犬の飛びつく癖をしつけ直す事は、事故や怪我を防止する上で重要です。
飛びついて着地の際に、ひざや腰を痛めたり、中にはバイクや車に飛びついてしまう子もいます。
飛びつき癖のしつけは、人に飛びつく際の最も多い理由である「顔や口をなめる」という行動もあわせて予防する必要があります。
犬の口の中にはパスツレラ症を引き起こすパスツレラ・ムルトシダが存在しており、免疫力が低下した人は付着した部分が炎症したり、気管支炎や肺炎を発症する可能性があります。
- 犬の飛びつく癖の理由や意味
- 犬の飛びつく癖のしつけについて
- 犬の飛びつく癖をしつけの実践
- しつけの準備
- 飛びつく状況を再現
- 顔なめをやめさせる
- おやつを徐々に減らす
- 犬のストレス(欲求不満)を解消する
- 最後に
犬の飛びつく癖の理由や意味
うれしい時
飼い主さんの帰宅時に玄関を開けると、興奮したように迎えに来て飼い主に飛びつくには、正によろこびの表現です。
寂しい思いをさせてしまったのだから、可能な限りそのような飛びつきは受け入れてあげる事も大事です。
その他にも散歩が好きなワンちゃんが、リードを見て興奮して飛びついてきたり、散歩中に大好きな人や犬に会ったときにしっぽを振りながら飛びつく時もうれしさの表現ですが、これは迷惑を掛ける可能性が高いので、しつけをするようにしましょう。
抱っこしてほしい時
これは特に子犬や小型犬に見られますが、散歩中に歩きたくない時や嫌いなものや怖いものが近づいてきた際に、守ってほしくて、飛びついてくる事が良くあります。
飼い主の持っているものがほしい時
飼い主が持っている大好きなおやつやおもちゃを、欲しいあまりにせがんでいる行動です。
飼い主に限らず誰かが何かを食べている時に、口元や手元に飛び掛かる事もあります。
飼い主自身や他の誰かにもケガをさせるリスクがあります。
恐怖を感じている時
見知らぬ人や来客時など玄関に近づいた人に飛びかかろうとしたり、散歩中にバイクやすれ違う犬に飛びかかりそうになる時は、恐怖による警告や威嚇のため、追い払うためにしている行動といえます。
これは放っておくと、大事故につながる可能性が高いので、ワンちゃんの為にも必ずしつけし直しましょう。
犬の飛びつく癖のしつけについて
NG例:自分の足元に飛びついてきた犬を蹴飛ばしたり、力ずくで押さえつけたりする事。
これにより、「人間=怖い」というイメージが付き、犬は日常生活をする上で常にストレスを抱えるようになってしまいます。
まずは「犬のしつけの基本理論」をしっかりと理解しておいて下さい。⇒犬のしつけの基本
また犬の集中力は10分~15分程度です。集中力が無くなってきたと感じたら、潔くしつけを中断しましょう。
犬の飛びつく癖をしつけの手順
飛びつく状況を再現飛びつき行動が出やすい状況 |
飼い主が外出から帰ったとき |
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知っている人や犬を見たとき |
見知らぬ人や犬を見たとき |
見知らぬものを見たとき |
お座りで飛びつきを中断 |
3. 犬が飛びついてきた瞬間、リアクションをせずに黙って、おやつを鼻先に近付けます。犬が行動を中断した瞬間、「お座り」の指示をし、犬が腰を下ろしたら「待て」を指示しましょう。5秒程度じっとしていられたら、「いいこ」とほめ、おやつをあげましょう。
これを繰り返し行って下さい。それにより犬は下記の2点を学んでくれます。
- 人に飛びつくと何も得られない
- 飛びつかずにお座りするとごほうびをもらえる
顔なめをやめさせる
犬が人間に飛びつこうとする最も大きい理由は、顔や口をなめることが非常に多いです。顔なめを止めさせるためには、 顔なめの行動と同時にはできない「お座り」の指示を出しましょう。
おやつを徐々に減らす
犬がしっかり飛びつかなくなってきたら、おやつを与える回数を「2回に1回→ 3回に1回→ 4回に1回・・・」と少しずつ減らしていきます。最終的には「いいこ」などの褒め言葉だけで済ませるようにしましょう。ただし、たまには犬の大好きなおやつをランダムであげて下さい。それにより、しつけが強化されるようになります。
犬のストレス(欲求不満)を解消する
犬が飛びつくのは、ストレスや欲求不満が原因の可能性があります。
単純に大好きな飼い主とふれあいたかったり、日頃のストレスで機嫌が悪く、散歩中他の犬に飛びついたりするなどがあります。
ただ単にしつけをして、行動を抑制する事は、犬にロボットを演じさせるようなものです。愛犬の幸せの為にも、常日頃からスキンシップを取ってあげて、思う存分甘えさせてあげる事がとっても重要なように思います。
最後に
飛びつき行動は、愛情表現である事が多く、愛らしく見える事も多いでしょう。しかし、飛びつき行動は、人はもちろんのこと愛犬の命にも危険がおよぶ可能性があります。
飛びつき行動による事故は、皆さんが思っている以上に多いです。
散歩中におばあさんに飛びついて倒してしまい、腰の骨を折ってしまったり、小さい子供に飛びついて、顔にケガをさせてしまったりと第三者に迷惑を掛ける事が多い問題行動と言えます。
小さいころから、愛犬が飼い主に集中するようにしつけを行いましょう。保護犬などを引き取った時などはなるべく早く習慣づけることが大切です。
そのためには、日常的に愛犬が飼い主に注意を払い、耳を傾ける習慣をつけ、飛びつくよりも愛犬にとってメリットとなる行動を教えてあげることで、飛びつかないことを選択するようになれるといいですね。
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