、小型犬でも起こります。
空気を飲み込んだり胃の中でガスが異常発酵することによって病的に膨らんだ状態(胃拡張, いかくちょう)を前段階とすることもあり、その場合は「胃拡張胃捻転症候群」(GDV)と呼ばれることもあります。
最も多いのは、胃の出口とつながっている十二指腸が、おなか側を右から左に通過して右回りにねじれるパターンです。腸がまるでロープのように胃を締め付ける結果、胃の中における食べ物の滞留、血流の悪化と炎症、周辺臓器の圧迫といったさまざまな障害を引き起こします。
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胃運動低下症
犬の胃運動低下症とは、胃の動きが低下することで、内容物が胃の中に長時間とどまってしまう状態のことです。
食べ物や飲み物が胃の中に入ってくると、胃の上部にある筋肉は緩やかに伸縮しながら内容物を下の方へ送り出します。一方、胃の下部にある筋肉は、強く伸縮することによって胃の出口である幽門(ゆうもん)を押し広げ、内容物を十二指腸へと送り出します。
胃の上下におけるこうした運動は、胃袋に埋め込まれているペースメーカー細胞と自律神経によって絶妙にコントロールされており、通常は食べたものが8時間以上胃の中にとどまることはありません。
しかし、指令を出す神経や、その指令を受け取る筋肉のどちらかに障害があると、胃の正常な動きが阻害され、内容物の停滞が起こってしまいます。
この現象が「胃運動低下症」 です。
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鼓腸
胃、小腸、大腸に余分なガスがたまった状態のことです。
胃のガスが口から出た場合は「げっぷ」、腸のガスが肛門から出た場合は「おなら」と呼ばれます。
「犬の鼓腸症(こちょうしょう)」は、 正式には胃拡張・捻転症候群(いかくちょう・いねんてんしょうこうぐん)と言う病気です。胃拡張は大腸の中の細菌・微生物の働きで、穀物などが発酵してガス、つまりおならが発生する状態です。
もう一つは、犬の胃が拡張して捻転を起こし、胃の出入り口が閉まるのと同時に、血液が胃に行かなくなって壊死してしまう状態です。
犬のおならには臭くないものと臭いものとがあります。前者は全体の9割以上を占め、窒素、酸素、水素、メタン、二酸化炭素といった空気と同じ成分で構成されています。
後者は残りの1割弱で、成分はアンモニア、硫化水素、インドール、スカトール、揮発性の短鎖脂肪酸など、鼻にツンと来るものばかりです。
中~大型犬が悪臭付きのおならを頻発すると、時として人間との共同生活に支障をきたすような問題にまで発展します。
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